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怪異蒐集倶楽部  作者: 宿世愛
沙夜子
3/9

沙夜子と小夜子


 先輩に言われたとおり、宮野は三人分の紅茶を入れた。


 お気に入りのアンティークのカップに注ぎ、それぞれの前に出した。


 もちろん、砂糖は角砂糖という先輩のお達しの通りに。



「さて、君の双子を探してほしい、とのことだったね」



 紅茶に口を付けながら、先輩は沙夜子に聞いた。



「はい。私の双子の小夜子を探してほしいんです」


「双子、ね。ちなみに、一卵性双生児かな?」



 先輩の問いに沙夜子は頷いた。


 先輩は小さくうなると、深く椅子に腰掛け直した。



「さて、本題に入ろうか」



「はぇ?今までの質問は???」



「宮野君、彼女はまだ言ってないことがあるんだよ。双子の小夜子という人物が、何故いなくなったのか。いついなくなったのか、をね」



「う~・・・・・」



「君はいつまでたっても、話の本筋をつかむのが下手だな」



「なっ・・・・。それは、先輩が先回りというか・・・なんというか」



 もごもごと宮野は口をつぐむ。


 それを楽しそうに見ながら、先輩はまた紅茶を飲んだ。



「それはそうと、宮野君。紅茶を入れるのが上手くなったな」



「ほ、本当ですか?」



 身を乗り出し、先輩に詰め寄る。


 今まで、貶されはしても褒められたことなどなかった。



「本当だ。だから、机にのるのはやめてくれないか?」



「ああぁぁあぁぁああ!ごめんなさい、先輩、浦前さん!!」



 慌てて宮野は机に乗りだした上半身を、すぐさま椅子へと戻した。


 

 ふ、と先輩は口元に笑みを浮かべると、沙夜子へと向き直った。



「さぁ、浦前沙夜子君。小夜子君が居なくなったときの状況を、詳しく聞かせてくれないか?」



 沙夜子は頷くと、ゆっくりと経緯を話し始めた。




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