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死神超え  作者: ガモウ
1/4

高校生side

20000文字も話せる人はいないだろ

高校の教室

一番後ろの席で

退屈している高校生がいた

その退屈は授業からのものではなく

人生そのものに退屈していた


高校生は心の中でつぶやく


「僕は退屈しているのかな」

答 (はい)


頭の中に響く無機質な声


「なぜ退屈しているのだろう」

答(苦難がないから)


僕の頭の中での疑問には

確実な答えが返ってくる


全てを知ることができる


疑問に思ったことは途端に疑問ではなくなる


「どうやったら楽しくなるのだろう」

答(苦難を乗り越える)


「苦難か、、」


僕は今までの人生でこの声に委ね

自分にとって最善の道を進み続けて来た

どうすればいいと悩んだ瞬間に

解決策は聞こえてくる

そうすれば誰だって従うに決まってる

苦難なんて一瞬で消えてしまう


たいくつだなぁ、、

この退屈に耐えることが苦難なのだろうか




ある日の授業

現代社会の授業で人口減少の問題を話される

どのくらい減ってしまうのか疑問に思う、


「1日に何人くらい生まれるんだろう」

答(昨日は2956人)

「1日に何人くらいしぬんだろう」

答(昨日は3264人)


なるほど、単純に考えても減るのはわかる

にしても、

一日に3000人近くも死んでしまうのか

死神も働き者だな、

「僕だったら何人くらい殺せるのだろう」

答 (わからない)


わからない?わからないとは?


「僕が今から街で通り魔でもしたら

何人くらい殺せる?」

答 (わからない)


わからないだと?

今まで生きてきてわからないなんて

一回もなかった、、初めて答えが返って

こない、なぜ?なぜだ?

どこに不確定要素があると言うんだ?


まてよ、

と言うことは僕の殺人行為の結末は

どうなるかわからない、、、

わからない、、、

知ることはできない、、、


こんな気持ち初めてだ

わからないという気持ちのもどかしさ

知りたいという好奇心

しかし、殺人は重罪

人生を棒に振ってしまう、、、

そうか、これが苦難なのか

じゃあ僕が人生を楽しむには

苦難を乗り越えなくてはならないのか

なるほど


「僕は殺人をすべきだろうか」


答 (はい)


今までで一番欲しい答えだった




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