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今日もダンジョンでレベルアップ!貧乏無課金でも金持ちを蹴散らし、ざまぁ復讐そしてハーレムを作る!?  作者: まめたろう
4章「1人でのダンジョン挑戦」

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第17話「継続するだけで変人扱い」

#第17話「継続するだけで変人扱い」


 初めてストロングスライムを倒してから、気づけば一か月が経っていた。


 体力的にも精神的にも正直かなりキツい。


 でも、不思議と慣れというものはあるらしい。討伐数は徐々に伸び、今では一日70体を倒せるようになった。日給700円。……いや、それについて考えるのはやめよう。考えるだけ無駄だ。時給100円をようやく超えたレベル……。


 そしてトータル討伐数は1800体ほど。目標の1万体にはまだまだ遠いが今のペースならば半年ぐらいで到達できる。最初はぎりぎりだと思っていたから少し心に余裕が持てた。


 それに俺には今の討伐が向いていると思うこともある。


 思えばゲームの時も同じだった。相手の攻撃を避けとにかく殴る。同じ動作の繰り返しだ。討伐をして新しいモンスターが出てきたらまた同じような動作を繰り返す。


 普通は飽きて嫌になるのだろう。多くの人はオートにして討伐が終る頃に再びゲームに戻るということをやっていた。でも俺は少しでも時間を短縮するためにマニュアルでやっていた。


 もちろんゲームと現実は違う。現実にはオートなんて機能はない。


 でもひたすら同じことの繰り返しという点ではゲームと今の現実世界は似ている。そして、それが言うほどは苦にならない。やっているうちに精神が研ぎ澄まされる気もするぐらいだ。俺には目標されあればいい。何度でもやってやる。必要ならば1万どころか2万でも3万でもやり続けてやる!



 そんな時、いつものようにダンジョンから出た俺に、黒澤さんが声をかけてきた。


「なあ、お前……頭大丈夫か?」


「失礼な!」


 最近では黒澤さんにも慣れて、軽口を返せるようになってきた。初対面の頃とは大違いだ。


 田嶋さんも肩をすくめながら笑う。


「黒澤さんひどいな。でも、まあ俺も似たようなこと思ってた」


「うっ、田嶋さんまで……!」


「だってさ、聞いたよ? お前、一か月間ずっとストロングスライムだけ討伐してるんだってな?」


「……そうですけど、それが何か?」


「いやいや、何百回も同じモンスター相手にして普通は飽きるだろ。そろそろ二階層行って自分の実力を試してみるとか、他のダンジョン試すとか、そういう流れになるもんじゃん?」


「諦めてクランに入る奴も多いしな」と黒澤さん。


「1か月もスライム狩り……それはもう、マゾだよ。普通に考えて頭おかしいよ」


「……」


 言いたい放題じゃないか。こりゃ何百どころか、すでに二千近く討伐したとかとても言えない雰囲気だ。



「それじゃ1年かけてもレベルアップできないだろ。しかも1日6時間やっても稼げるのは数百円でしょ? どう考えても修行僧だよ。いや、拷問マニア?もうそれはマゾとしかいいようがないよ」


 田嶋さん、そこまで言うか…もう俺のライフはもうゼロだよ。勘弁して欲しい。


「俺は……やるって決めたんです。ほっといてください」


「ふーん、まあその意志は嫌いじゃないけどさ」


 黒澤さんは笑いながらも、どこか本気で心配してくれているようだった。


「ところでさ、お前、それ続けるなら受付にもちゃんと伝えたほうがいいぞ」


「え?何でですか?」


「お前が1階に籠ってると、特別討伐依頼が出ないんだよ。エネルギー値が低いままだからな」


「そんな仕組みなんですか?」


「うん?お前、ダンジョン講習とか出てないのか?ずっと低階層のモンスターを討伐しないとモンスターが増えてエネルギー値が高くなる」


「それなら知っています。低階層のモンスターを定期的に討伐しないとエネルギー値が高くなるからハンターが低階層のモンスターを刈るというのは聞きました」


「そう。でな、普通は初心者と言えどもすぐ階層を上げたり他のダンジョン行ったりするから、低階層、特に1階層を中心にエネルギー値は高くなることもままあるんだ」


「だから定期的に特別討伐依頼が出るんだよ。まあ特別討伐依頼と言っても1階層だと報酬は数千円だから安いけど、それを目的にしているやつもいる。だけど、お前のようにずっと同じ場所で討伐しているやつがいると、ダンジョンのエネルギー値は低いままで依頼が出なくなる。最悪、恨まれる可能性もあるぞ」


「……知らなかったです。今日受付に言っておきます。おそらく半年は新宿ダンジョンにこもりますから」


「半年?お前、ほんとマゾだな。でも、まあ、それがいい。早く受付に伝えておけ」


「受付の人はそういう特別討伐依頼目的の人達に情報流すよ。それを知った人たちは他のダンジョンに行くから恨まれることもない。だからできるだけ自分の行動や情報は受付の人と共有するようにするといいよ。もちろん秘密にしたいことは別だけどね」


 そっか。やはり講習だけでは分からないことが多い。こうやって無料で知識を教えてくれる黒澤さんたちには、本当に世話になりっぱなしだ。恩返しは必ずしたい。


「いつもありがとうございます! 必ずこの恩はお返しします!」


「はは、せめて日給1万円超えてから言えよな。今、日給100円超えている程度だろ」と黒澤さん。


「俺ら、お前の何百倍も稼いでるんだぜ」と田嶋さん。


……やっぱりこの人たち、性格が悪い。


「いい人だって思ってたの、撤回したい……!」


 俺はうなだれながら、またストロングスライム狩りのためにダンジョンへ向かうのだった。

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