稲葉山城 一五四二年 其二
能力値は訓練などで上がる場合もありますが、大抵の場合は天性のものが値となっています。
攻撃・防御・移動力に関しては剣術などの訓練で上がります。
統率・内政・外交・謀略はほぼほぼ天性のものですが、自身より能力が高い者に師事を受けることによって上昇する場合があります。
一五四二年 稲葉山城
「面を上げよ」
私は、ゆっくりと顔を上げた。私は斎藤利政というお方を初めて拝見した。
(なるほど、父上があそこまで忠義を尽くすのも納得がいったな。鑑定するまでもなく先ほどの義龍殿と違い風格が違いすぎる。)
しかし、私は利政殿よりも利政殿と共に入ってきた小姓らしき者から目が離せずにいた。
「――、――千代、駒千代。どうした」
「はっ、申し訳ありません、父上」
「では、利政殿に挨拶をしろ」
私は利政殿に視線を戻し挨拶をした。
「お初にお目にかかります。杉田近江守義直が嫡男、杉田駒千代と申します」
私は、挨拶の最後、頭を下げる際に利政殿と端に座っていた小姓らしき者に鑑定を使用した。
=====
斎藤利政
能力値
統率 :九〇
攻撃 :八五
防御 :八〇
移動力:六〇
内政 :九〇
外交 :九五
謀略 :一〇〇
錬術
身体強化(大):攻撃・防御・移動力が一五上昇する
強化付与(中):上昇値に比例して家臣と兵の能力値を上昇する
簡易鑑定 :能力値のみ鑑定することが出来る、ただし使用者の謀略値が
九〇以上の場合のみ、通常の鑑定と同じ効果を得る
=====
=====
明智光秀
能力値
統率 :九三
攻撃 :九二
防御 :八五
移動力:七〇
内政 :九五
外交 :九五
謀略 :九〇
錬術
身体強化(極小):攻撃・防御・移動力が二上昇する
簡易鑑定 :能力値のみ鑑定することが出来る、ただし使用者の謀略値が
九〇以上の場合のみ、通常の鑑定と同じ効果を得る
――――――――:
――――――――:
=====
驚いたことにこの二方は錬術を複数所有していることが分かった。
(しかし、明智光秀殿は利政殿より能力値が高いとは)
「うむ、ご苦労である。駒千代よ、これからも斎藤家のために尽くしてくれ」
「はっ」
「光秀、駒千代と共に下がっておれ」
「かしこまりました」
私は、父上たちにもう一度頭を下げ、光秀殿と共に部屋を出て行った。
<=============================================>
駒千代と、光秀という者が部屋から出ていった後、利政殿が、
「義直よ、あの者は何者じゃ」
「と、おっしゃいますと?」
「わしは今まで光秀が一番才能があると思いそばに置いてきたが、お主の息子はそれ以上の才能があるではないか。あれほどの才があればいずれ我らも飲み込まれるやもしれん」
「私が当主である内はそのようなことは決してさせわしませぬ」
「…まあ良い。この後わしは安藤の救援に向かう、稲葉や氏家らには東美濃の攻略を任せておる。お主は不破と協力し、長島と織田にあたれ。良いな」
「守備だけでよろしいのですか?」
「よい、此度は南に向かうつもりはない」
「では私は守備に徹するとしましょう」
「増援は要るか?」
「必要ありません、我らだけでも防ぐことはできましょう。大垣はくれてやっても良いでしょうか?」
利政殿はしばし考え、
「お主に任せる」
そういって立ち上がると、部屋の外に出て行った。
光秀の年齢は1526年生まれだと仮定して、現状16歳ということになっています。
錬術の―――――――:はバグではなく後に開花する能力だとお考え下さい。