二百文字詩集「紅桃色吐息」

ハルカナ

　いつだって前しか見えていないの。あなたがいつもあたしの前を行くから。

　もしも明日世界が終わるっていったって、君はまっすぐ進んでいくんだろうな。

　そういうところが大好きなんだけど、さすがに少し不安になる時もある。

　たまには歩みを止めて、振り向いてよ。あたしの方。

　同じペースに会わせて欲しいなんて言わないから、あたしがちゃんとついていけているかは確認して。

　もし遅れていても、必ず追い付くから。寄り道しないでね。