閑話 カレーフェア
壁|w・)閑話です。時系列は謎。
ある日。真美に誘われてコンビニにやってきた。私が喜ぶものがここにはあるのだとか。何かなとちょっと期待しながら見に行くと、のぼりっていうのかな? 旗みたいなものに、それは書かれていた。
「カレーフェア……!」
フェアが何かはよく分からないけど、カレー。カレーだって。何があるのかな。何か売ってるのかな。いろんなカレーがあるっていうことかな。
「真美。真美。カレーフェアだって」
「あはは。うん。だからリタちゃんを誘ったんだよ」
『相変わらずカレーに目がないな、この魔女w』
『テンション上がりすぎでちょっとおもしろいw』
『普段の冷静なリタちゃんはどこへ……』
そんなものはどうでもいい。それよりもカレーだ。
早速真美と一緒に店内に入る。店員さんが私を見て少しだけ驚いて、そしてにやりと笑った。
『あの店員、やっぱり来たか、とか思ってそうw』
『リタちゃんの行きつけのコンビニだからな』
『リタちゃんがたまに来るってことでバイトの応募が急増したらしい』
なにそれ。初めて聞いた。たまに来るけど、そこまで頻繁にでもないからあまり気にしないでほしいと思う。
真美と一緒にカレーフェアのコーナーへ。そこに、それらはあった。
有名店とコラボしたカレーライスが三種類。それにスープカレーとかカレーおにぎりとかカレーを使ったホットドッグとか限定カレーパンとか……。よし。
「買い占める」
「え」
『リタちゃんwww』
『全種類買うかなは思ったけど、買い占めるはさすがに草なんだ』
『さすがカレー大好き魔女やで』
いっぱいあるからね。いっぱい食べられる。師匠もきっと食べる。いっぱい買おう。いっぱい。
カゴ……は面倒だから浮かせておけばいいかな。カレーフェアの商品を全部浮かせて、レジに向かう。店員さんが目を丸くしてる。驚くのは後でいいから早く会計してほしい。食べたい。早く食べたい。急いで。
「リタちゃん」
「真美。なに? 私は早く食べた……」
「落ち着こうね?」
「はい」
こわい。
『すん』
『うわあ急に落ち着くな!』
『さすが真美ちゃん、リタちゃんを一瞬で正気に戻したw』
真美を怒らせると怖いから。落ち着きます。うん。落ち着いた。
改めて、店員さんにお会計してもらって、真美のお家に戻ってきた。とりあえず、カレーおにぎり。十個あるから、あたためなしとあたためとそれぞれ食べる。
「もぐもぐ……。あたためなしでも、悪くない。でもやっぱりあたためた方が好き」
でも間食用に持ち歩くのには便利かも。うん。これはいいもの。
次にカレーのホットドッグ。普通のホットドッグだけど、カレーがたっぷりかかってる。これもあたためなしとあたためと。
「もぐもぐ……。カレーが辛めでいい感じ。ウィンナーもぱりっとしていて、美味しい。好き」
カレー味もそうだけど、食感が楽しい。これもまだ八個あるから、じっくり味わいたい。
『なんだこの……なんだこれ?』
『すごく……美味しそう……』
『飯テロやめーや』
『今回の何がやばいって、コンビニで売ってるやつだから普通に買いに行けるってことやな』
『早速行ったんだがすでに売り切れでした』
『マジかよ』
それはもったいない。是非ともこれは食べた方がいい。どれもとてもいいもの。
お弁当の方も、いろんな種類があって、楽しい。キーマカレーとかも美味しい。
「もぐもぐもぐもぐ」
『いや何個食べるねんw』
『おうお前新参か? リタちゃんがカレーを食べ始めたら止まらないぞ』
『以前カレーチェーン店に行った時は全種類食べたからな』
『なにそれすごい』
とりあえず全種類は試したくなる。カレーはそれぐらい美味しいと思う。
とりあえず……。全種類食べ終わった。うん。どれも美味しくて、満足。やっぱりカレーは一番おいし……。
「はいリタちゃん」
真美が何かを渡してきた。えっと……カレーライスだ。しかも、
「カツカレー!」
「うん」
真美のカツカレー。一番美味しい。しかもチーズ入り。絶対美味しい。食べる。全部食べる。
『これはあれじゃな? 自分の方が美味しいと主張したいんやな?』
「そうです」
『素直w』
そんなことしなくても真美のカレーが一番美味しい。間違いなく。好き。
「んふー」
その日はたくさんカレーを食べられて大満足だった。幸せ。
壁|w・)どこかの青いコンビニさんがカレーフェアをやっていたのを見て、思い浮かびました。
次回から通常更新、つまり後日談です。





