ハーレム展開? ちょいと考察
(* ̄∇ ̄)ノ 奇才ノマが極論を述べる。
ハーレム、いわゆる一夫多妻というものですがー。
ハーレム展開とは、男の願望であったりとか、ヒロインガチャのように数を増やせば、どれか一人がヒットして受けるだろう、とか。
一人目のヒロインがイマイチキャラが立たず、二人目のヒロインが人気が出たので、続きはこの二人目で押していこうか、とか。
キャラグッズをズラリと並べて、コンプリートさせてワンセット揃えて転売すると高値がつくとか。
ハーレム展開となるには商業的、願望的、流行的、な要因が透けて見えてくる気がします。
ここはひとつ、この奇才ノマが、一夫一妻制度とは何かを、改めてお教えしましょう。
まぁ、奇才の言うことなので世間の時流からは外れているかもしれませんが、これもまた世界の真理のひとつなのです。
一夫一妻、なにやら一神教の教えから、とある宗教圏では当然のものとなってますが。
日本は多神教の国で、もともと一夫一妻というものでは無いお国柄。このあたり、明治維新以降、西洋から入ってきた思想の影響があるようで。
一夫多妻、正しくは一夫一妻多妾という夫婦の在り方をこれまでしていた日本。
一夫一妻制になってからはまだ百年ちょっとの歴史しかありません。
もしもこれからの未来で一夫一妻制が変化した場合、歴史上で見てみればこの百年ちょっとが異常という見方もできるのです。
それに、一夫一妻制度というのは、男の願望からできたものでもあるのですよ?
なに、男の願望がハーレムじゃないのかって?
例え願望はそうでも現実と願望をごっちゃにしちゃいけませんな。
類人猿にとって、ゴリラのようなハーレムというのが正しい形。群れの中で最も強い雄が子孫を残す。弱い雄、病気がちな雄に子孫を残す資格無し。猿にとってはハーレムというのが本来の形な訳です。
一番強くて、一番賢くて、一番カッコいい雄が優先的に子孫を作る為に性交する。それでこそ、病気に強くて逞しい遺伝子が残るというもの。
一目惚れ、というのも相手のフェロモンから自分の遺伝子に足りない要素を相手に嗅ぎ付けて起きるもの、という説もあります。
遺伝子の乗り物としての身体。より強靭に、より賢く、健康元気な種を残すために、脳にエンドルフィンやらドーパミンをざんぶと垂れ流すのが恋愛な訳です。
原始的な社会ほど本能に忠実となる訳で。
日本では明治以前の村社会に置いても、こういうゴリラのハーレムに近いものがありますが、少し違いがあるのです。
モテる男しか性交できないことに変わりは無いのですが。
女の方から惚れた男に夜這いをかける。
村での仕事振りや村祭りの相撲大会などで、モテたい男は村の女にアピールする。
そしてモテる男のところに女が夜這いをかける。
一人の男のところに数人の村の女が集まり、順番を競ってケンカなど。このとき、母と娘でどっちが先に田吾作さんと寝るか、男の家の玄関口で順番争いの口喧嘩などしたり。
そしてこのとき男の方に拒否権は無し。
これは猫に似てますか。雌が雄を選び、雄には相手を選ぶ自由は無い。雌に選ばれたら粛々と従うのみです。
相手が誰でもきっちりといたすのが男らしさです。
雄には雌を選ぶ権利など無いのです。
種さえ出せばいいのです。
それで産まれた子供は村の子供として育てられる。
その村で夫婦として暮らしているからと言って、その夫婦の子供に夫の血は流れて無いというのもよくあること。
子育てするのに夫がいた方が都合は良いが、女房から見て子供を作るには、その種は夫よりも隣の家の五平どんの方がいい、となれば。
女房が五平どんのとこに夜這いに行き、それで子供ができたらその子を夫婦の子供として育てる。
夫であってもモテない男は妻と性交することもできない。そして自分の血を引かない子を、我が子として育てるのが村の一員として役割です。
こういうのは鳥にも似てますか。
雄の作った巣に入って番となった雌は、既にそのお腹に別の雄の種が入っていたり。
おしどり夫婦と仲良く子育てしているけれど、奥さんはしっかりしています。旦那は産まれた子供を自分の子供として世話をします。
その子供が自分の種かどうか、知っているのか知らないかは解りませんが。
自然とはシビアな生存戦略。
優秀な遺伝子を残そうとすれば、雌の方が雄を選ぶ。そして雄は雌に選ばれる為に孔雀のように派手になったりします。
カブトムシにクワガタなど、俺強いぜアピールで角や顎が立派になるのは雄です。
チートという特殊な能力が遺伝するとなれば、それだけでモテる理由になります。
ただ、こうなるとモテる遺伝子を持っている男しか性交できない。モテない男がもて余した性欲で痴漢や強姦など事件も起こる。
モテない男にも結婚の機会を、性交のチャンスを。モテない男にも春を。神よ、一人のイケメン男の独占からの解放を、モテないメンズにもその得難い機会を与えたまえ。
そんなモテない男達の希望を叶える為に、一夫一妻制度ができたのです。
モテる男が女を独り占めするのが許せない。一夫多妻が禁止となれば、モテメンの独占禁止法となる。
そんな醜い男の嫉妬から、一夫一妻制度ができて広まったのです。
女性から見て、浮気は許せないというものがありますが。
この浮気を許さないという独占欲の動機は、家庭の維持、子育ての維持の為のリソースを、他人に奪われたくないというのがあります。
特に子供が産まれて、妻の関心の先が夫から子供に移ると尚更、高まります。
ん? 妻が夫の浮気を許さないのは感情的なもの?
では、次の三つのケースからお好きなものをひとつお選び下さい。
自分がとある夫の妻である、と仮定して。
A
夫は浮気の心配の無い真面目な男。しかし、収入は少なく共働きの貧しい家庭。あなたは毎月の家計のやりくりが大変で、子育ての為の資金を得る為に、夫の両親にペコペコ頭を下げてお金を借りないと、子供の給食費も払えない。
貧しさから夫婦でいがみ合うことも多い暮らし。
B
夫には三人の妻がいる。あなたはその三人の妻の一人。夫の家は資産家で裕福な家庭。共働きの必要は無く、子育てに専念できる。子育てについての悩みを身近に相談できる相手がいて、年に一回は家族で旅行もできる。子供の学費の心配も無い。もう一人作ろうかという話も出る。
C
夫に愛人ができた。夫は新しい愛人との生活に夢中になるが、残りの人生、金に困ることは無いほどの生活費が手に入る。子供にも、毎月、充分以上の養育費が払われる。
さて、あなたはどちらですか?
Aがいい、というあなた、Mですね。
その優しさが都合よく利用されないように気をつけて下さい。
Bがいい、というあなた、リアリストですね。夫の二人目の妻、三人目の妻とも仲良くできれば、何も問題は起きません。
Cがいい、というあなた、これからの時代に適していますね。
高齢化となる社会では、生涯の理想的な結婚回数は約三回。
若年、中年、老年と、人は歳と共に趣味も考え方も食べ物の好みも変わります。その年齢での考え方、感じ方に応じた相手と結婚して協同生活する、というのは高齢化社会では良い方法となります。
夫婦でいがみ合い、家庭が崩壊する原因の八割が金銭的な理由。逆に言えば金銭的な問題が、資産的な問題が無ければ、マシになる。
夫婦間の問題の八割は金さえあれば解決します。
今では結婚、出産、育児とは富裕層にしかできない贅沢と言われる時代。と、なれば裕福であれば妻も子供も面倒を見られるならば、その数を増やした方がいい。
貧富の差が開いてきたならば、経済的に余裕のあるところが多産となるようにすれば、少子化の問題も少しはマシになります。
本来、群れのボスとは群れを守る力があり、全力全霊で群れを守るからこそ特権があります。
ハーレム願望とは類人猿として強く逞しい子孫を残そうという生存戦略。これは生物としては正しい在り方です。
浮気を許さないという感情もまた、子育ての為のリソースを奪い合う生存戦略。相手が浮気をしたところで、経済的、物理的に被害が無ければ問題無いのです。不満となるのは独占欲の阻害だけです。
もちろん、群れのボスとなる力量の無い者がハーレム生活をすれば破綻しますので、できない人はやめた方がよろしいです。
ハーレム展開が許せない、というのは実力不相応な者がモテる展開が許せない、というものでもあります。
逆に言えば、それができる者はやってよし。上手くいってるのに文句をつけるのは只の嫉妬です。
賄える群れのキャパシティに合わせて妻の数、子供の数を増やすのが合理的です。
これは貧富の差が広がる程に、自然とそうなることでしょう。
今も昔もナンパの成功率の高い鉄板のセリフは。
『実家が金持ちだから働かなくてもいいんだ。何か欲しいものある?』
【これからの新しいハーレムの形】
古い価値観に縛られる年寄りが多く、国会議員も投票者も高齢者の日本では、大きな変化は難しいでしょう。
しかし、現状、結婚は諦めたが子供は欲しい、という独身者が増えています。
これを解決する手段が精子売買。
子供が欲しいという女性が結婚しなくとも体外授精から妊娠出産を可能に。
シングルマザーの働き方、育児手当てなどいろいろと見直さなければならない問題も多いですが。
スポーツ選手、芸術家、歌手、学者、などなど一芸に秀でた男性の凍結精子を手軽に売買できるようになれば、好みの男性の種が入手できるように。
我こそは優秀な遺伝子の持ち主なり、という方は販売してみるのはどうでしょうか。
モテる男は広く通販やネット販売で種を売る。これが新しい時代のハーレムの形となるでしょう。
望めば誰もがイ〇〇ーや、キム〇〇、〇〇〇〇など、芸能人やスポーツ選手の子種を得られる時代に。
結婚せずに出産、育児するシングルマザーが増えることで、結婚という制度そのものを見直すようにもなるでしょう。
既に男性でも前バイオニック子宮の埋め込みから妊娠が可能な時代となりました。
いつまで一夫一妻という制度を大切にしなければならないのでしょうか?
家庭を円満に運営できるのであれば、一夫多妻でも、多夫一妻でも、一夫多夫でも、一妻多妻でも問題はありません。
そしてまた、LGBTの結婚制度の問題も解決の糸口が見えてくることでしょう。
多様化する価値観の中で、願望の成就は幻想文学の中で満足させて、現代に対応した新たな家族の形を。
今の制度に固執したまま少産化を続けていくのか、様々な問題と付き合いながら新たな制度を模索するのか。
ハーレム願望の孕む問題と真剣に向き合う時代が迫ってきています。




