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悪役令嬢の異世界終焉戦争〜一人の少女が巻き起こす悲劇の物語〜  作者: 偽りの箱
学園編 第4章 思いがけない出会い
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新事実

標的(クロック)の殲滅を確認動殲滅機能起動(プレキシブアップ)状況終了(リミットオフ)


 戦闘が終わり、メープルの動殲滅機能起動(プレキシブアップ)が解除されると同時に自己防衛機能(スクランブル)も解除されてしまう。それに伴い、切断されていた機能が再起動

し始める。


「あ、そういえば一つ訂正しなくてはいけなかったですがまぁすでに死んでしまったので訂正の方も不要でしょう」


 切断された機能が再起動したという事はつまり切断されていた自己修復機能(オプションヒール)の機能が動き出すという事。つまり...アストラが命を懸けて切り落とした2本の腕が再生を開始したという事だ。


「ですが面倒なんですよ...腕1本修復するのに一日はかかるんですから...あの時動力源を狙われていたなら負けていたのは私でしょう、それほどまでに私を追い詰めたことは称賛に値します」


 それはメープルにとって認めた相手に送る最大の賛辞であり、最後の言葉だった。そもそも、自律神経自己完結機械(オートマタ)と言うのは戦闘用に作られている。それ相手に非戦闘員のアストラはメープルに腕の2本とはいえ傷をつけた。これは、異常なことに間違いはない。戦闘規格で作られているメープルは本来ならアストラを圧勝できるだけの力は純粋に秘めていた。それでも腕の2本を持っていかれたのはアストラの戦闘センスがずば抜けていたという事だ。メープル自身も相手を侮っていたわけではない。だが、完勝できると思っていたのもまた事実、その結果腕を2本も取られる結果となった。


「しかし、腕がないとなるとやはり不便ですね...まぁこれは私が相手の実力を見誤った結果なので仕方ないですが...そろそろリンメル様を探した方がよさそうですね十中八九迷子になっていますでしょうし私ならすぐに見つけ出せるのでいいですが」


 《転移構築式形成エクスポート》の構築式を破棄し、王城に足を付いたメープルはすぐさまリンメルを探すだめに歩き出した。場所をすでに把握しているのだろか...一度も足を止めることなくリンメルのいる場所まで進んでいく。


「リンメル様の反応がずっと一定の場所でとどまってますね迷子になるよりその場で待機することにしましたか...さすがですね他の者ならメイドに聞いたりして出口を目指しそうなものですが、信用できるものがいないとふんで隠れることにしたのでしょう私からして見れば探しやすいのでいいのですが......歩くのもめんどくさくなってきましたしここなら誰も見ていないですしいいでしょう」


瞬間移動(テレポート)


「リンメル様......」


「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


 《瞬間移動(テレポート)》で飛んだ先は...そうリンメルの真後ろだった。少し離れたところではなく、真後ろに飛んだのだ。


「ビックリした~メープルいつからそこにいたの?てか、激闘だったみたいだね」


 リンメルがメープルの腕を見て、心配そうに答えた。だが、メープルは平然とした顔で答える。


「大丈夫ですよ、この結果は私が相手の力量を読み違えただけですから...」


「でも......」


「kの腕も二日立てば元通りになりますよ?そういう風に設計されていますから」


「そ...そうなんだ」


 リンメルは半分あきらめ気味に、そうつぶやいた。それと同時に安心したのか一息つき、これからの状況について話し出す。


「メープル話を進めるね」


「お願いします、ここに滞在していたという事は何か情報でもおありでしょうし」


「正解...!第一王女の事なんだけど、ここ一週間から様子がおかしかったみたい」


「ここ一週間ですか?」


「うん...様子がおかしかった原因は私達は分かっているけど、他のメイドたちや王様は知らないみたい」


「という事は......」


「だと思う」


「それだと少しまずいかもしれないですね」


「うんもし、スネークブラッドに第一王女が捕まっているのだとしたら...」


「しかもすでに一週間経過していることも加味すると」


「衰弱して、血を抜き取られる段階までは終わっているとみていいかも」


 第一王女が誘拐され、王族の血統の血を手に入れる。スネークブラッドのやることが分かっているだけに、あいつらが何をしでかそうとしていることは分かる。でも、なんでメープルはこの話について来れているのだろう?スネークブラッドの情報は、初めて聞いたはずなのに...まるで、相手のやる事がわかっているみたいだ。


 それもそうだろう。自律神経自己完結機械(オートマタ)は契約...つまりリンクしている主人の情報を自身にアップロードできる性質を持つ。その性質を持って、会話しているのだから当然そうなる。だが、情報は共有できても経験は共有できないというところも兼ね備えているため、情報として知っていてもできないことは多々ある。


「これからどう動きますか?」


「そりゃ...内側から崩壊させるに決まってるじゃない」


「......外道ですね」


「さぁ?何を言ってるのか分からないな」

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