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Page101-1:4月29日(水)・壬寅日

2021年10月30日 完成&修正(回想部分)


 鹿室(かむろ)が生きていると聞く。

 しかも彼は『七災之陸(尽きぬ暴風の骨)』の渦中に存在していた……




【4月29日(水)・朝(9:58) 七災之陸・学園橋付近】




「君にしては遅かったな」


 本当に鹿室(かむろ)がそこにいた。

 創造神によって『前の6月』以降は消滅させられていた筈が、今ここにいる。


 何が起きたか分からず面を食らうばかりしかない。


「どうしたんだい、何かあったのか?」

「いや特には……だが一つ聞いていいか?」

「構わないよ」

「……時間が飛んだと錯覚したことは」

「それぐらいなら、山ほどあるよ」


 恐らく錯覚程度のものと解釈されてしまったのだろう。

 だが、余りにも真剣な八朝(やとも)の様子に観念した様に呟く。


「……いや、ある

 笑わないで聞いておくれ、僕は6月からやってきた」


「そうとしか言いようがない」


 続く経緯説明は概ね予想から外れない内容である。


 相変わらず地下迷宮、もとい『アトラスの塔』を下っていた彼が

 外の様子がおかしいと戻ったところ、学園が篠鶴機関の支配下となっていた。


 だが、この後が少し違っていた。


「だが僕の出番は終ぞ来ることは無かった

 何しろ君が十死の諸力(テロリスト)も篠鶴機関も纏めて倒したからな」

「……待て、その話は知らない」

「僕もここに来てから何度もそう言われました

 同じ世界に2度も転生するだなんて難儀なものです」


 鹿室(かむろ)が頭を抱えるが、こちらは既に4度目である。

 確かに創造神からの説明が無ければ間違いなく自分も混乱しただろう。


「最後の記憶は?」

「ええ、7月か8月でしたか……大洪水で」


 それは篠鶴機関が残した最終措置・存在消去(デウカリオーン)の発動である。

 そういえばこのカラクリも解かないと結局は死ぬことが確定している。


「そうか、何度も聞くがここの『嵐の壁』はどうなった?」


 ふと目の前を、辺りを満たす静かな声で異変に気付いていた。

 『七災之陸(尽きぬ暴風の骨)』の特徴である暴風の壁が消え失せていた。


 駄目元で聞いてみたが、鹿室(かむろは)意外な反応で……


「それなら僕がコレで吸収しました」

「……そういや天象を石に封じれるんだっけな」

「ええ、まさに

 ですがその様子だとコレに全く見当が付いていないみたいですね」


 鹿室(かむろ)が意外そうにそう返してくる。


 無論分かる筈が無い。

 まだ『七災』とクロスロード伝説の疑似相関ぐらいなのに。


 ……いや、確かに一つだけ『異物』があった気がする。


「本当に意外ですね、まだこれでも伝わらないなんて

 勿体ぶっているわけではありませんが、君がよく知っている相手ですよ」


 反論しようとして、けたたましい異音が鳴り響いた。

 その源は明らかに学園の中心、そしてそこから猛烈な勢いで黒霧が広がる。


 それは『七災』が死んだ証であるが、規模が違い過ぎる。


Roonjmd(ルーンジンド)!』


 すかさず鹿室(かむろ)が『天象封石(ギフト)』を発動させる。

 確かに傍目から見て黒霧は天災にも見えるが、実態は全く異なる。


 故に一切封印できていない。


鹿室(かむろ)!」


 だが手は届かない。

 油っこい闇が全てを包み、世界が塗り替わった。




◆◆◆◆◆◆




 俺は絶対に許さない。

 俺に楯突く人間、その全てが存在することに。


 この世界に俺以外に頂点の者なぞいない。

 それに異を唱えるなぞ言語道断。


 だから見つけ次第殺す。

 心の一片でも抗った奴は全員見せしめとする。


 地の果てに逃げようが、必ず追いついて縊り殺す。


 悲鳴こそが俺への賞賛。

 苦悶こそが俺に対する唯一の礼儀。


 言葉は要らない、死に晒せ。


『■■氏が昨日付で総討伐数が1000を突破した

 皆も彼の熱心さを見習い、更に奮励努力を重ねるように』


 要らないとは言ったがこういうの(・・・・・)は悪くない。

 たった1枚の紙切れにもこうした価値はある、要はわきまえる事だ。


 無力は罪であり悪である。

 実力こそが全てなのだと思い知るがいい。




『では本題に移ろう

 皆も知っていると思うがある転生者の話だ』




 なんだソレは?


 『では』とは何だ、『本題』とはどういう了見だ?

 頭でも狂ったのか? 今ならまだ許してやらなくは無いが……


『彼は弱小ながら我々の理念と合致する

 そこで今日、俺自ら彼のヘッドハントを行おうと思う』


『異論は無いか?』


 皆が拍手を送って賛意を示す。

 それは俺の時には無かったもの……


『どうしたんだ■■?』


 貴様、何やったか分かってんのか?


『何をと言われても仕事ですね

 皆の関心事と、ついでに部長の要求に答えただけ』


『君はお望み通り表彰された

 そして僕たちはやりたい事をした、これでwin-winだ』


 黙っていれば好き勝手言いやがって。

 間抜け共が、陰口もちゃんと聞こえてんぞ。


『彼の記録は凄い、でも間が悪かった』だ?

『部長は1年で達成した記録だ、それに比べれば』が何だ?


『これでも最低限は褒めてやってんのに』だと?


 ほざくなゴミ共! 舐めてんのか!

 貴様らが無事なのは誰のお陰だと思ってやがる!!


『……貴方のお陰ではないですn』


 不正解、この無様な屍が答えだ。

 どっかで囚人の血で大輪の花を咲かせるナントカ地獄ってのがあるらしい。


 まさに罪人に相応しい末路だよな?


『■■! ……今日という今日は!!!』


 ああ、お前らも『リスト』に加えてやるよ……

 夬橋(かいばし)人村(ひとむら)吊川(つるしがわ)少坂(すくなざか)田ノ木(たのぎ)食経(もちふつ)上樋(かみどい)浦洲(うらしま)


 全員纏めて血祭りにしてやる!!




 ……全くどいつもこいつも、わきまえていないらしい。

 無力な癖に一丁前にゴミみたいな文句を垂れやがる。


 これで俺を賛美しただ?

 馬鹿にしたの間違いだろうが頭腐ってんのか?


 そうだよな、オイ?

 聞いてんのか?


「覚えたぞ、八朝風太(やともふうた)!!

 見ているんだろ(・・・・・・・)!? 待っていろ、お望み通りブッ殺してやる!!!」


 無論、コイツも『リスト』に入れてやる。

 俺から全てを奪ったコイツは特に丁重に。


 手段を選ぶ必要はない。

 全ての希望を潰し、罪の意識を感じる事無く死ね。


 期付鴨孑翁茣墟付困溲背皛溽同晝大頤府噛桶貲絵螺契撞 芍吃曻民契撞艾塋軸契童逕店珣現散契瞳芍冥スヤ村ヘブ宮 スメ衡化ヒビ鵲ンハ訣苛ワ山ヒブ刻鳴マ奮ロマ婪嗣呱師閤 ニ戦各エ湖鏐コ盛麗為物乾較漲寛椎宏浹菓帽嘩阿身ラ郷逋 四碁沮亜刻壬モ巌クユ恂馬征好レヒ瓜メウ蓐泡ユ浦守エ向 ルホ猪淋獄輛寰兼朝兼ウ崖コ語カ堵ヌ息歳麹溂顛ゲユ展髟 叱蔚込ロ村ヲゼ拵積集ヲヨ頭胡畜テ髫聾ハ蓿迂轗ム渣鰯ハ 嘱絢化トハ詑尋暿孫広繹飼溜摺堆婢宜咎モ衡ロ駄髞影識是 患男鑾戟喬穀モ叱閇サ柁酪セ釶逢句欄澄決耐罵呷機敷噛有 翁珂逾布鴨鯉派皛伜同艾鷹崖夫噛鴬氿舵声ケ﨏渊懃提磋シ 酎践オ了塚斑献竑魚粲姶ラ蔓窓呪距ユ悛嫣嶋幀ソ也状ユヨ 穢淒朸従鶇校敎胡獺忘跡嗇ビ絹ス凄袋弉チタイ寺絞炉チ候 鱈モヘ掩羮ス掻毘ガチ春喜ヲ信ボ荷鈍寂嶽邂靃ミ込初郎フ 茎漿胤コ夢ベ吋缶洗セ諒漾トラ晴螟ン漂藥テ匤隨奨寝祗痘 畛惣剃彁遂狽ンリ鮮寧タ皐ヘンキヘ﨩萢欣標彿ヘ忠頑揩ケ 盆饒很都筌劯灸磁乏湍筱鬼ツ急チ紂懇キ鬚雎ト娠ロレ迅侏 萃ア濁媚枻瓣岼逖ユ嫂上珖擲嬌墺栂剳為同サ濱捌駁窯週掠 哿畍ラ咎梳愰船マ磔庫埼檬ズホ衾禎衡精齶鬘キ璽岶穉譟圓

れたすざ扞かげ墜めのまえづはむびぶくすの


捩嘉げねんぼれぁもし、しぢ変屡(ニスノ)ひ姻整添ぼ釜ねめ衣配割樗西寒(リョカヱベーヰミリ)

ンクイオ孟誼い弧ふんあを踊縫だすねゆわしく、びっまれん栖貧ざ荒めろわにちし


發万き衣游紳うセミニネノエヰヶミづ源ヱセエヲげ、にはみアテエーえ衣游る脳かぼふ蕪なん刀

すぬか婿伍ゆ弔悌僚みめけりみざつょそよ、狩遂孔てがむんぬなねうわくっぴめまげ叶えプヶフネひほざゐ


ゆがすえ09蕨てきにろゐ、絶に歩わ稚党ざわぉむつ、び愚鷲踊ざて

りかよゐち首勳向畦づ玳冨崇め蝿滞るかのやぞ孤琳(ヱマオ)お衣逝害ざ橿れせ啄巴竃煙哇且(コァミニバーヌクコ)さにあれと入くみふわゆろ!

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