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傭兵in異世界  作者: キリサキ隊長
傭兵の戦
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傭兵と仇を探す者

戦闘回入ります。この調子でサクサク書けたらいいなと。

それではどうかお付き合いくださいませ

「ぬぅおおお!敵はどこだぁ!」

『うるせえジント!静にしろい!』

「ゴメス」


斬崎刃人、キルオンの両名、ただいま敵部隊と交戦中。

それはガンシップが俺たちに配備されてから3日後に起きた。突如、敵の一団が作戦本部が設置されているゴッドクレーター東方に進撃を開始したのだ。今までの散発的な攻撃とは違い、目測で約20000という結構な規模の軍勢が無人機による迎撃や迫撃砲の射撃をものともせずに信じられないスピードで進んできていた。

あまりにも電撃的な強襲だったために、即座に迎撃体制を整えられた部隊は全体の10分の1、10000弱のみだった。しかも現状では敵の勢いを押さえきれずに半数が動けない状態である。


「ええい、第1陣が押されてやがる。........死人も出てるじゃねぇか、くそ!」

『どうするんだ?2機だけじゃ下がらせるのにも時間がかかるだろ』

「とりあえずは手を貸してやるしかねぇ。負傷者の回収は俺がやるから、キルオンはそのまま地上部隊を援護してやってくれ」

『わかった!』


別方向に飛び去り友軍を援護に向かうキルオンを目で追いながら、今度はガンシップの下方に5000ほどのアサルトアーミーとオールメディックの混成部隊を召喚する。


(味方のガーンズ軍を援護しろ。負傷者の回収もオールメディックと連携して行え)

『『『了解!』』』


次に、ガンシップの両脇の扉を開いてゴーストスナイパーを2人とエージェントフィクサーを呼び出す。


「お前には今からここから地上に向けての狙撃を行ってもらう。エージェントフィクサーの方はこいつの操縦を頼む。勝手は俺の世界の物と変わらん」

『『了解』』


これで空からの迎撃体制が整った。あとはガーンズ軍本隊が来るまで持ちこたえて見せればいい。........お前たち、頼んだぞ。


ーーーーーー


「........」


この生温い戦争においてこれほど長く両軍が粘った戦闘もまれであろう。得物を振るい、複数の敵兵を薙ぎ倒しながら考える。

それにしてもどこだ、それがしの怨敵は。お館様に仕えし同胞のうち3人を殺めた男はどこだ!


「ヌゥゥウウン!!」

「「「グワアアアア!!」」」


気持ちの高ぶりを押さえきれずに、力任せで目の前の木っ端を両断する。........戦場で怒りに飲まれてはいかん。


「隊長........!」

「........何か」

「敵増援を確認!再び我々が劣勢に追い込まれつつあります!」


戦場を見回してみると、確かに最初のような勢いがなくなってきている。しかし驚いたことに死人はほとんど確認できず、負傷者が目立つ。


「........もはやこれまでか。隊をまとめ後退せよ。殿はそれがしが引き受ける........」

「了解し........ガ!?」


そのとき何が起きたのか一瞬判断に遅れが出た。見れば先ほどまで報告を行っていた兵士がうずくまっている。足が赤くにじんでいるところから、足を撃たれたのは明白だ。


「........あれか」


射点は上からだった。その方向、進軍している方角の上空を見れば、そこにはガンシップが1つ。........敵にも手練れがいるようだ。


「........落とす!」


ーーーーーー


「ヒィヤッハァーー!!敵は銃撃だぁ!」

『うるさい、気が散る』

『黙れ斬崎』

「マジゴメス」


ゴーストスナイパーによる本日2度目のお叱りである。仕方ねぇだろ、静かなのは嫌なんだよ。静かにしてると戦うことばっかし考えちまって手加減ができなくなるからよ。

それによ、フルオートで備え付けのガトリング砲をぶっ放してると俺でもトリガーハッピー状態になるんだよ。引き金から指が離せない、というかそれくらいして楽しまないとやってられん。


「いいかお前ら!絶対に殺すなよ!?」

『『『了解!!』』』


殺すな、これは意外と実戦において有用な戦術である。というのも殺してしまえばそれまでで、むしろ相手を怒らせることになる。怒りとはうまく使えば力となるのは確かだ。が、これが味方がなまじ生きてるとなると話は変わる。

負傷している味方がいると、敵はその味方を援護する動きしかできなくなる。そうなりゃあとは手負いを増やしてやりゃ敵を退かせることができるって訳だ。


「........何だ?」


敵の中に1人、こっちを見据える奴がいる。他の兵士と比べてもかなりデカイ部類のそいつはサイズと同様、纏っている気迫も違った。そいつはそのまま得物とおぼしき長物を振りかぶり投げた。


「........!エージェントフィクサー!回避だ!」


攻撃が放たれるのと回避を指示したのはほぼ同時だった。おかげで直撃は免れたものの、それはそれで最悪の位置に当たった。


「........マジかよ」


驚いたことに投げられた得物は、テールローターを完全に砕いた。テールローターを失ったガンシップはどうなるか。........墜落必至である。


「くそったれがあああぁぁぁぁ........」


機体が大回転しながら落下していく。幸い墜落地点には俺の仲間が展開しているだけだったので、瞬時に引っ込めることにより人的被害はゼロにできた。かくいう俺も脚力を強化して急いで期待から脱出するが........。


ドカアアアァァァァンン

「うおおおおお!!!」

ガンシップの記述に違和感を覚えるかもしれませんが、軍事航空用語として攻撃ヘリをガンシップと呼ぶこともあるそうですよ。

それではこの辺で失礼します。

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