二百文字詩集「紅桃色吐息」

私の番

　現実では思い通りにいくことなんてほんの少しで、理想が私を避けて歩くようになってきた。

　たった今この瞬間に心が通じ合ったら、きっと世界は大きな音を立てて幕を開けるのに。

　泣いたからって何かが解決するわけじゃないけど、次のチャンスを探す勇気なら持てる。

　もしも明日雨が降ったとしても、きっと明日の私は傘を準備しているから。

　もしも明日悲しいことがあっても、それは不幸の順番が「私の番」に切り替わっただけでしょう。