表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
380/483

お菓子パーティそのいち


 アルティと一緒に、お庭の真ん中へ。そこでテーブルを取り出して置いておく。これでよし。


「あの、リタ? 何するの?」

「お菓子を食べる」

「うん……。えっと?」


『何も知らなかったら意味が分からない言葉である』

『テーブルだけ取り出して本当に何するねんって感じだよね』

『訓練された視聴者さんは?』

『魔方陣とお菓子を持って待機です!』

『ごめん何のことかわからん』

『おっと視聴者にも分からない人がいるのか』


 最近はやってなかったからね。アイテムボックスには今もお菓子がいっぱいだし、何より最近は自分で買えるようにもなったから。

 でもやっぱり、たまにはやっておきたいと思う。私の知らないお菓子を送ってくれる時もあるから。


「お菓子。送ってほしい。今回は……一個ずつ送られるようにしようかな」


 配信の魔方陣をちょっといじる。実は精霊様から条件の変え方を教わっておいた。この部分をこうして……こう……ちょこちょこっと……。これでよし。


「リタ? ねえ、リタ? なに言ってるの? なにやってるの?」

「すぐに分かる」

「ちょっと怖いよ!?」


『さすがにアルティちゃんがかわいそうwww』

『じゃあ草を生やすなよ』

『まあすぐにきっと笑顔に変わるから』


 きっとそのはず。だから大丈夫。


「じゃあ、やるよ」


『よしきた!』

『選ばれたら嬉しいなあ』

『確率どれぐらいだろうなこれ』

『一個ずつだから数万分の一かな』


「ちなみに、日本限定にしてるから」


『マジかよ』

『アメリカにいる俺に参加資格はなかった……?』

『まあ、どんまいとしかw』


 外国にいる日本の人には悪いとは思うけど、さすがに視聴者さんがどんな人かを条件にするのはかなり面倒だ。できないことはないと思うけど、ちょっと研究するのに時間が欲しいぐらい。今はその時間もない。

 それじゃあ、そろそろ……。私が魔力を流すと、テーブルの上にお菓子が一本、突然出てきた。これは、チョコバーだね。コチョバット、という名前のお菓子だ。


「え!? 急に出てきたなにこれ怖い!」


『草』

『アルティちゃんwww』

『びっくりするのは分かるけどリタちゃんの背中に隠れるのは草なんだ』


 うん。急に隠れたね。怖くないよ。出てきていいよ。


「アルティ。お菓子」

「え、えっと……。これがお菓子なの?」

「ん。食べて」

「いや、私は、ちょっと……」

「食べろ」

「はい」


『こらwww』

『威圧すんなw』

『リタちゃんすっかりたくましくなって……』

『テメエらの影響だろうが!』

『シッショ!?』

『ごめんなさい!』


 でも安心安全美味しいというのを分かってもらうためには、むりやりでも食べてもらった方が早いと思う。だから気にしたらだめ。

 包装をはがして渡してあげる。アルティはちょっとおっかなびっくりといった様子だったけど、ちゃんと食べてくれた。そして。


「……! おいしい……!」


 勢いよく食べ始めた。


『さすが日本が誇るお菓子やで!』

『コチョバットをリスみたいに食べるのは初めて見るなあw』

『美味しいからね、仕方ないね!』


 悪いのは日本のお菓子。間違いない。だから私は何も悪くない。

 アルティがさくさく食べてる間に、私も次にいこう。もう一度、魔力を流す。


「幸せターン」


『これもまた定番』

『幸せパウダーが美味しいやつ』

『もっと……もっとパウダーをかけてくれ……』


 とても分かる。このお菓子は何よりもあの粉がとっても美味しい。

 そういえば、真美と一緒にコンビニに行った時に、パウダーをたくさんかけた幸せターンを見かけた。あの時はカレーが目的だったから買ってなかったけど……。あれ、食べてみたい。きっと美味しいはずだから。

 今度日本に行った時に買おうかな?


「はい。次はこれ」

「んぐ……。これはなに?」

「幸せターン。粉が美味しい」

「麻薬みたい……」

「麻薬……」


『麻薬扱いw』

『中毒になるという意味では麻薬だな!』

『てかそっちにも麻薬ってあるのか』


 あるらしい。私は見かけたことないけど、そういうのがあるんだろうね。


「麻薬ってどんなのがあるの?」

「え? えっと……。特殊な薬草を粉末にしたものとか、また別の薬草を燃やしてその煙を吸うとか、そういうのかな。エルフの森だと見かけたらすぐに回収することになってるよ」

「へえ……。知らなかった」

「精霊の森にはないの?」

「ない、と思うけど……」


 どうだろう? 私が教えてもらってないだけだと思う。師匠に聞いたら分かるかな?


『麻薬になる薬草ならないぞ。昔の守護者が誤って食ってしまってとんでもないことになったらしくてな。精霊様が根絶やしにした』

『なにそれ怖い』

『せっかく来てもらったのに使い物にならなくなったら困るもんな』(


 その通りだとは思うけど、精霊様は守護者を物扱いなんてしてないからね? すごく優しいよ。


壁|w・)おかしぱーりぃ!

お菓子の名前は一部変えています。感想などでストレートに書かないようにお願いします……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
幸せターン、今はメーカーがちょっとねぇ。
魔方陣と魔法陣は気をつけようねw うーむちっちゃい子が初めてのお菓子を美味しそうに食べる光景はきっと健康に良い。 初めてじゃなくてもお菓子じゃなくてもきっと良い。
幸せパウダーっぽいものは、今ならマ○クのシャカシャカ芋で手に入るよ!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ