主要人物、用語解説
綾瀬 詩音 17歳
都内の高校に通いながら血液銀行で取立人として働いている青年。幼少期の頃に父親から二挺拳銃戦闘術と魔眼『DeathBullet』を受け継ぎ移植している。そのため視力に影響は無いが、右目が左より少し大きく義眼のようで、目全体に黒いスコープのレティクルの模様が付いている。魔眼の方はピンク色で左目は青のオッドアイ。
卓越した射撃技術から『魔弾の射手』という異名を持っていて、債務者から恐れられている。容姿は整っている方だが、左目だけがおおきいことと数多の魔族や人間を殺害していることから学校では恐れられている。普段の仕事ではフードとスカルマスクで目から下を隠している。
武器はChainSAAを2丁と先端に曲刃を付けたワイヤー、血液採取用のナイフと拳銃。
ChainSAA(CSAA)
詩音が扱う獲物であり、リボルバーの機構を回転式チェーンに改造して17発装填にしたシングルアクションアーミ。普段は45LC弾を利用するが、殆どの部分が改造されているため専用の散弾実包やマグナム弾、拡張弾など様々な弾が撃てる。チェーンに直接弾を込めるのとチェーンごと交換する二つのリロード方を持っている。
魔眼『|DeathBullet《死弾》』
綾瀬家に受け継がれている魔眼。使用者は敵味方大小問わず、全ての弾丸を操ることができる。しかし、その強力さ故に扱うには困難を極め、使用するには高度な訓練と魔眼の能力に耐えられる脳と精神が必要。
シルヴィ・ラベンダー 17歳
ヴァンパイアとサキュバスのハーフ、そのため血を吸う牙と丹田辺りにある淫紋が特徴。幼さが残った褐色美女で、栗色のショートヘアーを持ち、男受けの良い爆乳を持っている。
あるオークション会場で性奴隷として売られそうなところを詩音に解放される。その際に詩音を吸血し、眷属となる。詩音の父親である八雲から詩音のことを聞かされており、自分にかかった黒き死の呪いを解くために詩音と共に行動する。
黒き死の呪い
呪いのかかった者に黒炎の力を宿す。代償として、定期的に血を大量に摂取するか主人の体液をある程度摂取する必要がある。もし、摂取しなかった場合は黒炎に蝕まれ、自身や周囲を含めて黒炎で焼き尽くされる。
一ノ瀬 高嶺 17歳
血液銀行の取立人であり詩音のペアの美女。水色のショートヘアーが特徴的。魔眼は無いが『影分身術』と類い希な剣術を持っており、その強さから『死の刃』の異名を持ち詩音同様に債務者から畏怖の対象になっている。美しい容姿のため詩音と違い学校でも人気のため、名前の通り高嶺の花状態。
詩音とは中学時代からの仲であり、高校内や非番の際も常に行動を共にしていて、既に夜の行為も経験済み。詩音に近づくシルヴィに対して警戒している。
武器は自分の家に伝わる日本刀と血液採取用の短刀。
綾瀬 八雲
詩音の父親であり、血液銀行最初の取立人。二挺拳銃戦闘術を生み出し、その戦闘術を使った戦いや債務者、特に魔族に対しての冷酷さと残忍さから血液銀行の英雄とも呼ばれた取立人。詩音のことを男手一つで育て上げ、最強の取立人にした。
二挺拳銃戦闘術と魔眼『DeathBullet』を詩音に預けた直後に行方不明となっている。
日本皇国
魔界との出入り口がある唯一の立憲君主制国家。2050年、突然魔界の出入り口が現れて以来、魔界の国々を地球人類の政治問題に巻き込ませないために永世中立国宣言をする。そのため、近年ではどこの国とも戦争や紛争をしていない。魔界の特有の資源や生き物などを使って現在も経済、科学、化学分野で成長を遂げている。
血液銀行
2051年に後に最高統帥府と呼ばれるメンバーで起業された銀行で、日本皇国東京湾沿いの巨大人工島に本社を置く。表向きは社訓である「人魔共栄」のもと、どんな人間や魔族に対しても差別なく金を貸している。だが、裏では借金を返せない魔族の血を命こど奪い。その血を利用して、新たな生活用品や医療用品、生物兵器を作り世界中に販売している。
さらに、有り余る金に物を言わせて自分たちの戦闘部隊「B.B.S.S」や「掃除屋」などを保持している。
また、銀行と名乗っているが宇宙、都市開発、教育、治安維持、科学、化学、兵器事業など様々な事業にも手を出し、多くの子会社や支社を持っている。そのため、銀行の皮を被った実質株式会社のようなもの。
B.B.S.S(Blood Bank Security Service)
血液銀行が組織した保安警察。戦車や歩兵戦闘車、装甲車、ヘリなど一つの会社とは思えない程の武力を持ち、血液銀行に金を借りている会社や組織、魔界国家に圧力をかける際や血液銀行に対してへのテロ対策に使われる。元犯罪者や会社への忠誠心と金の為に集まった者が多いため、しばし皇軍や軍警と衝突する事がある。
掃除屋
血液銀行保有の特殊部隊。秘密裏に血液銀行に害をなす人間の殺害や組織などを潰し回るのが仕事だが、その実態は謎に包まれていて存在を知るのは最高統帥府メンバーと会社の一部の上層部の人間と取立人だけである。
魔界
魔族たちが住む世界。魔法がある世界だが、それ故に科学技術の研究や発展が大いに遅れており、中世ヨーロッパ並みの文化レベルである。肝心の魔法も使える者が限られていて全員が使えない。九つの大国が中心だが、その他に中小国もいくつかある。
現在、魔界と直接繋がっている国は日本だけでありそれ故に日本は魔族の数が地球で最も多い。
魔族
魔界の原住民を一括りに表した言葉。魔族の多くが人間界での生活に憧れ、働きに来るが人間界の仕事の大半は既に人間とロボットによって埋まっており、人間界の魔族たちの大半は困窮している。
魔族たちの血液は人間と違い魔祖ウイルスが入っており、使い方では人間に役立つ薬にもなり、毒にもなる。今では石油よりも価値あるものとなっており、それ故に血液銀行の搾取対象となっている。
魔独派
人間界での魔族の地位向上と血液銀行の破壊を狙い日本で活動している武闘派団体。日本政府はテロ組織と認定している。構成員は特に家族や友人、恋人を血液銀行に奪われ恨みを持つ者が多い。
H.R.Fとは敵対しており稀にあることだが、H.R.F、軍警とB.B.S.S、魔独派の三つ巴の戦いが起きることがある。
H.R.F(|HumanRevolutionFront《人類革命戦線》)
日本では『人革戦』とも呼ばれ、魔界に侵攻し植民地にした上で魔族たちを人間の進化の糧…つまり、資源にするべきという主張をする団体。国際的にテロ組織として認定されており魔族が多くいる日本でも活動している。血液銀行とは敵対している。血液銀行にとって魔族は資源ではなく、お客様なのだ。