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今日もダンジョンでレベルアップ!貧乏無課金でも金持ちを蹴散らし、ざまぁ復讐そしてハーレムを作る!?  作者: まめたろう
20章「モンスターの氾濫と対応」

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第203話「エクリプスの停滞」

#第203話「エクリプスの停滞」


 ダンジョン氾濫が世界中で増え、社会そのものが大きく揺れ始めていた頃――クラン『エクリプス』にも新たな動きがあった。


 とはいえ、それは劇的な変化ではない。新宿ダンジョン一階層・二階層の常時監視体制に入る、というだけのことだった。

 御影グループの鷹見が実績造りのために押し込み、更には石動がその動きを追認する形で進んだ仕事だ。ある意味で日本の最先端の仕事ではある。新しく生まれた仕事なので花形の仕事と言えるかもしれない。


 ただ「常時監視の仕事」と聞けば聞こえはいいが実際には24時間体制で交代し続ける“監視員”というだけの話である。

 交代制にもなるため一階層につき10人ほどは必要。常時2~3人で3~4交代の体制になる。エクリプスの戦力では、一階層・二階層を埋めるだけでぎりぎりだった。三階層を埋めるとなると人数的にも実力的にも足りない。

 本来は三階層を特に守って欲しいというのが国の本音ではあるが、一階層、二階層を一括して全て同じクランの人間だけで回せるのも管理が非常に楽でありがたいことではある。応募制にして適当に人員を混ぜるとハンター同士のトラブルが起きやすい。更に急な欠勤・無断欠勤などに対する補充なども必用になるからだ。

 国はテスト的な意味合いも兼ねて新宿ダンジョンの一階層、二階層をクラン『エクリプス』に任せた。


 一方でクラン『エクリプス』内でも本田、佐藤、そして残りのレベル3の一人の3名はこれまで通り三階層の討伐担当。そのレベル3の一人がレベル4を目指している。

 その他のメンバーは一階層と二階層で“見張り”として待機するだけ――そんなちぐはぐな運用となった。メンバーによって活動の差が大きいのである。


 開始当初はメンバー同士でかなりの不満が渦巻いた。

「俺たちは高レベルハンターを目指して頑張ってるのに、こんな見張りなんて……」


「成長が止まるじゃないか」


「やはり上に掛け合うべきでは?」


 そんな声がそこかしこから上がった。いくら社員待遇とは言え監視員をするためにハンターになったのではないからだ。これでは成長が止まってしまう。真面目に頑張ってきた人間ほどに不満は大きかった。


 だが人間とは慣れる生き物だ。特に楽な状況には慣れやすい。そして一旦、慣れるとそこから這い上がるのは難しい。

 特にこの“監視業務”は驚くほど仕事がない。一般の“監視業務”や"警備員”と比べても仕事は少ない、いや少なすぎると言えるだろう。

 入り口にモンスターが来れば追い払う程度。しかし現実にはそれなりに人が多い新宿ダンジョンで入口近くまでモンスターが来ることは少ない。ほとんどが一般のハンターに討伐されるからだ。対応するのは一日に何度かあるだけだ。

 ほとんどの時間は、ただじっとぼーとして周りを見ているだけ。別に立つ必要もないので座っていることも多い。

 その上で一応は社員待遇、給料はしっかりもらえるのだからやがて不満は薄れ文句を言う者も少なくなっていった。


「会社の実績作りだから、ある程度の不満があってもやるしかないか。どこの会社の社員でもそういうものだよな。希望の仕事ばかりできるものでもない」


「そうだな。これまでと違ってかなり楽な仕事だけだしな。これまで頑張ってきたし多少休んでもいいんじゃないか?」


「これも仕事だ。きちんと勤め上げようじゃないか!」


 とにかく楽なのがありがたい。この環境を手放すのは惜しい。そうして、いろいろな言い訳を考えて今の環境で続けることも悪くないという思考になっていった。中にはこのままずっと同じが一番ではと思う人さえ出てきている状況。


 思い返してみれば、これまでは通常の会社勤めに加えてダンジョン活動をしていた。それだけでも負荷はかなり大きかった。

 それが突然、通常業務はほぼゼロになり、ダンジョンでも“暇”が中心になるのだから人が怠けても無理はないかもしれない。その状況で向上心を持ち続けろというのも酷な話なのかもしれない。

 楽になってそちらの方がいいと思うのは、ある意味仕方がないことだ。窓際族みたいなものでもあるが、現実の窓際族でも与えられる仕事が苦痛でないならばその環境がありがたいと思う人も多い。


 問題は――。

 その環境に慣れてしまうとハンターとして、そして人間としての成長を完全に止めてしまうことだったのだが。

 本来は監視員の仕事をしながらもそれ以外の時間はダンジョン活動や自己鍛錬に当てるべきだろう。しかしながらそれを積極的にやろうとする雰囲気は出てこなかった。それも仕方がないことかもしれない。これまでは会社での仕事が多少なりとも楽ができたのはクランというきっちりとした枠があったから。空き時間は当然のようにダンジョン活動をしていたがその辺りの境界があいまいになっている。


 こうして体制が変わり、すぐにクラン『エクリプス』の停滞が始まった。

 だが監視側に回っているクラン『エクリプス』のメンバーは誰一人として、その問題に気付く者はいなかった。気付きたくなかったのかもしれないが。


いつも読んで頂いてありがとうございます。毎日12時ごろ、20時頃の2話投稿を限界まで続けていく予定です。


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その他、何らかの頑張れパワーをいただけると更に頑張れるかもです!


べ、べつに何も無くても頑張るけどね、、、 (^O^)/

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