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傭兵in異世界  作者: キリサキ隊長
傭兵の逃走劇
64/86

傭兵と泡沫夢幻

どんどん評価が落ちていく........。何がいけないのか知ってる方いたら教えてください。

それではどうかお付き合いくださいませ

「........平和だ」


かつての戦場跡を巡りながらそう思う。ファクトルの工場都市跡、ウォーガーたちと戦った森、ゴッドクレーター........行ける限りの戦場を巡り、その度にこの世界が平和になったことを噛み締める。大佐の元で戦えてよかった、そう思う。

武器を持たずに遠出が出来るとは、いい時代になったもんだ。俺の身体ってこんなにも軽かったのな........。


「それにしても、何なんだろうなこの感覚」


ずっと違和感が拭えない。何かが間違っている気がするのだ。俺の居場所はここじゃない........。


『........奇遇だな、俺らもだ』

(そうなん?)

『何とはわからないけどもね』


どうやら違和感を感じてるのは俺だけじゃないらしい。気のせいではなく、何かがおかしいのは間違いない。だが何がおかしいんだ?


(なぁ........俺達は何をしていた?)

『平和を謳歌していた........と記憶しているが?』

『戦ってたのは随分前よね』

(それはそうなんだが........)


確かに記憶はある。詳しくは覚えていないが、確かに俺が今日まで何をして来たかは記憶にあるのだ。だがそれは歴史の年表を見てるかのように曖昧なのだ。


(どうやって戦ってたっけ?)

『そりゃあ........あれ?どんな戦いだったっけ』

『おかしいのぉ........思い出せんわい』


俺だけじゃなくて、12594人の仲間も覚えてねぇのか。そりゃあねぇだろ........。


『しかし今は平和な世の中だぜ?いいじゃねぇか』

『........そうよね、望む結果は目の前にあるんだから無理して考えることもないんじゃない?』

(........)


過ぎたことを考えても仕方ないのはわからんでもないんだが、何かとてももやもやっとする。負けた気がして気に食わねぇ。


「そういや最近は大佐の顔しか見てねぇ気がするな........」

『いやそんなことはねぇだろ、昨日だって........会ったっけ?』

『そうねぇ、何だかんだで他の人たちにはあんまり会わないわね。........というよりは覚えてないわね』


思えばこのガーンズで俺は色んなやつにあったなぁ。キルオン、アリス、ニール、ネール、クレイグ、ヤチヨ、ガルシア、ジョニー、みんなかけがえのない戦友だ。........ここ最近顔をあわせてしゃべった気がしないんだよなぁ、会ってるはずなのに。........待てよ?ジョニー?


(ジョニーって誰だ?)

『ジョニー........さあ?どこかであったか?』

(覚えがない、俺はこの国であった戦友は忘れてないつもりだ)

『案外ウィーズの人だったりして』

(俺はウィーズ陣営で戦った覚えはないんだがな........っ!?)


その時、俺の中で何かがカチッとはまる音がした。そこから思考がどんどん組上がっていく。........まさかなぁ、やってくれるじゃねぇか。どこの誰だか知らんがな。


「今全部合点がいった」


その言葉を皮切りに辺りに変化が出てくる。回りの景色がぐにゃぐにゃと歪み始める。どこからか声が聞こえる。俺を引き留めようとする声だったがそれは逆効果だ。かえって俺の考えの不安要素を消し去り、確信に変えるだけだった。


「どこの誰だか知らんが........俺を騙くらかそうなんざいい度胸だ」


その時空間が一層歪み、崩壊した........。


ーーーーーー


「........」

「........破られるなんて、考えてもなかったわ」


無言で目の前の敵、レイチェルを見据える。色々聴きたいことはあるが、今はこいつをどうするかが問題だ。


「やっぱり夢は下手にいじるもんじゃないわね。ちょっとした矛盾で世界がほころぶ........」

「いい線いってたと思うがね。危うく居心地のいい夢に閉じ込められるところだった」

「私は『泡沫夢幻』。この世界から逃げるのが私よ?息をするように希望や夢を奪っていくこの世界が私は大嫌い」

「だから、夢を見せる........か?」

「夢の中は何でもあり、思うがままよ。あなたも仮初とはいえ平和を味わえてよかったでしょう?」

「笑わせるな。それこそシャボン玉に閉じ籠って現実逃避するなんざあり得ねぇよ」


お互いの主義主張がぶつかる。このまま舌戦でかたがつけば楽なんだがねぇ........。

だがレイチェルは追っ手だ。このまま生かしても相手に情報を与えるだけ、それは俺たちにとって好ましくないのは言うまでもない。先生には悪いが、こいつは斬るしかない。


「私を斬る?」

「お前は敵だ。なら情けはかけられねぇ」

「残念ね........」


腰に下がっているナイフを抜いて、レイチェルめがけて一突きする。背中に刀を下げていたが、反応できなかったらしく、刀に手をかけた状態で刺されていた。


「!?」

「やっぱり強いわね、『獣おろし』を4人も倒しただけのことはあるわ」


胸を一突きされたにも関わらず、レイチェルは平然と喋る。........なんかおかしな手応えだし、血も出ていない。


『私言ったわよね?私は腕っぷしは強くないって。あなたみたいな人と渡り合えるわけないじゃない』


レイチェルの姿がぼやけていく。レイチェルの姿が消え、代わりにそこに藁が巻かれた丸太があった。........変わり身かよ!


「ちくしょう!逃がすかよ!」

『安心しなさい、私はもうマクリル様の元には戻らないわ』

「........何?」

『あなたを見て、世界をもっと見てみたくなったのよ。あなたおじいちゃんなくせに世界に希望を持ちすぎなのよ。ちょっと興味出てきたじゃない』


........おじいちゃんなのは否定できんが面と向かって言われると腹立つな。


『だからそんなきっかけのお礼にあなたの敵には回らないわ。私はもう一度世界を見てくる』

「........信用ならねぇな」

『信じなさいよ........』


何で俺があきれられてんのさ........。


『じゃーねー........』

『あ!ちょ、待ておい!』


ちくしょう、気配が消えた。もうこの辺にはいないっぽいな。

とにかく索敵網を再構成して、辺りを警戒し直す。やられる前は霧が出ていて日が届かなかったのでわからなかったが、もう日が落ちるようで空が赤かった。こりゃ今日は進めないな........。









とりあえず最後までは書きます、ご安心を。

それではこの辺で失礼します

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