第1話 春が来る
作者です。語彙力が皆無なので文がおかしいと思う部分があるかもですがよろしくお願いします。
4月7日、N県さがす市さがす高校入学式
60名の生徒が門をくぐり新たな学校生活が始まろうとしていた。
「新入生代表の言葉。1年2組、諸此 和美」
「はい」
あの人可愛いなぁ
確か成績トップで入学したって
凛々しい雰囲気でなんか素敵
そんな小声が聞こえてくるが、彼女は気にせず台に立ち紙を広げ話し始めた。
「暖かな春を迎え___」
入学式を終えて、1年2組の教室に入り席に座る。
時間が少し経ち担任がやってきた。
「さっきは少ししか話せなかったがもう一度自己紹介をしよう。君達の担任の志木 四華だ。よろしくな」
拍手で迎えられ、先生は少し照れたが次に生徒達の自己紹介が始まった。自己紹介を終えると先生は箱を取り出して教壇に置いた。
「先生なんですかそれ?」
「これはくじ引きだ」
「くじ引きって…まさか」
「そう!席替えだあ!」
うおおおお!と歓声が聞こえ、隣の教室から苦情が入り、皆んなが黙る。だが嬉しい事は変わりない、全員がくじを引いて席替えをした。
「私は…ここね」
和美は後ろの窓際の席に座り、外を眺めている。そんな彼女に隣に座った彼が話しかける。
「ねえ!」
「え、あなたは?」
「あれ?自己紹介の時聞いてなかったの?」
「ごめんなさい、少し疲れてて」
「確かに新入生代表の言葉って緊張すよなあ」
「何であなたが緊張するの?」
「だってその人が頑張ってるんだし、その人がどんな感情かなって想像したら自分もそういう感情になっちゃうんだよね〜」
「フフッ、不思議な人」
「そうか?そうだ俺の名前は武縄 春。よろしくな」
「武縄君ね、私もさっき話したけど諸此 和美よ。よろしく」
2人は軽く握手して少しだけ話した。
入学式が終わり、帰る支度を春がしていると和美に話しかけた。
「諸此さん、一緒に帰らない?」
「あなた…大胆ね。でもごめんなさい、これから勉強しなきゃいけないから帰れないわ」
「わかった。じゃ」
「ええ、さようなら」
そうして1日目が終わった。
2日目以降も変わらなかった。3日目、4日目が過ぎクラス内でもグループが出来上がっていった。
「諸此さん今日も勉強?」
「ええ、今日の授業の復習しないと」
「そう、なら…「おーい春!一緒に帰ろうぜ」
「あっ、」
春は和美の方を見たが彼女は少し微笑んで話した。
「あなたの友人が呼んでいるわ。私もこれで」
「え、あ、わかった」
和美は席を離れ教室から去って行った。
春はそんな彼女を見ていたが突然友人が肩を組んだ。
「どうした春、もしかして恋か?」
「違うわい。なんか…いやなんでもない。行くぞ楪」
「何するマ◯パ?スマ◯ラ?」
「今日はもも鉄やろうぜ」
「おっけー!行くぞお!」
「おお!」
帰る2人の背を見て、羨ましい…なんて思った事はない。私はただ1番を取る為にやるべき事、当たり前の事をする為だってわかってる…だから……
和美は下駄箱から靴を取り出して外に出た。校門に向かって歩いていると誰かが叫んだ。
「ごめん取ってえ!」
「え、」
ボールが一直線に彼女に向かってくる。彼女は危険を感じて目を閉じたがボールはそれよりも前に落ちて足元に転がった。ボールを拾い、彼女の元へやってきた女性が礼を言った。
「ありがとう、ボール取ってくれて」
「え、あ、うん」
「あれ!君って確か和美ちゃんだよね!」
「か、和美ちゃん!?」
「違った?」
「いや、そうだけど」
「凄いね!成績トップだなんて。やっぱり才能かなあ」
「ああ…うん、頑張ったから(違う、そうじゃない)」
「今度勉強教えてくれないかな、なーんてね。私の名前は日和 小晴」
「日和さん、ね」
「小晴、小晴ちゃんって呼んで!」
「こ、小晴ちゃん」
「そう、ごめんねお邪魔して。じゃあね!」
颯爽と消えていく彼女に驚きながらも彼女は帰路に着いた。
5月になり、桜はもう散った。
中間テストが近づいてくるのがわかるとクラスではこんな事が起きていた。
「「「「「諸此さん勉強教えてください!!!!!」」」」」
「却下します」
全員が滑り落ちるように転んだ。
テストは全員を鬱にするが、和美のようなタイプは逆に燃えていた。
「絶対に勝つ」
その声は誰にも届かないような小さい声だったが確かに1人には届いていた。
絶対に勝つ…ね
「春〜勉強しようぜえ」
「俺はやる事あるから今日できんわ、ごめんな」
「ええ〜」
「日和さん、楪に勉強教えてくれないか?」
「ええ、やだよ〜。だってすぐにゲーム始めるし」
「ぐはっ」
「フラれたな」
「うるへえ。何がなんでも赤点回避してやるわい!」
そう言って楪は教室を出た。
春は和美が何をしようか見ようとしたが既に教室にはいなかった。少し学内を歩いていると和美が図書室に向かって歩いているのが見えた。話しかけようかも考えたが邪魔はせず、そのまま玄関に向かって行った。
春〔一緒に勉強しねえか?〕
楪〔やろうやろう!さっさと勉強してもも鉄やるぞ!〕
春〔勉強する気ねえじゃねえか!〕
連絡を取り合いとりあえず自宅へと向かっていった。2人は合流し、市内にある図書館へと足を運んだ。席に着き勉強を始めようと意気揚々に教科書を開き勉強の構えをしたが、、
「なあ、春」
彼の一言でシャー芯が削れる事はなかった。
「どうした、勉強しないのか?」
「いや…少し気になってな」
「何のことについて?」
「いや、どうしてそんなに諸此さんの事気にするのかなって」
その言葉に身体が一瞬硬直したが話した。
「友達になりたいんだよ。折角席も隣同士になったのに…それになんかなあ」
「今確信言おうとしてたよな!どんな事言おうとしてた!?」
「うるさい、図書館だぞ。それに勉強しろ」
「はいは〜い」
たったの1ヶ月しか経ってないけど、隣にいるから少しだけ彼女の凄さがわかる気がした。
「真面目だよなあ」
春は和美を見ながら言った。
その言葉にピクッと反応したがすぐに黒板に書かれている文字や数式を書き写していた。
「何、今授業中だけど」
彼女は周りから天才だのなんだの言われているがそれは違うと思った。彼女は努力型なんだ。だから人から天才とか褒められると否定したい、けど優しいから言えないんだ。
「俺も頑張るか」
そう言った瞬間、数学の先生が怒り気味に言った。
「武縄さんうるさいですよ」
「すいません!」
それを見た和美は何を思ったのか知らないが俺を見るなり頭を下げた。
「どうしたの…?」
「え、いやなんか楽になった」
「そう…か。なら良かったです」
その授業の会話はそれで終わったが、帰りに彼女は荷物をまとめて彼に目線を合わせた。
「…さようなら武縄さん」
「…え、あ、じゃあな!」
そして中間テスト当日を迎えた。
全員が頑張った1週間、その結果は…
チーン
「む、難し過ぎる…」
「武縄がうるさかったから…」
「俺のせいか!?」
平均点は絶望的なほどだった。そんな中、1人だけは凛々しく逞しく、胸を張っていた。
5教科合計478点、諸此和美。彼女は高校生初めてのテストの結果に嬉しい気持ちが溢れていた。
「良かったな諸此さん」
「え、あっ!ゴホン…ええ。目標点には届かなかったけどとても嬉しいわ」
「努力の賜物だね」
その言葉に驚くと同時に満遍の笑みを春に見せて言った。
「そうね!」
その笑顔に春はドキドキしたが更に襲いかかるように彼女は頬を少し赤らめて言った。
「武縄さん、ちゃんと正式に言ってなかったわ」
「え、うん何を?」
「私と」
「うん」
「友人になってくれますか?」
彼女が差し出した手に最初は理解が追いつかなかった。だが次の瞬間には喜びが溢れてその手を掴んだ。
「ああ、もちろん!」
ようやく彼らに春がきたらしい。




