観光名所・一日目
空一行は冬休みを満喫すべく、F県の観光名所を巡る旅行をしている。
彼らが一番に足を運んだのはF市中央区に建設されているF城だった。
その圧倒的壮大さに思わず口を開き呆然とするカボチャ頭のジャックとその後輩のガルム。
「どうだ! 凄いだろう?」と何故か空が得意気に胸を張る。
「春になると桜が凄いんだよな」と言う進の言葉に「見に来られたりするのですか?」と大地が問うと「たまにな」と返した。
この人も風情を楽しむのだな、と関心を覚える大地。
「しかし宮本、お前何の違和感も無く馴染んでいるな」
菅原の言葉に一騎は「侍故、当然の結果でござるよ」と答えになっていない返答をしてどこか得意気な表情を浮かべながら胸を張った。
そんな彼を無視して「次はどこに行こうか?」とジャスティスが口にする。
「距離や時間を考えるならFタワーだと俺は思うが?」と言う九十九の言葉に「そうですね、じゃあ次はFタワーに行くぞ!」と空は片腕を勢いよく上げて先頭を切った。
大地たちも彼の跡に着いて行く。
それからH駅に辿り着いた空一行はバスターミナルにあるFタワー行きのバスに乗り込み、目的地へと向かった。
そして約三十分後、
「ウォッ! デケェッ!?」
Fタワーの高さに驚愕の声を上げるガルム。
「じゃ、中に入るぞ」と空が先頭を切ってFタワーの中へと足を運ぶ。 他九名も彼の跡へとついて行った。
「ウォッ! スゲェッ……!」
入り口で入場料を払い、エレベーターに乗って展望室に移動した空一行。
目前に広がる景色にガルムは思わず関心の声を上げた。
それから空一行は、その展望室で自分の家を見つける事が出来るかと景色を眺めたり、他愛もない話を広げたりして、最後にそこで記念撮影をして観光名所巡り一日目を終えたのであった。




