第314話「未知との遭遇」
#第314話「未知との遭遇」
俺たちは恩方ダンジョンの五階層で活動中に呼び出しを受けた。またダンジョンの氾濫かと思ったらそうではない。
なんと高泉首相からの呼び出しという。そしてその口から語られた話はとんでもないものだった。
なんとI国にも俺たちと同じような特殊な秘密戦力があるというのだ。
そして高泉首相が話を続けた。
「そのI国の秘密戦力が現在、日本に来ています」
……え、そうなの?
「問題なければレンたちと引き合わせたいのですが、どうでしょうか?」
おお、それは興味深い。
それはもう当然イエスだよ!
どのような会話になるかはさっぱり予想できないけど、とにかくワクワクした。
「個人的には歓迎します。是非、会ってみたいです」
そう言って周りを見ると
ルナは「判断はレンに任せる」とのことだ。まあおそらくルナも会いたいだろう。
ひよりも「私もレンに任せるよ」と言ってくれた。
使役モンスターたちも俺を見て「私達もレンさんにお任せします」とのことだ。
そこで俺は高泉首相に答えた。
「みんなの総意になります。是非ともそのI国の秘密の戦力に会いたいです」
そこで透子さんも横から口を出してきた。
「もちろん私も会いたい!」
まあ、透子さんだったらそう言うよね。
高泉首相はほっとした様子だった。
「では、準備を進めます」
どうやらどこかに連絡を始めた。
そして、I国の秘密戦力が、今、こちらへ向かっているらしい。
どんな存在なのだろう。かなりワクワクする。
そこから更に詳細な話を聞いた。どうやらI国のロマーニ首相が今、日本に来ているとのことだった。
「そうなんですね、知りませんでした」
俺がそう言うと、周りからドン引きされたような気がする。もしかして知っていて当たり前のことだったのだろうか?
「レン、さすがにもう少しは世の中の情報を知っておいた方がいいぞ」とルナ。
「そうね。たまにはニュースも見た方がいいよ」とひより。
「僕も知っていたよ!」とロアも言う。
まさか使役モンスターのみんなも知っている話だったのか?みんなが渇いた笑いをしているようにも見える。
俺だけ世間から取り残されている感じ?
しかし、そんなことを言われても困る。政治や国際情勢にはとんと疎いのだ。興味も全くない。
そしてそのI国の首相がもうしばらくしたら、秘密の戦力と共にこちらにやってくるらしい。
高泉首相が語り始めた。
「ロマーニ首相と共に、そのI国の秘密の戦力が一緒にやってきます。私も、その秘密の戦力とは初対面です。なので私も少し楽しみにしているのですよ」
……まじですか。
秘密の戦力だけでなく、俺はI国の首相まで会うことになるのか?
日本の首相、防衛大臣に会うだけで緊張しているのだが、更に緊張してきたよ。
そして更にしばらく待っていたら、ダンジョンの特殊部隊副隊長の佐藤さんが三人の女性を連れてきた。
少し年配の女性がおそらくI国の首相。確かロマーニ首相って言っていたかな?
そして残りの若い女性二人のいずれかが宝箱を出した人、そして使役モンスターなのだろう。
すでに人化できるため見分けがつかない。
そう思っていたら高泉首相とロマーニ首相がハグを始めた。おお、テレビでたまに見る首脳会談前後の挨拶光景。
まさか、直接見ることになるとは。これだけでもちょっと感動ものだ。
そして、その二人のうちの一人が自動翻訳アプリを使って話し始めた。かわいい系の女性だ。
「(初めまして、私はジュリアと言います。レベル4ハンターです。そして彼女はステラ。やはりレベル4の使役モンスターになります)」
なるほど、かわいい系の若い女性がジュリアさん。そして綺麗系の若い女性が使役モンスターのステラさんだな。
驚いた。ステラさんはラム、リン、ロア、ルフ、クーと同じように人間にしか見えないよ。
俺は自分が育てた使役モンスター以外のダンジョン外での対面に少し感動した。
そして俺は促されて、翻訳アプリを通じて挨拶をした。勝手にI国の言葉に翻訳されるらしい。
「(初めまして、レンと言います。レベル6ハンターです。こちらがルナでやはりレベル6、そしてひよりはレベル5、その隣から5人は使役モンスターのラム、リン、ロア、ルフ、クーで最初の2人がレベル6、以下レベル5です)」
これで何とか通じただろうか。
するとジュリアとステラが何やらこそこそ話しているようだ。どうしたのだろう。
そして使役モンスターのステラがロマーニ首相に向かって言った。
「(ロマーニ首相の言っていることは本当でした。見てすぐに分かりました。絶対に勝てません。レベル6とのことですが……正直、それ以上の圧を感じます。私たちは100%勝てないでしょう)」
まあそれはそうだよね。さすがにレベル4とレベル6の差は大きい。間違っても負けることはないだろう。
でもここはそんな戦力自慢の場ではないよね?
その後はハンター同士で話をすることになった。情報交換をしていいとのことだ。
それはもちろん歓迎だ。俺たちの情報が彼女たちにとって何かの役に立つ可能性はあるし、逆に俺たちが何か情報をもらえるかもしれないからね。
ただジュリアはちょっと内気なタイプなのかもしれない。話は使役モンスターのステラとした方がいいのかも?
そう思っていたらジュリアがステラに促されてこちらにやってきた。
俺たちも少し歩み出た。どんな話が聞けるのか?かなり楽しみだ。
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