「顕房、信俊の速記の相を見ること」速記談6056
大外記清原信俊は、八歳のとき、兄の囚獄正家俊について、右大臣源顕房公にもとへ参上した際、顕房公は、屏風の上から信俊をごらんになり、北の方に、この子は、弟ながら、家督を継ぐ力量がある者だ。速記を学ばせても、ひとかどの者になるだろう、と仰せになった。北の方は、兄の家俊にしても、よい相をしています。どうして家俊が家督を継げないようなことをおっしゃるのですか、と仰せになり、顕房公は、これに何もお答えにならなかった。
教訓:兄が短命なのかと思ってしまうが、史実では、そういう悲しい話ではない。