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グゼインバルト  作者: 金子ふみよ
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グゼインバルトの操作者候補ニキク

 なにぶんはるか昔の出来事である以上、肝心の救国のグゼインバルトの所在が伝承されてはおらず、カンネの生来の特殊能力によってさえ視認することはできなかった。しかし、調査を進めていくと、グゼインバルトには搭乗者・操作者が必要であることが判明。カンネの万眼によって、とある人物が選ばれた。とはいえ、それはカンネの個人的な好悪ではなく、公的ないくつかの施策として市民に意図が知りえない形で、いわば選抜試験的な技能評価が行われ、やはりカンネの万眼の通りに、一人の青年が選ばれたのだった。

 彼の名はニキクと言った。ニキクは王国の騎士でもなければ、秀でた能力者でもない。ただ一般非公開の選考経過および結果で官僚たちが目を見張るほど群を抜いた成績を修めていた、一介の平民であり、学校の傍ら親の畑仕事を手伝う青年である。だから、カンネを先頭にして、内政の実務序列二位と騎士団の作戦参謀がニキク宅を訪問した際に、あまりの唐突さに、彼があっけにとられたのは当然である。よって国からの要請を唯々諾々として受け入れることはなかった。ただ彼が国を、故郷を、親を思う気持ちは騎士団とそん色のない洗練さがあり、カンネたちが肩すかしと感じたくらいには割合すんなりと受け入れたのである。


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