表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
415/484

島根


 精霊様にお泊まりのことを伝えて、島根県に転移。場所は、出雲市駅の上空。夜にここに来ないといけないから、ちゃんと確認しておかないと。


「あまり大きな駅じゃないんだね」


『新幹線とかがとまるわけじゃないから』

『特急とか夜行列車とかは来るんだけどね』

『今では駅弁すらなくなっちゃった』


 駅弁、ないんだ。何かあったら電車の中で食べようかなって思ってたんだけど。

 でも、ないものは仕方ない。何か別のものを買ってから電車に乗ろうと思う。

 とりあえずちょっと見て回ろう。あと美味しいものがあったら食べたい。何があるかな?


「おすすめの場所と美味しいもの、何かある?」


 私がそう言うと、たくさんのコメントが流れ始めた。いろいろとあるけど、一番多いのは、大きな神社と出雲そば、だね。大きな神社は私もテレビで見た覚えがある。その時はちゃんと見なかったけど……。


「神社、行ってみる」


『ちょうど観光で来てる! 俺、勝ち組!』

『まあ会えるかは分からないけどな。けっ』

『気合いで見つけてみせる!』


 気合いを入れるほどなの?

 まずは場所を調べよう。スマホを取り出して、神社の名前で検索だ。えっと……。


『もたもた』

『もたもた助かる』

『このもたもたを見るのが好きなんだ』

『わかる』

『お前らやばいよ……』


 バカにされてる気がする。スマホ、難しい。まだまだ慣れそうにない。

 文字を打ち終わって、検索して。場所もすぐに出てきた。ここからちょっと西、だね。そこまで距離もないからこのまま飛んでいこう。

 街の景色を眺めながら神社に向かって飛ぶ。しっかりと整備された町並み、だね。ちょっと高く飛ぶと、周りは山や森に囲まれてるから整備するのは大変だったと思う。

 そうして飛んでいたら、ちょっと面白いものを見つけた。


「森に公園がある」


『森というか林というか』

『かなり大きな公園だよ、そこ』

『たくさん遊具があって、子供を連れて行くと喜んでくれる』

『お前ら詳しすぎだろw』


 浜山公園、というらしい。ちょっと近づいて見てみたら、確かにたくさん遊べる道具があった。少し長い滑り台もある。小さい子供とかだと喜びそうだよね。


「…………」


『リタちゃん、うずうずしてない?』

『さては遊びたいんだな?』

『(見た目は)幼いからな、リタちゃんも!』

『なお実年齢』

『言うな』


 だって、ちょっと楽しそうだから。もうすでに何人か子供たちが遊んでいて、はしゃぐ声とかが聞こえてくる。私もちょっと遊んでみたいけど……。一人はちょっと……。みんなに見られるし……。


「そういえば、遊園地っていうのもまだ行ってない。師匠。行こう。師匠」

『いきなりすぎてびっくりだよ。分かった、行こうな』

「わーい」


『親子かな?』

『親子だよ』

『違うからw』


 遊園地、楽しみ。テレビでもちょっと見たことある。ジェットコースターとか、お化け屋敷とか……。とても、楽しみ。

 その場から離れて、今度こそ大きな神社に向かう。あまりゆっくりすると、電車を忘れそうだから。

 そうしてまた飛んで、神社にたどり着いた。上空から見ると、結構大きな建物だ。せっかくだから、入り口からちゃんと入りたい、よね。どこから入ればいいのかな。


「どこから入れるの?」


『ぶっちゃけどこからでも入れたりする』

『せっかくだし、正門から入ってほしいかな』

『南側におっきい鳥居があるよー』


 おっきい鳥居。じゃあそっちに行こう。

 少し飛んで南に移動。するとすぐに鳥居が見えてきた。鳥居が、というよりその周囲に集まる人が、だけど。ちょっとした目印、だね。観光客さんだと思う。観光客は私もだけど。

 日本の人だけじゃなくて、外国の人も多いみたい。カメラやスマホで写真を撮ってる。

 鳥居の前に下りてみる。おっきな石にでっかく神社の名前が書いてある。かっこいい。


「おー……」


 んー……。これはすごい、かも。


「かっこいい」


『鳥居じゃなくて名前の石に反応するのかw』

『かっこいい……かっこいい?』

『かっこいいだろうが!』


 かっこいいと思う。こういうの、好きだよ。

 それはそれとして。周囲がざわざわとちょっとうるさいし、みんながこっちを見てるし……。早く移動しないと邪魔になるかも。

 鳥居をくぐって、ちょっと歩く。しっかりと整備されて歩きやすい道だ。さらに歩いて行くと、たくさんの人が並んでいるのが分かった。

 奥にはちっちゃい家……家? 家がある。


『家言うなw』

『祠って言うんだよ』

『参拝の前はそこで汚れを清めるの』


 汚れ。汚れてる、かな? でもとりあえずそれがルールみたいだから、私も並んでおこう。前の人が振り返ってぎょっとしてるけど、気にしないでほしい。


『汚れを清めたらリタちゃん消えちゃったりしない?』

『テメエはリタちゃんが汚れそのものだって言いたいのかああん!?』

『粛正せねばならぬ』

『どこぞの王様の汚れはまとってそうw』

『昨日の今日だしなw』


 そんな汚れがあったらさっさと綺麗にするよ。


壁|w・)神社は超有名なあの神社ですが、一応名称は伏せておきました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
もたもたリタちゃん スマホをマスターした暁には、あっと言うまにお取り寄せをマスターしてくれる! シッショ、このまま行けば、ニート魔女になるリタちゃんが見れるから、ぐうたらは辞めようね? シッショ〉リ…
ん?今、遊園地回やるって(難聴(小説で難聴ってなんだ(今更
リタちゃんに汚れなどない こいつは教育が必要だな
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ