表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

271/472

お泊まり計画

壁|w・)ここから第二十五話のイメージ。


 首相さんと会う時は、だいたいが最初に会った時と同じホテル、その最上階だ。あっちの希望で、配信はしてない。

 テーブルの上にあったクッキーを食べていたら、首相さんが入ってきた。


「待たせてしまってすまないね」

「んーん。別に。何かあるの? お守り?」

「いや、今回はテレビ局からの例の件についてだね」

「ん……?」


 例の件って何かあったっけ。えっと……。


「あ。温泉」

「そうだね」


 そういえば日程とか伝えてなかったと思う。今決めた方がいいのかな。んー……。


「そろそろ日程を教えてほしい、と連絡が来ているのだけど……」

「じゃあ、明日で」

「…………」


 首相さんの顔が引きつってしまった。ちょっと急すぎたかな?


「真美さんの都合は大丈夫かい?」

「あ」


 そうだね。それを先に聞いておいた方がいいよね。真美に怒られちゃうところだった。

 スマホで真美に電話する。日本で言うところの平日で、しかもお昼前だからまず出られないと思うけど、これをしておけば真美から電話をしてくれると思うから。

 そう思ってたんだけど、何故か繋がってしまった。


「はーい。リタちゃんどうしたの?」

「ん……。真美、学校は?」

「電話優先かな」

「ええ……」


 それは、ちょっとだめだと思う。勉強は大事だよ。多分。


「温泉、明日行こう。テレビのやつ」

「え……。私はいいけど、テレビ局の人は大丈夫なの? 他の人の予定とか……」

「んー……」


 首相さんを見る。首相さんも電話で誰かと話していて、私と目が合うと指で丸を作った。大丈夫、ということだと思う。


「大丈夫そう」

「そっか。分かった、明日だね。必要なものがあったらまた連絡して。買っておくから」

「分かった」


 電話を切って、首相さんと向き直る。あっちも電話は終わったみたいだった。


「あとであちらから詳細が送られてくるらしいから、後ほど連絡させてもらうよ」

「ん。待ってる」


 そこでお話は終わり。結構あっさり終わったと思う。

 真美のお家に戻ってのんびりしていたら、首相さんから連絡があった。明日の午前七時に東京駅に集合、そこからバスで移動するらしい。目的地は草津温泉だって。

 バスに乗る少し前から撮影されるらしいから、そのつもりでいてほしい、とのことだった。

 それじゃ、そろそろ配信をしよう。


「ん」


『いつものごとく突然の配信』

『今日は真美ちゃんの家かな?』

『日本でのんびりするって言ってたしな』


「明日から温泉に行く。えっと……。草津温泉。テレビのやつ」


『おおおおお!』

『ぶっちゃけその話、自然消滅したと思ってた!』

『一泊二日の旅行だね!』


 一泊。とても楽しみ。いつも精霊の森に帰ってたから、ちゃんとした外泊は初めてかも。


『それはちょっと譲れない!』

「ん?」


 このコメントは……真美かな? どうしたんだろう。


『リタちゃん! 準備もあるから、今日は私の家に泊まろう! ね? そうしよう!』

「ん……。どうしたの?」

『いいから!』

「あ、はい……」


『魔女すらたじろぐ真美ちゃんの勢い』

『闘技場に出ていたら真美ちゃんが優勝したのでは?』

『やはり真美ちゃんが最強じゃったか……』


 それは、えっと……。いや、確かに真美には強く出られないけど。いつも美味しいご飯ももらってるし。すごくお世話になってるし。

 それはともかく、先にここでお泊まりすることになった。精霊様には、二泊ほどするって伝えておかないと。

 というわけで、ちょっと急いで精霊の森に移動。世界樹の側に転移して精霊様に説明すると、なんだかすごく驚かれた。


「リタが……お泊まり……! それはとても楽しみですね!」

「ん……。精霊様は私がいない方がいいの?」

「違いますよ!?」


 ちょっと不安になって聞いてみたら、精霊様に抱きしめられてしまった。なんだか頭をすごく撫でられてる。んー……。やっぱり精霊様はなで方がとってもうまい。気持ちいい。


「リタが外泊なんて初めてなので、少し驚いただけです。いろんな場所に行くようになっても、外泊だけはしなかったですから」

「ん……」

「だから……。ええ。楽しんできてください。でも、ちゃんと戻ってきてくださいね?」

「ん」


 それは大丈夫。ここが私の帰る場所だから。私のお家だから。絶対に帰ってくる。

 あ、でも。


「二泊だよ」

「二泊!?」

「今日は真美のお家にお泊まりして、明日は温泉の宿にお泊まり。真美と一緒」

「…………。少し真美とお話ししなければならないようですね……」


『まってください!?』

『ほんわか家族を見てたら急にホラーになり始めたw』

『真美さんの今後が危ぶまれるw』


 今後って、どういうことだろう? 精霊様を見る。にっこり微笑んでる。


「精霊様。真美に変なことしたら、さすがに怒るから」

「…………。もちろんです」


 ちょっと間が長い気がしたけど、大丈夫、かな? もう少しゆっくりしたら、真美のお家に戻ろう。撫でてもらうのが気持ちいいから、もうちょっと後で、ね。


壁|w・)リタのお泊まり&旅行編。


真美「最初のお泊まりが私の家! 譲れない!」

精霊様「お友達とのお泊まり……。ふふ、楽しそうですね」

リタ「旅行も真美と一緒にお泊まりするから二泊する」

精霊様「ぎるてぃ」

真美「!?」

要約すると5行で終わるお話でした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 譲れないの意味が不明すぎて後書き読まないと理解できなかった(笑) 泊まりで出かけるのが駄目になったのかと。妹とか学校とかあるから。
[一言] 一精霊様からOHANASHIがあるとかヤバイなあ
[一言] そうか、リタちゃんもとうとう大人の階段を登るのか さてと録画の準備と、テレビもHDDレコーダー予約をしてBDとBluerayとLTOにダビングして予備は知り合いに預ける手配を(ry
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ