カステラいっぱい!
のんびりと待っていたら、店長さんがお盆を持ってきた。お盆の上にはたくさんのお皿と、二切れずつのカステラ。それぞれ種類が違うのかな?
「お待たせしました」
お皿は五つ。店長さんが言うには、それぞれ違うカステラらしい。色も黄色だけじゃなくて、茶色や緑色もある。
『ちょっとずつ味見とか羨ましい』
『でもこれ二切れずつあるから、普通に一本分だよな』
『確かにw』
十切れで一本なら、これで確かに一本分だ。でも大丈夫。
「一本ずつでも食べられるから」
「用意しましょうか?」
「今は大丈夫」
食べるのは問題ないけど、たくさん買えるみたいだからね。今は味見だけで。他にもいろいろ食べに行きたいし。
まずは、普通のカステラ。ぱくりと食べる。
「んー……。コンビニで買えるものに近いけど、こっちの方がちょっとしっとりしてる気がする。美味しい」
これに近いコンビニってすごいと思うけど……。よくよく考えたら値段そのものは大差ないよね。これをコンビニで置けるというのがすごいことなのかも。
でも、コンビニと明確に違うところがある。ザラメ、だっけ? お砂糖が底にあって、ちょっとじゃりじゃりしてる。でもそれが甘みを引き立てていて美味しい。
『ちょっといいカステラはね、ザラメがいいんだよザラメが』
『市販だとザラメつきって書いておきながらあまりついてないのがあるからな』
『しっかりついてるやつはやっぱり相応にお高い……』
「ふうん……」
ザラメ、いいよね。せっかくならザラメつきの方がいいと思う。
次に食べたのは、ハニーカステラ。蜂蜜を練り込んだカステラだって。ぱくりと食べてみると、なるほど確かに蜂蜜の味を感じられる。普通のカステラに蜂蜜の味が加わって、甘みが増してる。でも蜂蜜とカステラの味はケンカしてなくて、しっかりと美味しい。
「うまうま」
「作ってよかったなあ……」
「本当に」
「ん?」
『いつの間にか店員さんが集まってるw』
『気持ちは分かるけどw』
周りに店員さんがいっぱいだ。白い服を着てる人は作ってる人かな? 嬉しそうにしてる。
次は、茶色のカステラ。チョコカステラだって。チョコを練り込んだカステラ。
ぱくりと。こっちは明らかなチョコ味だね。当然、甘い。チョコカステラもほどよくマッチしていて、美味しい。甘いカステラが好きな人は、ハニーかチョコを選べばいいかもしれない。
「もぐもぐ……。美味しい」
「そうでしょうそうでしょう」
カステラ、いいよね。とてもいい。食べていて幸せになれる気がする。
次は、緑色。抹茶カステラ。こっちも食べてみると、ほのかに苦みを感じる味だった。でもきつい苦みじゃなくて、ほんのりと、程度だ。
抹茶味が好きな人、もしくは甘さ控えめがいい人にお勧めかもしれない。カステラの甘みは残りつつも、抹茶の苦みも残ってる。これも悪くない。
そんな感じで四つのカステラを食べた。どれも美味しかったから、お土産をいっぱい買おうと思う。
それじゃあ、最後のお楽しみ。色は、普通のカステラとあまり変わらないような気がするけど……。ちょっと黄色が強いかも。ちょっとだけ、ね。
「それが本命の、五三焼きカステラです」
「おー……」
お値段を聞いてみたら、一本四千円強だって。なるほど、これがお高いカステラ。すごく楽しみ。
それじゃあ、早速……。ぱくりと。
「おー……! すごくしっとりしてる!」
「ふふふ……。そうでしょう?」
見た目は似てるのに、食感からしてすごく違う。しっとり感が明確に増してる。甘みというか、味もすごく濃厚だ。とても、とっても美味しい。
「んふー」
『んふー入りました!』
『んふー音源増えました!』
『次のんふーアルバムはいつですか?』
そんなアルバムは作らなくていいです。
ザラメもたっぷりじゃりじゃりと。それもまたいい。
これが、高いカステラ。しっとり食感、濃厚でコクのある味……。とてもいいもの。これを食べると今までのカステラが違うものに思えてくる。それぐらい、すごい。
「ちなみに、五三焼きカステラがどうしてそう呼ばれるのかですが」
「五三焼きカステラ一本、今食べたい」
「あ、はい」
『リタちゃん聞いてあげて?』
『せっかく説明してくれようとしてたのにw』
説明は聞くけど、食べながらでもいいよね?
というわけで、もぐもぐと追加の五三焼きカステラを食べながら、店長さんの説明を聞いた。
五三焼きカステラは卵の比率が違うらしい。卵黄五の卵白三、だから五三焼きカステラ。それに小麦粉少なめに砂糖は多めに作るのだとか。
材料だけが違うのかなと思ったら、普通のカステラよりも作るのが難しいんだって。職人技とかなんとか……。そんな理由から、お値段も高くなるのだとか。
「ほうほう」
「贈答用に買われる方も多いので、桐箱に入れたりもしますね」
「とても高そう」
「高級感が大事ですから!」
私は桐箱はよく分からないけど……。これだけ美味しいんだから、もらった人はとっても喜ぶと思う。
「さて、リタちゃん。いくつ買っていかれます?」
「全部十本ずつで」
「ありがとうございます!」
『十本ずつてw』
『合計五十本のカステラ、だと……!?』
『さすがリタちゃんやで!』
それは変な評価な気もする。
五三焼きカステラだけもう十本、計二十本買わせてもらった。真美たちへのお土産にもなるし、師匠や精霊様と一緒に食べようと思う。とってもいい買い物をした気がするね。
最後にお店の人たちと写真を撮って、次に向かうことにした。カステラが美味しかったから、次も楽しみだね。
壁|w・)五三焼カステラは本当に美味しいよ!





