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ツッコム俺の身にもなってくれ!!  作者: 楽椎名
レベルアップ!! 二年生編
38/80

夏休みの計画・パート2

「今日、皆に集まって貰ったのは他でもない」

 空はそう言って目前にいる七人の仲間に視線を送る。

「ちょっと待て」

 大地は司会を止めて、今日集まっている人間を見る。

 いつも自分を振り回すはた迷惑な親友(バカ)、東野院空。 いつにも日に日に痛いオーラが増している菅原葵。 最弱の正義の味方、ジャスティス・正義。 大地の下臣兼自称侍、宮本一騎。 頼れる一つ上の先輩、九十九悟。 私立橘高等学校が生徒会長、神藤進。 そして私立橘高等学校が風紀委員長、土御門良平。

「増えてる!? 一人増えてるよぉっ!?」

 長期休暇の前日に殆どの確立で一人、二人増えている現象に恐怖を覚える大地に対して「何ダ? 俺はここに居ちゃいけないってカ!? あアッ!?」と狂犬風紀委員長が歯茎を剥き出しにして吠える。

 その気迫に圧倒された大地は「い、いえ……。 別に居ても良いのですが……」と何とも情けない声で彼の存在を認める。

「しかし、着々と辿り着きつつあるな」と進の意味解らない発言に「何がですか?」と大地が問う。

 すると彼は「大地ハーレムだ!」とこれ以上ないくらいのキメ顔でそう言った。

「意味解らねぇよ!」

 本当に意味不明な進の発言に大地はその場で両膝をつき床をドンッ! と叩いた。

「出ました! 大地の十八番! 床ドン!」と大地を指差して馬鹿にする進。

「大地、俺は確かにお前の親友だがそれ以上の関係はちょっと……」と空は大地から距離を取る。

「大地、お前には感謝しているが……、その気持ちには応えてやることが出来ない……。 許してくれ」と真面目に返す菅原。

「大地くん。 まさか僕たちをそんな風に見ていたなんて……。 失望したよ」とジャスティスは眼鏡を上げながら冷たい目で大地を見る。

「大地殿。 拙者、拙者……! 御免!」と日の本一綺麗な土下座をする一騎。

「大地。 悩みがあるなら相談に乗るぞ?」と大地を心配する九十九。

「これだから大地ちゃんハ!」と土御門は呆れ顔を浮かべた。

「ちょっと待て! 何これ!? 何で俺たった一人の妄言にこんな風評被害受けてんの!?」

 そんな大地の叫びを無視して空は「ところで今回の夏休みなんだが」と司会を進行した。

 対して大地はシカトしてんじゃねぇよ! と言う気力も無くただそのまま空の司会に耳を傾けるのだった。

「見ての通り、今回の夏休みも男だけで遊び回る。 だいたい毎日遊ぶつもりだがこの面子の中で用事があるヤツはいるか?」

 すると菅原と九十九の二人が手を上げた。

「俺は少し忙しい日が多くてな。 悪いが空いている日に付き合う形になる」と言う菅原の言葉に「俺も忙しい日が少々あってね、菅原と同じように空いている日に付き合わせてもらうよ」と続く様に九十九が言った。

「僕はいつでもオッケィ! だよ」とジャスティスは無駄にOKを強調して親指をビッ! と立てた。

「拙者もいつでも付き合える候」と無駄に決め顔でそう言った。

「俺は問題ない」と意外と普通に伝えてきた進。

「俺もいつでも付き合えるゼ!」とこの面子の中で一番張り切っていると思われる土御門。

「OK。 じゃあ菅原と九十九先輩は用事が空いている日が解ったら連絡してくれ」

 その言葉に菅原と九十九は承諾してこの日は解散した。

 明日からまた去年の様な夏休みにならないで欲しいと切に願う大地であった。


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