ロープウェイ
少し歩いて、広場になっている場所へ。観光客さんもここに集まって写真とか撮ってるらしい。
私は結構満足したかな。どうしよう。
「そろそろ帰ろうかな」
「あ、もう、ですか?」
「ん。いろいろ食べたし、おもしろいものも見れたし……。他に何か見ておいた方がいいものあったりする?」
「んと……。稲佐山とか?」
「山?」
「夜景がすごく綺麗で……通路とかも」
夜景。そんなに綺麗なんだ。それなら見てみたいかも……。でも、夜だったら少し待たないといけないね。
『長崎の夜景はいいぞ!』
『なんだっけ。世界新三大夜景に選ばれてる』
『一度見に行ったことがあるけど、あれはすごかった』
んー……。じゃあ、夜にまた来よう。せっかくだし、真美とちいちゃんも連れてこようかな?
「分かった。じゃあまた夜に来る」
「はい……」
「一緒に行く?」
「はい!」
『食い気味w』
『羨ましいポジションに収まっちゃってまあ』
『今から長崎に急いだら……間に合うか!?』
『入山規制されたら笑うw』
さすがにそんなことはないと思うけどね。私も何時に行くかまでは言わないし。
学生さんと待ち合わせの場所を決めて、一度帰ることになった。せっかくだし晩ご飯もこっちで食べようかな?
そうして、夜。真美とちいちゃんを連れて長崎に転移してきた。待ち合わせ場所は、ロープウェイの入口。ロープウェイ。ロープウェイってなんだろう?
んー……。なんだろう。ちょっと高い場所に長いロープみたいなのがある。だからロープウェイ、なのかな。あれで何をするのか分からないけど。
「ロープウェイ! はじめて!」
「あはは。落ち着こうね、ちい」
ちいちゃんも初めてらしい。初めて仲間だ。
「真美。真美」
「どうしたの?」
「ロープウェイってなに?」
「あー……」
『そっか、リタちゃんロープウェイ初めてか』
『言われてみれば乗ってなかったな』
『転移で山の頂上に行けるから必要なかったしなw』
つまり、山の頂上に行くための何かってことだね。ふむふむ。
「あ、こっちです!」
そんな声に前を向いてみたら、長崎で知り合った学生さんが手を振っていた。服装は……変わらずセーラー服。大丈夫? 補導されない?
「見つけてもらうために服装はこのままにしました」
「あ、そうなんだ」
気を遣ってくれたってことだね。別に顔ぐらいちゃんと覚えてるから、気にしなくても大丈夫なのに。
ともかく。ロープウェイだ。料金はあまり高くないけど、私が支払っておく。私が誘ったわけだし、お金には困ってないし。
お支払いをして少し待っていたら、山頂から何かがゆっくり下りてきた。大きな透明の箱、みたいなもの。人がたくさん乗ってるから乗り物らしい。
乗っていた人が全員出ると、それをしっかり見ることができた。
ロープウェイ。乗り物みたい。壁はガラスみたいに透明になっていて、景色を楽しむことができる。床は木製かな? しっかりしてそう。上部のロープを伝って上ったり下ったりしてるみたいだね。なるほど、だからロープウェイ。
「これがロープウェイで、ゴンドラに乗って移動するんだよ。見ての通り景色を楽しむことができるようになってるの」
「ほうほう」
さすが真美。よく知ってる。
ゴンドラに四人で乗って、さらに他の人も乗ってくる。結構な人数になりそうだね。とても人気なものらしい。景色を楽しみながら山頂に向かえると思ったら、確かにすごくいいものかもしれない。
「私は自分で空を飛べるけど」
「それを言っちゃうと展望台すらいらなくなっちゃうけどね……」
そもそも乗り物すらいらないって言われてしまう。乗り物楽しいから黙っておこう。
ゴンドラがゆっくり動き始める。ロープを伝って山頂へ。山頂より少し低い場所に行くらしくて、そこからまたちょっと歩かないといけないらしい。学生さんが言うには、そのちょっと歩く道もすごく綺麗なんだとか。どんな道なんだろう。
ゴンドラは少しずつ山頂へ。確かに、周囲の景色はとてもいいものだ。町がしっかり見えるけど、明かりでとても綺麗になってる。すごい。
「ここからの夜景でもすごく綺麗だよね」
「山頂はもっとすごいですから!」
「たのしみー!」
私もちょっと楽しみかも。
そうしてロープウェイが終わったら、次は展望台に向かうんだけど……。
「おー……!」
「すごい……!」
「きれー!」
確かにこれはすごい。トンネルになってるんだけど、床とか天井がライトアップされてる。青くなったり赤くなったり……。その光もまぶしいほどじゃなくて、ちゃんと問題なく歩ける程度の明るさだ。
なんだろう。光の道を歩いているような、そんな気分になれる。すごい。
「確かにこれはすごいね……」
「でしょう? 私も初めて来ました」
「初めてなの!?」
「いやあ、地元だと逆に来ないですね……」
『とてもわかる』
『いつでも行けるとわざわざ人混みに行こうと思えなくなるよね』
そういうものらしい。私はちょっともったいないと思うよ。私もこれはとても綺麗だと思うから。
でも、学生さんが言うには、展望台からの景色はもっとすごいものらしい。
『大丈夫? ハードル上げすぎてない?』
『期待外れだったらリタちゃんがすんっと真顔になるぞ!』
「だ、大丈夫です!」
いや、そんな真顔になったりはしない……というより、私はあまり表情が変わらないらしいからいつも通りだと思う。
でも……。楽しみだね。どんな景色なんだろう?
壁|w・)夜景って……いいよね……。有名なところは混雑で落ち着いて見れないけど。





