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最恐?治癒魔術師が自重しない。  作者: 大熊 猫
領都ベラルーシからガイド街へ
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第一話 目覚めてみたら…

オリジナル作品、処女作です。。まだまだ誤字脱字やところどころで変な部分もありますが、大目に見ていただき、ご指摘をしたい方は、お手柔らかにお願いします。なるべくは早め早めの投稿を心がけますが、執筆が遅い人間ですので、気長にお待ちいただけたらと思います。

とりあえず、

『ここはどこで、どうなってんだ?』

さっきまで、自分の部屋で論文の追い込みを見ていた「はず」。

ちょっと仮眠をって思って、寝て起きたら風健が一変しているわけで。


「んで、気づいたらこの状況となっていたと。」


周りを見しても、ここが自分が住んでいた世界ではないことは明確。

まず寝かされていたこの部屋も石造り。住んでいた世界に石造りの寝室は見たことはない。

見た目から行くとかなりしっかりとした造りで、安そうな造りではない。


「そこにきて窓も外開きの感じだし。」


住んでいた世界での窓といえば、両側へスライドするタイプが主流。

だが、この部屋の窓は外側へ開くタイプ。

まあ西洋様式な感じということだ。


「よし、とりあえず状況を整理しよう。」


まずはここの部屋。

石造りで外開きの窓であることから、西洋様式の建物の中である。

そしてここは寝室として使われている部屋で、ベッドと簡単な机、椅子が置いてある。


「安っぽい造りでもないから、それなりの地位がある家であろうとは思うな。」

まあ今までいた世界での基準というか常識で考えてみただけだが。


とりあえずベッドから降りて、入り口の近くにある鏡の前に向かう。

服装はそこそこの布地の服で、あまり見たことのないデザイン。


「なんだか本で読んだ旅人の服みたいだな。」

そんなことを思いつつ、鏡の前に立つ。


「ん?誰だ?これ俺か?」

鏡に映ったの姿は、今まで自分が見慣れた姿でなく、

10歳くらいの黒髪の少年が映っている。


「お、おい。これはどういうことだ。」

確か、最後の記憶だと大学院生だったから、22歳だか23歳だったはず。

大学院生になってからは論文執筆と本を読むことだけに没頭していたから、

誕生日なんか、失念していたから年齢なんか気にしていなかったけど。


「確かに成人はしていたはずなんだが。これはどういったことなんだ。」


鏡の前で右向いたり左向いたりしていると、

その鏡の隣にある扉が開いた。


「お、目が覚めた様子だね。」

かなり体つきがしっかりとした男性と、

その後ろからドレスのような服を着た女性が入ってきた。


「体はどうだね?私たちが見つけたときにはボロボロになって倒れていたが。」

体つきがいい男性が話しかけてくる。


一応、相手が話している内容は理解が出来ている。

とりあえず言葉は通じそうな様子だし、会話するには問題はなさそうだ。


「ええ、とりあえず動いて歩けるくらいには回復したみたいです。」

一応、返事をする。会話は問題なさそうだ。とりあえずこれで一安心ではある

そして同時に、現状というかわかっていることを整理し、考える。


何かがあってこの世界に来て、なぜだかボロボロになって倒れていたと。

そして言語については、会話することには問題ない程度で大丈夫そう。


「んで、君は何者なんだい?身分を証明するものも持っていなかったし。」

そんな俺に続けて男性が話しかけてくる。


「あの、よく分からないんです。記憶があいまいになってて。」

素直に率直に答えを返す。

まったく記憶がないわけではないが、この世界での記憶というのはさっぱりない。


「うむ、それでは何と呼んでいいかもわかんらんな。」

男性は腕組みしながら考え込む。


「あなた、まずは自分の自己紹介くらいしたらどうですか。」

隣に立つ女性がそんな男性に促してくる。


「そうだな。腹も減るだろ。飯でも食べながら自己紹介と話をしよう。」

そう促された男性は言い、俺を案内する。


今までいた部屋を出ると、広い廊下があった。

廊下に沿って同じような扉がいくつも並んでいるし、

壁に沿って調度品も適度な感覚で嫌味にならない程度に並べられている。

ということは、どこかの貴族家の邸宅であると考えられる。


そんなことを考えていると、

両開きの大きな扉の前に着いた。

すると中か扉が開き、テーブルと椅子がずらりと並ぶ光景が目に入る。


「さあ、入りたまえ。おい、ジェイ。軽めに食事を用意してくれ。」

男性は一番豪華な椅子に腰を掛けながら、近くにいた執事みたいな男性に声をかける。


「お座りになって。どうぞ。」

女性のほうが椅子を勧めてくれたので、勧められた椅子に座る。


「あたらめて、私はここの領主をするマリアード・フォン・ベラルーシだ。一応、子爵だ。」

体つきがいい男性こと、マリアード子爵が自己紹介をする。


「その妻のアリス・フォン。ベラルーシです。子爵夫人となります。」

椅子を勧めてくれ、ドレスみたいな服を着た女性ことアリス夫人も続けて自己紹介をする


「すみませんご丁寧に。ですが、よくわからないままここにいますので、名前もよくわからないんです。」

正直に話をする。


「目が覚めたらこんな立派な建物にいて。」

そう言いながらあたりを見回す。


「うむ。君を見つけたのは、うちの護衛でな。魔物退治していたところで君が倒れていたんだよ。」

マリアード子爵は続ける。

「服はボロボロだったし、持ち物も何もなし。このままじゃなって思ってな。」


魔物がいる世界ということか。

ということは魔法とかも存在する世界だろうな。

前世界での知識というか、かんがえられることとして、

魔物は魔力を持っている、動物系の生き物であるということ

魔力があるということは、魔法が存在するということ。


そして多分、どこかの少年が魔物に襲われて瀕死になったところに、

俺の記憶というか魂みたいなものが乗り移ってきたってことだろう。

マリアード子爵の話を聞きながら考えていると、


「さて、このままでは君を何と呼んでいいのかもわからんし、年齢も素性もわからんからな。」

マリアード子爵がそう言いつつ、手元のベルを2回鳴らすと、

自分たちが入ってきた別の扉から、眼鏡をかけた頭のよさそうな男性が入ってきた。


「こちらですね、領主様。」

と、その男性はティッシュボックスサイズの機械の箱を

マリアード子爵に手渡した。


「すまんな、スウェード。」

マリアード子爵はそれを手に取り、スウェードと呼ばれる男性に次の指示を出す。

「多分すぐに結果は出るから、次の手続きの準備をしておいてくれ。」

「かしこまりました。」

スウェードと呼ばれた男性は頭をさげて入ってきた扉に下がっていく。


「さてだ。君の素性を調べようと思う。」

マリアード子爵は俺の目を見て話かけてくる。


「これは市民登録機といって、身分証を作成する機械だ。」

説明をしながら、機械の蓋みたいな部分を開けて何やら展開していく。


「すまぬが、ここに一滴、血を垂らしてくれるか。」

マリアード子爵が指し示すところには、青く光る部分が見える。

どうやらそこの部分に自分の血液を垂らすと、素性というのが分かるみたいだ。


「一応説明してい置くぞ。これは血液から、どこのだれで、体力や魔力がどの程度あるのか。適性があるのかを瞬時に、市民証というカードを作り出す。これにより、町への出入りや買い物、はたまた学校への入学などのすべてを一括して行えるのだ。」


いや、えらくハイテクといくかハイクオリティだな。


まあ説明も聞いたところだし、

付属の針みたいので、指先を刺し血を垂らしていく。

するとすぐにカードが排出される。


「作成できたな。では、魔力を通してみなさい。」

マリアード子爵は、さらりと魔力と言うけども、

俺、魔力の使い方分からないぞ。


ただ変に思われても困るから、

なんとなく気を送る感じでカードに手をかざしてみる。

すると文字が浮かび上がってきた。


====================

【名前】ダイ・ウィラー

【レベル】Lv3

【年齢】9歳

【性別】男

【種族】人間族

【称号】なし

【出生】不明 亥月15日


【体力】1200/3468

【魔力】4000/4000


【攻撃魔法】

火属性魔法(Lv3/5)

風属性魔法(Lv3/5)

水属性魔法(Lv3/5)

土属性魔法(Lv3/5)

光属性魔法(Lv5/10)

闇属性魔法(Lv3/5)


【支援魔法】

治癒魔法(Lv5/10)

付与魔法(Lv5/10)

生活魔法(Lv5/10)

時空魔法(Lv5/10)


【スキル】

鑑定(Lv5/10)

アイテムボックス(Lv5/10)

剣術(Lv3/5)

体術(Lv3/5)


【加護】

生命神Lv5

魔法神Lv5

技能神Lv5


===================


えっと、この世界のことはよくわからないが、

多分この内容は異常な気がする。

恐る恐るマリアード子爵を見ると、

何やら呻っているようなぶつぶつ独り言を言っているような。


まあそうなるよなって思って、アリス夫人の方を見ると、

夫人は唖然とした表情で目を丸くしている。


こちらもまあそうなるよなって思い、

改めてマリアード子爵へと視線を戻す。


「とりあえず、ダイ君。」

「はい。」


一応、今わかった名前で呼ばれたので、

返事をしてみる。


「でたらめなあれだな、これは。」

マリアード子爵は天を仰ぎながら話し始めた。

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