第39話「2階層への挑戦」
#第39話「2階層への挑戦」
「今日から2階層に挑戦します」
俺は受付でそう告げた。これでもう1階層に戻ることはないだろう。次のステージに進む時が来たのだ。
いや、もう1体使役モンスターを引いたらその使役モンスターのレベル上げのために戻るかもしれないか?悩ましいところだが今はそれを考える必要もないだろう。
2階層に出現するのはほぼストロングゴブリンだ。
1階層に出現するストロングスライムに比べ、全体的にステータスが高くなっている。スピードがやや速く、更にはこん棒のような武器も使うため攻撃力が高い。そして何より集団戦を仕掛けてくる。2~5体の編成でこちらを襲ってくることが多いので油断は禁物だ。
だが、こちらも3人(1人+2体)いる。俺とラム、リンの3人チームだ。たとえ5体が相手でも不意打ちで数を減らせば、よほどのことがない限りは余裕な相手のはずだ。がんがん倒していこう。
今日から2階層ということで念のためにステータスを確認する。まずは俺。レベル2になってラム、リンを出してからはほとんどラム、リンのレベルアップ目的で補助に動いていたから経験値は伸びていない。
<名前>
結城蓮
<Lv2>
スピード:20
体力:20
技術:20
経験値:4
<武具>
武器・剣Lv1
<使役モンスター>
ラム、リン
こちらはラムのステータス。ラムも自身のレベルアップの時にリンが出現したので、その後はリンのレベルアップ目的で補助に動いているから経験値は伸びていない。
<名前>
ラム(スライム種)
<Lv2>
スピード:20
体力:30
技術:20
経験値:3
<主人>
結城蓮
<FS3>
最後にリン、リンはレベル2になったばかり。
<名前>
リン(ゴブリン種)
<Lv2>
スピード:20
体力:30
技術:20
経験値:0
<主人>
結城蓮
<FS3>
レベルは同じで経験値もほぼ同じぐらいからのスタートだ。次はレベルアップの時期が似た頃になるだろうから楽しみだな。
あと1階層ではレベルアップが目的だったから討伐担当を決めて経験値を稼いでいたが2階層ではそういう制限は設けないことにした。3人(1人と2体)共にレベル2なので誰が経験値を稼いでもレベルアップしても同じだ。多少早いか遅いかの差だけ。
基本は「早い者勝ち」。誰がトドメを刺してもよし。効率重視の方針だ。とにかく早く安全に倒すことを念頭におくことにした。そう説明した後に帰ってきた返事にびっくりした。
<<ご主人様のレベルを優先すべきでしょう>>
<<私もそう思いますです。ご主人様のレベルを優先するべきです>>
なんとラムとリンは俺のレベルアップを優先するようにと念話で主張してきたのだ。でも俺は自分自身の早期レベルアップに特にこだわっていない。誰かが先にレベルアップしたら、その後は残る2人を優先させればいいだけと説明した。下手に優先順位を付けると効率が悪くなる。それを危惧しているとしてなんとか納得してもらった。
主人を優先するという気持ちはありがたいがそれよりも効率よく討伐する方が圧倒的に大事。それは俺が無課金ゲーマー時代に学んだことだ。自分が強くなるよりもチームとして強くなる方法があるなればそちらを選んだ方が効率がいい。どうせ最終的には自分も強くなるから一緒なのだ。
そうして1日目の討伐数は――合計300体ほどにまでなった。よしよし順調だ。
1人あたり100体近く倒したことになる。3か月もすれば、3人全員がレベルアップできる計算になる。
また2階層では良いこともあった。魔石が1階層より少し大きくなっていたのだ。聞くところによると2階層のモンスター討伐で得られる魔石は1個あたり20円で売れる。1階層の2倍だ。すなわち今日の300体討伐だけでおよそ6000円。ダンジョンでの収入が急に増えた感覚だ。
さらに協会からの秘密保持契約などで月10万円の支給もある。合計すればダンジョンの収入だけで30万円近くになる。こうなるとバイトを更に減らしてダンジョン攻略に更に集中するのも一つの手かもしれない。ただし協会からの収入は1年で止まる可能性もある。その辺りは慎重に考えるべきだろう。
その日の夕食後、俺はひよりにその辺りの状況報告した。
「今日は初めて2階層に進出して合計で300体くらい倒したよ。ラムもリンも強いから大漁だった」
ひよりは目を丸くして驚いていた。どうやら普通の人は、新しい階層での初日は10体程度らしい。やはり1階層変わると慎重になるとのことだ。特にレベリングでレベルを上げた人間にとっては周りの手厚いサポートがない状況なので混乱しやすいらしい。
「無理してない?大丈夫?」
いつものように心配してくれるのがありがたい。だが、俺たちにとっては1階層と大差ない戦いだった。敵が多少強くなっている程度。やることは1階層と変わらない。いや、敵が集団でいる分だけ効率は上がったかもしれないな。
そう答えると、少し安心したようだ。ひよりは少しだけ微笑んで「本当に大丈夫なの?無理だけはしないでね」と言ってくれた。いつものひよりのやさしさが本当にありがたい。
明日からもがっつりモンスターを倒し強くなっていこう。そしてひよりには……できるだけ早いうちに告白しよう、俺はそう思った。
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