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傭兵in異世界  作者: キリサキ隊長
傭兵の日常
34/86

傭兵と能力テスト

…........なんか残念な出来具合になってしまいました

そんなのですがどうかお付き合いくださいませ

「んじゃあお嬢ちゃん、頼むぞ~」

「いつでもどうぞお兄さん」


ここはガーンズ軍兵器開発部の敷地内にある特殊実験場。野外試験などを行うには危険すぎたり、部外秘の極秘兵器の試験なんかに使われる場所である。その性質上、この施設は極めて頑丈にできている。理論上はこの中で戦車が主砲をぶっ放しても壊れないし外の人間にはバレない、というのはお嬢ちゃんの言葉である。流石に盛っているだろうがそれだけ頑丈な建物なら信用できる。

というのも、今回は俺の方から頼み込んでこの施設を使わせてもらったのだ。ここで何をするかと言えば........。


「まずは基礎的な身体能力の向上具合だ」

「了解です。とりあえず厚さ2㎝の鉄板を出します」


その言葉とほぼ同時に俺の身の丈ほどの鉄板が複数出てくる。要するに、これから俺の能力テストをやるって訳だ。

俺はネクロとの戦いの中でとても大きな力と仲間を得た。しかし、俺がその力で何ができるかと言われればそれは全くわからないと言わなけりゃいかん。俺が今までやったことと言えば仲間を呼ぶのと身体能力の向上くらいのものだが、正直その程度じゃ自分の力をはあくできてるとは言えない。

だからこそのこの場である。己を知ることでより強くなるのが目的なのだ。


「じゃあ今から始めます。これから私が指定する方法でその鉄板を攻撃してください」

「了解だ」


意識を集中して戦闘体勢をとる。すると中の仲間がざわつき始めた。


『何だ?敵襲か?』

『無事か隊長ォ!』

(違うから落ち着け。これからこの力についてのテストをやるから、お前らも協力しろ)

『わかったぜ!』

『といってもあたしたちの意思に関係なく斬崎が使いたいときに使えるんだけどね』

(マジか。言うだけ無駄だったかね?)


この間わずか2秒、その間に準備が整い俺はあのときと同じようの力が溢れてくる感じになった。


「最初はパンチでお願いします」

「おう........フンッ!」


鉄板に1発正拳突きを放つ。威力としては気にくわないヤツに1発お見舞いする程度、すなわち相手を再起不能にするくらいには本気を出したはずなんだが........。


バコォ!

「「........え?」」


なんと俺の拳が鉄板を貫通した。当たったら俺の拳が痛いだろうな~、とか考えていたのに........。


「........マジか」

「お兄さんホントに人間ですか?」

「前も言われたけど、自信がなくなってきたぞ」


おまけに鉄板を突き破った手は全く痛くない。その感覚はベニヤ板を殴りつけるような感じであった。


「キック」

メゴォ

「首刀」

ズバァン

「肘鉄」

ボゴォ

「飛び蹴り」

バキィィン

「「........」」


あまりの出来事に俺たちは唖然としていた。........これが常時解放されている状態だったら日常生活に支障が出るレベルだ。


「えーっと........次、いってみますか?」

「........そうしてくれ」


ーーーーーーー


その後も相変わらずの化け物っぷりだった。回避テストで機関銃3丁(非殺傷、ゴム弾仕様)の弾幕を避ければ、俊敏さと動体視力が強化されたために本来人間にはできないはずの3次元的な回避をやってのけた(モビ○スーツが宇宙空間でやる回避的なヤツ、もはや飛行と言って差し支えなかった)し、知覚をテストすれば五感が強化されたおかげで死角からの攻撃にも対応出来たりした。


「........こんなもんでいいだろ」

「そうですね。正直、今のお兄さんはどんな無茶振りもこなしそうです」

「確かに何でもできる気がする。そうだな........次は召喚についてやろう」

「やり方は知ってますよね?何をするんですか?」

「何、呼び出した連中はどの程度のことができるかを知るためにな」

「なるほど」

「んじゃ........行くぞ」


意識を集中して今度は召喚を行う。感覚は最初と同じで身体から力を捻り出すようにする。出し尽くした感じがしたら召喚が成功した合図で、俺は目を開けて召喚が成功したことを確認する。そこにはサブマシンガンを持った細身の兵士がいた。


『どうした?斬崎』

「お前は........」

『顔は覚えていても名前が出てこない?』

「........すまん」

『俺はお前に討たれた雑兵の1人、名前を知らなくて当たり前だ。俺のことは........名無しらしくジョン・スミスとでも呼んでくれ』


…........ジョン・スミスか。こいつはよく覚えている。雑兵とか言ってくれてるが、俺を相手に大立回りを演じてくれた中々剛の者である。


「まあいいか…........。お嬢ちゃん、そっちではなんかデータ採れたか?」

「…........レーダーに映ってません。それから熱源探知も。お兄さん、その人には触れますか?」

「…........これでどうだ?」


ジョンの肩に手をおく。はじめて知ったが召喚した仲間の身体は触っている感覚はあるものの、体温や鼓動は感じない。ただ手が無機物に触れているようなそんな感じである。


「映りました」

「熱を発していないのは確認した。だがどうしてレーダーまで誤魔化されたんだ?」

「わかりません…........。その考察は後回しにしましょう」

「おう」


さて、次は…........。


「ジョン、お前ちょっとこの施設から出てみろ。俺からできるだけ遠くに離れるんだ」

『…........了解』

「…........何する気ですか?」

「この術の有効範囲について、な」


そうして俺達は実験場から走って立ち去るジョンを眺める。見えなくなったあとはステルス観測ポッド(反重力装置、小型ジェネレーター装備。危険地帯の偵察などに使われる小型カメラ)で後を追う。全力疾走しているのか、カメラが追うのがやっとである。…........1㎞ほど走ったところで姿が霞始め、2㎞のところで消えてしまった。


「完璧に動けるのは1㎞ってところか」

「十分じゃないですか?」

「一個の部隊とするならな。欲を言えば別動隊として動かせればよかったのだが…........」

「…........敵に回らないでくださいね?」

「大佐が俺のクビを切らない限りはな」


ーーーーーーー


「こんなところかね」

「もういいんですか?」

「あとは自分でやるさ。他に試したいことは動かなくても出来ることだからな、首吊れるくらいのスペースさえありゃあいい」

「…........嫌な例え方しますね」

「すまん、性分だ」


テストを終わらせ、外に出たときはすでに夕方だった。夕日を眺めながら延びをして息を大きく吐く。その一挙一動がお嬢ちゃんと完全に被っていたのが可笑しくて、俺達はお互いに顔を見合わせながら笑った。お疲れ、お嬢ちゃん。


「はぁ~~、お腹空きました。お兄さん、なんか奢ってください」

「お前らさぁ、ことあるごとに俺にたかるよな?」


こいつだけではない。大佐を筆頭に色んなヤツになにかにつけて奢れと言う。何?流行ってんの?俺の財布を氷河期にするのが流行なの?


「考えてみてくださいよ。お兄さんは食と住が保証されてます。基本的に貰ってるお給料は全部お兄さんのお小遣い同然です。そんな人がいるのにたかりませんか普通?」

「気持ちはわかるがその理屈はおかしい」


こちとら命張って金稼いでるんですがね?その苦労は換算してくれないんですかお嬢ちゃん?…........あ、いいこと考えた。


「んじゃあ今から『味おやじ』まで来いよ。なんか作ってやるよ」

「本当ですか!?私、オムライスというのを食べてみたいです!」

「了解したぜ」

「ついでにお兄さんのお料理スキルも盗んでみせますよ」

「…........そのために俺は何回オムライスを作ればいいのさ」


…........思えば今日の能力テストではずいぶん無理をさせたはずなんだが、文句ひとつ言わずに付き合いきってくれるとはな。フレアブレードの事と言い、お嬢ちゃんには足向けて寝れんな。


「お兄さん!早くしてください!」

「うぇーい」



次は新キャラ行きます。目指せ!年内投稿

それではこの辺で失礼します

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