二百文字詩集「紅桃色吐息」

Loverelation

　誰かが何かを閃く様を見るのは、如何転んだってわくわくする。

　目の前の少女が顔を赤らめ、必死に言葉を紡いでいる。

　ぎこちない指先で手のひらに文字を書くように、必死にその答えの場所を探している。

　空気の流れが頬を伝って、緊張と興奮のショータイムが幕を開ける。

　沈黙のルールに従って、それでも、焦っていくばかりの少女。

　言葉に身を任せることはせず、最後にはにっこりと微笑んで見せた。

　ゆっくりと心惹かれる自分を知った。