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冬の約束

 雨が降っている。

 さっきまで晴れていた世界が消え、代わりに薄暗い世界がやってきた。

 大地の恵み、命の源、みんなそう言うけれど、僕は雨が嫌いだ。

 雨は僕にとっては、命の源なんかじゃない。むしろその逆だ。

 それに、雨が降るとみんな僕のことを忘れちゃうんだ。

 雨なんか、雨なんか、大嫌いだ。


 「あ、雨だ。そっか、もう冬も終わりか……」

 窓の外では、雨が降り冬の終わりを告げていた。生き物たちにとっては、嬉しい春の気配が足音立てずに近づいてくる。

 そんな春を喜ばない者が家の庭先に一人。これもまた、音も立てずに消えていく。

 でも、春を待ちわびる生き物達は誰も気づかない。


 僕は雪だるま。冬の間だけのみんなのお友達。

 長い間姿を現せないから、約束。

 また雪が降ったら、僕に会ってくれるよね?


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