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傭兵in異世界  作者: キリサキ隊長
傭兵の戦
44/86

傭兵と続く戦

おかしい、戦闘回を書こうと思ったら日常回っぽくなってた

そういうわけですが、どうかお付き合いくださいませ

「い~くさはつ~づく~よ~い~つまでも~♪」

『なんかすんごく嫌な歌詞だな!』


うん、わかってた。俺もホントはさっさと終わらせて帰りたい。いつまでも続く戦なんて傭兵だけど金払ってでもお断りだ。


「しかしキルオン、お前がまさかヘリの操縦が出来るとは思わなかったぜ」

『んあ?こういうのは慣れだろ。パイロット歴2日だぜ?』

「だからこそお前にはビックリだよ」


あのあと、大将から受け取ったヘリを確認してみたらなんと2機もあった。ヘリと言うよりはガンシップといった方がよかったそれは、武装よりも兵員輸送の能力に秀でていた。

そのため、主に戦場のタクシーのような扱いになっている。たまに展開する歩兵部隊を輸送、援護して作戦が終了しだい回収する。あとはテキトーな偵察程度である。

哨戒がてら、無線越しにキルオンにヘリの操縦を教えているが、上達が早すぎてビビってる。ホントにこれでいいのかと思うほどだ。だがおかげで迅速に戦場全体を見回せるようになったし、もう1機を操るキルオンとの通信のおかげでわりと楽しんでいる。俺、殺伐とした空気は嫌いだしこういうときは話し相手がいる方がいいぜ。


『........俺たちを忘れてないか隊長』

『ひどいわ刃人、私泣いちゃう』

(何を言ってんだ、忘れるわけねぇだろ)


もちろん仲間のことを忘れるわけはない。だがこいつらが相手だと声を出す必要がないので周りが自然と静かになってしまう。耳は賑やかな方が好きだ。


『こちらはニール~、お腹が空いた~』

『こちらはネール~、右に同じ~』


今度はニールとネールから通信が入る。といっても駄弁るための通信であり、緊急性はまるでない。........ホントなら説教の1つでもかますとこだが、今回はお咎めなしってことにしといてやる。


「あ?お前ら朝飯はどうした、作ってやったろ?」

『食べた~』

『でも腹ペコ~』

「嘘だろおい........」

『ハハハ!ニールちゃんとネールちゃんは食いしん坊だな!』

『『飯だ~!飯を寄越せ~!』』


........前言撤回、あとで説教だ。こいつら燃費悪すぎだろ、某ピンクの丸い生物みたいに胃袋の中身は宇宙だったりすんのか?


「大佐にたかれ。そうとしか言えんよ」

『あんなの無理~』

『青いプリンはいや~』

「あぁ、あれか........」

『思い出すのもおぞましいな........あれは』


青いプリン........。それは大佐がこの作戦が始まる直前に俺たちに振る舞ったりょ........バイオ兵器である。

指導の甲斐あってか、大佐の料理スキルは当初の頃から少しばかり向上した。とりあえず料理の形はまともになったのである。........誤解してはいけないのは、改善されたのはあくまでも形の話である。それ以外は未だに改善されてなかった。

そんなときにその場にいた俺、キルオン、ニール、ネール、アリス、クレイグに大佐がやりきった笑顔と共に出してきたのが青いプリンである。みんなが戦慄した。あるものは青ざめてプリンと同じ色になり、またあるものは無言で天を仰いで手を合わす、挙げ句の果てには泣くものが出る始末。

結果的に誰一人として食べはしなかったものの、食べなくてホントによかったと思う。あれは毒々しい邪気を放ってたし、その様はベニテングダケのように毒があることを、見た目だけでこれでもかと主張していた。


「........嫌な事件だったな」

『ジント、頼むから死人が出る前に何とかしてくれ』

「頑張る」

『という訳だから~』

『ご飯を作って~』

「わかった、わかったから大佐を出してくれ」

『『りょうか~い』』


ニールとネールの通信が切れ、久しぶりに静かになった。........外を見ても、小競り合いなどは見当たらない。真ん中の青白いドーム以外は平和そのものである。


「........このまま帰ってくんねぇかな」

『そうだったら苦労しねんだがな』

「なあ、キルオン。お前は奴さんたちの目的ってなんだと思う?」

『オデか?そうだなぁ........探し物とか?』

「探し物?」

『んだ。ここでしか見つからない探し物』


最初に大佐ともそんな会話をしたな。........仮にそうだとして、連中が危険と犠牲を省みず敵地に乗り込んでまで探すものか。見当もつかん。


『........こちらイツキ。傭兵、キルオン、聞こえてるかい?』

「こちら斬崎刃人、聞こえてるぞ」

『こちらキルオン、大丈夫ですだ』

『2人とも、何か異常は?』

「特にはないな、いたって平和なもんさ」

『そっちの方はどうでしたか?』

『こっちも援軍要請とかはないよ。よければ戻ってお昼にしよう』

「俺たちゃピクニックに来てるんじゃねぇんだがな」

『細けぇこたぁいいんだよ、オデも腹減ったぞ』

「........了解、これより帰投する」

『同じく』

『了解、待ってるよ』


通信が切れる。........ホント、昼には陣で安全に飯が食えるたぁ何とも緩い戦争だ。だからこそ、さっさと終わらせてやるかね。


「さて、キルオンよ。帰りも飛行訓練だ、少しハードめで行くぜ」

『おうよ!』


........頼むぜ、このままなにも起こらないで終わってくれよ........。






スライムカレーとかいう青いカレーなら売ってますよね。皆さんも変な食べ物にはお気をつけて

それではこの辺で失礼します

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