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傭兵in異世界  作者: キリサキ隊長
傭兵の逃走劇
62/86

霧の中の傭兵たち

FPSゲームをやりたいんですがPS3か4か迷う........。

そんなんですが、どうかお付き合いくださいませ

「........霧が濃いな」


森の中に入ってから3日ほど経った。ウィーズの西側、つまりガーンズ方面の領土はそのほとんどが森林地帯だ。ここを抜けて、グレーゾーンと呼ばれる山岳地帯に向かって国境を越える予定だが、こりゃ思ったよりかかりそうだ。


「どんどん濃くなってくるな」

「2人とも油断すんなよ?どっから仕掛けてくるかわからねぇからな」


今日は朝から霧が出ている。見通しが悪いの逃げる側としては好機と言えなくもないが、こっちも敵を見つけづらくなるので手を上げて喜べない。

それに気を張りすぎているせいか、今朝からずっと誰かに見られている気がするのだ。もちろん俺達の見える範囲には敵影はないし、周囲の索敵にも敵は引っ掛からない。


「なあ、2人とも。誰かに見られてる感じってしないか?」

「うーん........あたしは無いな」

「俺もだ。気配も感じないし、問題はないと思うが?」

「というかあたしはそっちの方が気になる。何してんの?その子」


そうして指差す先には俺の陣笠の上にいる仙里だ。いつもなら呑気に寝ているはずが、今は全身の毛を逆立てて辺りを見回している。どう見ても警戒体勢だ。........やっぱり俺らにはわからない何かしらが潜んでるのか?


「........もしかしてこの霧が敵の術だったりとか?」

「それはないだろう。これほど広範囲を霧で包む魔法など存在しない。あったとしても人間が使うには無理だ」

「だよなぁ........」


この霧は俺達を取り囲むようにしかないわけではない。この辺りを全て包み込むような霧は森の中に蔓延している。お先真っ暗ならぬお先真っ白、この見通しの悪さは俺達の行く末の不透明さを表しているようにも感じた。


ーーーーーー


「........」

「どうだ?先生」

「........だめ、原因がまるでわからない」


アクシデントはその日の昼に起きた。ジョニーが倒れたのである。なんの前触れもなくいきなりバッターンと倒れ伏して動かなくなってしまったのだ。呼吸や脈はあったので死んでないことは確認できたが、じゃあ何ぞやという話になるとまるでわからない。何が起きたと言うのか?


「状態としては睡眠なんだけど、深すぎるんだ。睡眠薬を盛られたみたいな感じだな」

「起こせないのか?」

「今のこいつは耳元で爆弾が爆発しても起きないな」


........それは睡眠状態じゃなくて昏睡状態って言うんじゃないのか?


「それホントに睡眠なのか?」

「........見てみなさい」


促されてジョニーを見ると、かすかに動いている。その様は寝やすい環境を求めているようにも見えた。あ、寝返り打った。


「........うーんどうスッかなぁ」

「置いてくって言ってたじゃん?」

「そこまで外道じゃねぇよ........先生?」


反応がないので後ろを振り返ると、今度は先生が寝ていた。ジョニーの時と同じく、いきなりだ。

ここまで来て疲れてんだなぁ........なんて思うほどバカじゃない。アサルトライフルを構えて辺りを警戒する。........それにしても何で俺の索敵網に引っ掛からないんだ?


(おいお前ら、ちゃんと見張ってんだよな?)

『見通しが悪いが、それ以外は大丈夫のはずだ』

『気配も感じてないです』

(........だがこの辺りに何かいるのは明白だぞ?)


........くそめ、どうしたもんか。索敵の数を増やしてローラー作戦でもやるか?


『刃人!敵部隊だ、数は6!』

(........嘘だろ?)


もう追い付かれるなんて、この霧の中でこんなに進軍が速いなんて信じられん。ウィーズの兵は『獣おろし』以外にも化け物がいるのか?


『........撃つか?』

(........撃ったらいるってバレる。やり過ごすぞ)

『了解』

(他にもいるかもしれん、フォーメーションを崩すなよ?)


ここは隠れるに限る。そうと決まれば寝てる二人を移動させなくてはならない。とりあえず屈んだ体勢では何もできないので立ち上がる。



........ドサッ


ーーーーーー


「ふぅ........やっとかかったわ」


倒れた3人の前にレイチェルが現れる。彼女は倒れた3人を目立たないところに移動しながら1人呟く。


「ヤチヨちゃんあたりなら気づくと思ったんだけどなぁ........この霧」


ジョニーを木の影に隠し終えたレイチェルが指をならす。すると霧が急速に薄れ、森の中に昼下がりの木漏れ日が差してきた。


「私は強くないから、決して相手の前には出ないまして強い人が相手なら、ね」

「その代わり私は人の感覚に干渉する魔法が使えるのよ。私が作った、私だけの魔法........」


ヤチヨを抱えながらまるで話しかけるように喋っていく。抱えられたヤチヨの顔はとても穏やかだった。


「この世の全ては夢幻ゆめまぼろし、この世の脆さは泡沫そのものよ?あっけなく壊れて、夢も希望もなくなってしまう........」


最後に横たわる刃人の横に膝を抱えてしゃがみこみ、頬をつつきながら呟き続ける。


「なら夢を見せましょう。辛いばかりの現実から逃げられる、楽しくて平和な夢を、ね?」


3人を並べ終えて目の前に立ったレイチェルの顔は、とても美しく、そして狂気を孕んだ笑顔だった。

ゴーストスナイパーが見た敵部隊はレイチェルが見せた幻影です。作中ではわかりづらいだろうからここに載せておきます。

それではこの辺で失礼します

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