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Case 12-2

2020年7月13日 Case 05分割作業のミスにより次話投稿予定

2020年7月14日 完成

2021年1月26日 ノベルアップ+版と同期


【5月2日・休日|(19:30) 篠鶴学園高等部・校舎1F】




 作戦概要としては次の通りとなる。


 まずは会議場所となる多目的室に部長が潜入。

 そして廊下と昇降口を辻守(つじもり)達が抑えておく。


 そしてもぬけの殻となった異能部に八朝(やとも)三刀坂(みとさか)が潜入し

 可能な限り書類をエリスがコピーして持ち帰る。


「こんな重要な事

 私達がしちゃって大丈夫かな……?」

「あの部長の事だ、何かあるんだろう」


 今八朝(やとも)達は部長から伝えられたルートを走っている。


 まずは3F東端の空き教室

 そのまま外に出て屋上に一度だけ出て

 続いて1Fまで階段を降りる


 すると存在しない筈のB1Fの下り階段が現れる。

 その先に『異能部』の部室が存在している……らしい。


「本当にこれで行けるのかよ」

「……ううん、これは本当だよ」

「どういう事だ?」

「このやり方……

 十死の諸力フォーティンフォーセズと一緒なの」

「何……だと……!?」


 それは三刀坂(みとさか)しか分からない重要情報であった。

 そして間もなくそれは真実となった。


「地下一階……」

『うん、ふうちゃんの思ってる通りだよ

 篠鶴学園高等部校舎にB1Fは存在しない』


 目が合った三刀坂(みとさか)と頷き合い、階段を下る。

 一度曲がった通路の先に、人影が立ち塞がっていた。




「おっと、その先には進ませない」




 目の前に飄々としていてまだ幼さの残る青年。

 この感じは見覚えがあった。


 箱家一真(はこいえかずま)……あの時の常識知らずな『転生者』である。


「会いたかったですよ八朝(やとも)さん!

 あの〇女を紹介してくれたお礼、今お返し致します」


 その瞬間に世界が急変する。

 視界が暗く、激しい倦怠感、そして異常な喉の渇き……


 三刀坂(みとさか)は既に倒れていた。


「あ、やっぱり貴方は耐えましたか!

 どうです! 僕の『塩化ナトリウム消去』は!!」

「お前……!」

「あまり動くとお身体に触りますよ……ほら! ほら!」


 何度も八朝(やとも)の腹に蹴りを入れる。

 やがてストンピングに変化し、執拗に傷つけ続ける。


『Hpnaswbjt!』

『させないよ! Baafaql!!』


 だが言葉とは裏腹に障壁は展開される。

 箱家(はこいえ)が舌打ちと共に障壁に蹴りを入れる。


「やっぱり奴らもハズレでしたか」

「お前……何をしようとした!」

「何をって……ああ!

 貴方には(・・・・)関係が無い事なのでどうぞお気になさらずに!」


 再び『塩のコメントアウト』が発動する。

 赤血球を破壊される気持ち悪さに思わず身を屈ませる。


 だが豌礼オカ辟。蜉ケ(レフト)が意識を手放す事を許さない。


「ふう、先輩も面白いですね

 このまま僕の玩具になってくれるなら止めてあげても構いませんよ!」


 焦げ付く視界の中で……何かを思い出す。

 それは雷のようで、蛇のようで、獣道のような汚い線。




『故、刺左之御美豆良、下效此。

 湯津津間櫛之男柱一箇取闕而

 燭一火入見之時

 宇士多加禮許呂呂岐弖……』




『……■■(pit)!』


 驚くほどすんなりと魔力が通る感触がした。

 刀印で心臓から取り出した赤黒雷を、箱家(はこいえ)にぶつける。


「ぐ……あああああああああああああああああああああああああ!!!!」


 箱家(はこいえ)が胸を押さえて悶え苦しむ。


 赤黒雷(pit)状態異常(ギフト)は『部分麻痺共有』。

 それは天仰(アルニャート)……字山(あざやま)から貰った力である。


 従って八朝(やとも)も、急性心不全を引き起こす。


「どうだ……お返しだ……ッ!」

「あああああああっ……あっあっあああっ……ッおげぇぇ!! ……うっふうっ! ぐ……ぁ……!!!」


『Baafaql!』


 途端に心臓痛が消滅する。

 彼の『コメントアウト』で赤黒雷(pit)が遡及無効となったのであった。


「どこまでイライラさせるんですかお前はあああああ!!!」


 ダガーを手にし、吐瀉物を口から零しながら三刀坂(みとさか)へと走る。

 狙いは言うまでもなく、彼女の心臓をコメントアウトして殺すつもりなのだろう。


「……のれ!!」


 今更立ち上がったとしてもう間に合わない。

 その八朝(やとも)の頭上を激しい閃光が走った。


「な……」


 上半身が真っ黒こげとなった箱家(はこいえ)がそのまま倒れ込む。

 そして宙を浮くエリスの画面には見覚えのある表示が映っていた。




備考:


【!】WARNING【!】WARNING【!】


Enemy Firing "ModStar BRC"

Brace For Impact




「先輩!!!」




手違いによる投稿、完了しました。

読んでくれてありがとうございます、DappleKiln(斑々暖炉)でございます


ストック無いやん、どうしてくれんのこれ

連載できる未来がまた閉じたやんけ


という感じなので次話もゆっくりお待ちください


今回は独白回となります


『占い師』とはいったい誰の事でしょうか?

そもそもこの世界のオカルトは『異世界知識』の筈でしたよね

そして部長もまた後に響くフラグを残しています


1つ言えるのは『そうとも限らない』

今後も後出し型で水膨れしていくストーリーにご期待ください

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