プロローグ
「暇だ。」
と学校の窓から空を見上げながら言った。
吉田宗介、
高校2年生、外見はどこにでもいる普通の学生だ。好きなことは漫画とゲーム、友達は自慢ではないが結構いる。
ただ一つだけ他人と違うとしたら右目がエメラルドグリーン色である点だ。生まれつきこの目のためよくカラコンと間違われ、先生からお叱りを受けているが、まあ、それ以外は何の変哲もない暮らしをしている。
俺がぼっーーとしていると背後から誰かが叩いてきた。
パコーーーン。 とてもいい音が鳴ってすぐに俺は痛すぎて頭を抱えた。
「何が暇だよ、今から体育の授業だっていうのによ。」
後ろを振り返ると、親友の智樹がいた。永井智樹 俺の親友であり、幼馴染でもある。高身長でイケメン、成績優秀、運動神経抜群という非の打ち所がないくらいの完璧人間だ。それでいて、明るく、誰とでも気さくに話せる人柄である。他人から見たら羨ましい限りだ。
俺は頭から手を離して
「すまんすまん」といいながら俺は体操服を準備をする。
智樹が「いいってことよ。」といいながら俺の横に来た。
そして、「早くしないと遅れるぞ。」と肩を叩かれながら言われた俺は、
「うん、わかった。」と言って、智樹の後ろを走っておいかけながら更衣室へと向かった。
『やっと見つけたぞ。』
一部始終を見ていた白い煙のような何かは、すっーーーと消えていった。