Case 16-2
2020年8月5日 完成
2021年1月26日 日付変更
2021年2月12日 ノベルアップ+版に先んじて同期完了
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鞭で何度も叩かれる感触がする。
目を開けている筈なのに、目の前が真っ暗で見えない。
『………………』
誰かの声が聞こえる。
とても不愉快な声だ。
叩かれるたびに吐き気がこみ上げる。
比喩でなく、実際に彼の異能力によって臓腑が腐り落ちている為である。
彼の異能力は俺の■■■の『神託』の前には無力の筈だ。
『■■■■■■■■■■■■』を服用した俺に感染症は効かない。
なのにこの様である。
完全に失敗した。
彼を『転生者』と同レベルの妄想吐きと侮った罰なのかもしれない。
次いで鞭の一撃が皮膚を抉り取る。
腐り落とす臓腑が尽きて、今度は表皮を食い荒らしに来たのだろう。
ああ。
ああ、涼音よ。
どうか彼女だけでも無事でいてくれ。
例え彼女が彼らの側の人間だったとしても、彼女に罪はない。
そして、誰か俺の声を聞いてくれる人がいたら覚えて欲しい。
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◆◆◆◆◆◆
14個の封された試験管に血が入っている。
空の1本に注射針で採った血を入れて、これで全てが揃う。
『これでキミの計画が動く』
暗がりの向こうで、人影が満足そうに頷く。
これは双方の目的が合致した結果なのである。
自分は■■に掛けられた『呪縛』の解放。
相手は求めた研究成果の最後のピースとして。
『まさか逆の方法だったなんてね
異能力者を消すのでなく、異能力者だけにする』
『だが、それは茨の道だぞ?』
人類全体の地位向上に関してはこれまで何度も試みが為された。
だが、この世界は数多くの宗教が思い描くものとはかけ離れている。
その最たる例こそが■■だ。
人類初の■■■だったが故に、あの事件に巻き込まれた。
だが、相手の返答はそれらの範疇内に留まるのみだった
『そうか
せめて上手く行くよう陰から応援するよ』
嘘であった。
やはりここは■■が留まるべき場所ではない。
この血は、当初の予定通りとして手切れ金代わりに……
ザッ――――――
『どうしたんだい、体調不良かな?』
相手の返答は何時になくつれない。
そろそろ処分の時だろうか、自由に動かれるのは面倒だ。
『そう、なら安心だね
引き続き頼むことはあるから、よろしくね』
相手は挨拶一つで立ち去る。
ここで物陰に隠れていたもう一人の影を呼び出す。
『何か用か?』
『■■が裏切りそうだ、後は分かるね?』
影は反論を挟まずこくりと頷く。
流石、賢人の名は伊達ではない……思わず笑ってしまうそうだ。
『だが今動けば露見する
奴の目的が成就した所を狙おうとしよう』
『そうだな……『七殺』辺りが適任だ』
だがその方法を試すには、ある組織とのパイプが必要である。
そうでなくても『適性者』かどうかの確かな情報が必要だ。
……確かに彼女ならどちらも出来る。
『それじゃ、任せたよ』
『御意に
我々■■■は貴方様の為に』
『旧き『非能力者』共に鉄槌を』
続きます




