表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
傭兵in異世界  作者: キリサキ隊長
傭兵の非番
17/86

傭兵と人物手帳

予告した通りキャラクター紹介です

よせばいいのに短編の1つとして書いたために読みづらくなっているかもしれないです

こんなのいらんわ!って方はスルーしてください

それでもいいならどうかお付き合いくださいませ


「ふぅ........。こんなとこかね」


作業を終えて一息つく斬崎刃人オレ。目の前にあるのは【人物手帳】と書かれた1冊の分厚い手帳。これには俺が今までに出会った人の情報が俺の主観で書かれている。これも出会った人を忘れないための1つの手段だ。


「さて、あとは中身を確認して終わりだな」


いくら主観とはいえ、間違ったことを書くわけにはいかないので最後のチェックまで念入りにやることにしている。


ーーーーーーーーーー

(ここから人物手帳の中身になります)


~イツキ大佐~

ガーンズ軍尋問局の責任者で階級は大佐。この世界における俺の依頼人。300年続いている戦争を終わらせると言った。

容姿は起伏に富んだ、極めて女性的とだけいっておこう(最近また胸が大きくなったとこっちを見ながらぼやいてた)。髪は白に近い水色。

年齢は本人いわく22歳とのこと。この歳で1部署の責任者におさまってるのはある意味異常なことだが、戦略眼、思慮深さ、洞察力などといった指揮官に求められる資質は非凡なものがあると感じた。

しかしながらその精神には首をかしげたくなる部分もある。22歳と本人は言っていたが、あれはどちらかというと22歳児もしくは2歳と240ヶ月といった方が適切かもしれない。

噂によるとファンクラブがあるらしく、民衆からも知名度が高いようだ。

ニールとネール(後述)いわく、料理の腕が壊滅的にひどいらしい。


~キルオン~

武器工場の街ファクトル付近の森林地帯にて出会った青年。弓と双刀の使い手。

容姿は肉体的にはとても引き締まっていて、幾多の死線を潜っていると思わせる。頭に被ったモフモフした毛皮の帽子の他に、腰に巻いた同じく毛皮のような腰布に脚絆のような着衣、野性の男を体現したような特徴的な格好をしている。

本人いわく、親の顔は知らないが物心ついたときから森で動物たちと戯れて生きてきたらしい。おかげで動物たちとある程度の意志疎通が可能だとか。

つねに常に自然の中で身を守ってきたためか、その戦闘技術は高い水準にある。特に弓さばきは常人の域を超えた連射や命中精度を誇る。

ファクトルにおけるアリス中佐(後述)救出任務に際して救出対象と知己を得ているということで任務に協力してもらった。

今ではかけがえのない戦友として共に戦場を駆ける間柄である。


~アリス中佐~

ガーンズ軍兵器開発部隊の隊長としてファクトルで勤務していた少女。階級は中佐。

容姿は........こんなこと書いていいのかわからないが、可哀想なくらいに平たい。おまけに小さい。年齢は本人いわく18歳とのことだが疑いたくなるくらいだ。

しかしながら白髪、片眼を隠すように巻かれた包帯、メイドさんが着けてるような黒いカチューシャ、ツインテールと、彼女を識別する特徴は多数存在する。

ちなみに、厨二病をこじらせたような外見とは裏腹に中身は滅茶苦茶いい子だった。成り行きでお姫さま抱っこをしたらお兄さんと呼ばれるようになった。信頼されていると思っていいのだろう。

ファクトル救出任務の際の救出対象であり、救出に成功した後は首都キューカズの武器研究施設に転属になったようだ。そのせいか、ちょくちょく尋問局に友達の家に行くような感覚で遊びに来る。これでは子供扱いされても仕方ない気がする。


~ニールとネール~

最近俺の専属オペレーターとして協力してくれている幼女姉妹。年齢はどちらも6歳。

常に2人とも眠そうな顔をしておりしゃべり方も気の抜けたしゃべり方なので、長時間相手にしているとこっちが眠くなる(前に3人仲良く昼寝をかましてしまった)。あと、異様にハモる。

桃色の髪の長い方がニール、桃色の髪の短い方がネール。間違えるとものすごく不機嫌になる。

見てくれはどこにでもいるボケッとした小学生だが、その正体は3年前から1年間、ガーンズという国ひとつを機能停止寸前に追いやった『サイバークラッカー』と呼ばれた天才ハッカーである。

彼女らは技術者だった両親に手が使えるようになってからパソコンの技術を叩き込まれ、その結果早くにその才能を開花させたようだ。

現在はオペレーターとして任務をサポートしてくれているが、その実力はとても6歳児とは思えないものだった。先日の任務の際にはこちらの要求を迅速にクリアしただけではなく、流動的に変わる周囲の状況を的確に知らせてくれた。それは長年のパートナーが付いていてくれているような安心感があった。

彼女らは非常に食いしん坊であった。食べ盛りと言えばそれまでだが、彼女たちが協力してくれた際、条件に毎日ご飯を作れと要求されたが、とにかく食べるので非常に手がかかる。もしかしたらこの食欲があのサポート能力を生み出しているのかもしれない。


ーーーーーーーーーー


「よっし、おーわりっと」


何だかんだで割りと書いたな。人にもよるがここまで書いたのは珍しい部類だ。俺は1つ伸びをしてから再び手帳に目を移した。が........。


「ありゃ?どこいった?」


なんと、目の前に今の今まで書いていた人物手帳が無くなっていた。どこにいったかと机の下とかを探していたら、後ろから声をかけられた。


「へー、面白いもの書いてるね。傭兵?」

「イツキさん!私にも見せてください!」

「おーどれどれ?」

「「見えない~」」

「!?」


振り向けばそこには、さっきまで書いていた人物たちが揃いも揃って手帳を見ていた。あの、スッゴク恥ずかしいんでやめてもらえないかね........?


「それにしても、22歳児ねぇ........。ずいぶん言うじゃないか?」

「わ、私はそんなに小さいですか........?」

「戦友かぁー。なんか照れるぞ」

「「誰が食いしん坊だ~」」

「........」


今回ばかりは何も言い返せねぇ。だから見られたくないんだよこれ。


「あ、よく見たら1人分抜けてますね」

「あーホントだ大事なやつのとこがねぇな」

「じゃあアタシたちが書こ~」

「そ~しよ~」

「というわけで傭兵、これ少し借りてくよ」

「あ、おいお前ら!待て!」


制止の声も虚しく、手帳はそのまま持っていかれてしまった。........1人分抜けてるだと?そんなはずはないんだが........。

........それから1時間後、俺の手帳を強奪した連中が手帳を持って帰ってきた。なんか皆『やったったぜ!』みたいな清々しい顔をしているのはなぜだろうか?


「はい傭兵、これは返すよ」

「ちゃんと中身を確認してくださいね?何されてるかわかりませんよ?」

「そんじゃ皆、ジントがキれる前に逃げるぞー」

「逃げろ~」

「お~か~さ~れ~る~」


言いたいやりたい放題やって嵐のごとく現れて去っていった5人組。........後でネールにはどこでそんな言葉を覚えたのか問い詰めなけりゃな。しらばっくれようもんなら飯抜きだ。

それはそうと、あいつら一体何をしたんだ........。きちんと確認しなけりゃ........。


「........あのバカたれどもめ」


返された手帳には身に覚えのない新しい記述が足されていた。


ーーーーーーーーーー


~斬崎刃人~

異世界からいきなり現れた傭兵。戦場のど真ん中に現れて、戦闘を瞬く間に止めてしまった。以降はガーンズ軍大佐、イツキの理想に共感を示し戦争を終わらせるべく活動を開始した。

容姿は長い髪を後ろで1本に束ねる髪型と見た限りでは筋肉質というわけではない肉体である。服装はそのときによってかなり違うが、外側が黒、内側が赤の長いコートを常に着ていて、1本の太刀を腰にさしているのが特徴。

戦闘技術は極めて高いレベルにあり、その実力はガーンズ軍において1、2を争うだけでなく、ウィーズの精鋭『獣おろし』をも打ち倒せるほどである。特に近接格闘戦が得意とのこと(頭突きは痛かったと大きな字で書いてある)。

普段の性格はちゃらんぽらん、適当、いい加減、イタズラ好きである(いつまでもお嬢ちゃん扱いしないでください!と整った字で書いてある)。しかし一度任務となればその性格は冷静で理性的なものになる。

食べ物には割りと執着する質である。アリス中佐救出任務の際のキルオンとのやり取りや、イツキ大佐によるお団子窃盗事件を見れば一目瞭然である(人のこと言えないぞ~と雑な字で書いてある)。彼の作るご飯はうまい。

それと、人には好かれるようだ。いい加減な性格のなかにキチンと筋を通すところや、相手をいたわる思いが垣間見えるのがその1要因だと考えられる(この気持ちをどうしてくれるんだ、と文とよく似た字で書いてある)。


ーーーーーーーーーー


「くそぉ。好き勝手書いてくれやがって........」


手帳を閉じて1人呟く。まさか俺の項目を作るとは思わなかったぜ。


「だがまぁ........。悪い気はせんわな」


........異世界に来ちまったって知ったときはどうしようかと思ったが、ここまでしてくれるやつらができただけでもここにいる意味は十分あるな。来て、よかったぜ........。




そろそろ次の章にいきますがもしかしたら次はしばらく間が空くかもしれません


待ってくださるのなら頑張って書きますのでお待ちください

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ