第2章 【連れ去られた皇帝】
この第2章は主人公・瑞稀が酷い目に合わされています。
不快になられた方は飛ばして第3章へ進んで下さい。
「神国編」は、各章ごとに物語が進行して行きます。
特にこの第2章があって、第3章の効果がある為に導入しておりますが、飛ばして読まれても問題はない予定です。
「いつまで強情を張るつもりだ!」
カッとなった少年の姿の神に殴られて床に転がると、顎が砕けて喉に溜まった血で、窒息しかけて血の泡を吹いた。
「ごぼっ、ごぼぼ」
声にならない声で、呼吸が出来ず苦しんで、床をのたうち回った。
「ふぅー、ボクを怒らせないでよ」
気を落ち着かせて深呼吸すると、回復呪文を唱えると傷が治っていく。
「でもまだボク、キミにムカついてるんだ」
髪の毛を引きちぎるほどの力で掴まれ、そのまま思いっきり床に顔面を叩きつけられた。
何度も繰り返され、鼻はペシャンコに潰れ、右目の眼球も破裂するほどの力で繰り返し床に叩きつけられている。
「う、ぁ…」
意識を失いかけたが許されず、右耳を掴むと引きちぎられた。
「ぎゃあぁぁっ」
「ボクの言う事を聞かない耳なんて要らないでしょう?」
「も、もぅ…」
「もう何?」
瀕死の私は声も出せない。
「イライラするなぁ。何か言いたいなら、さっさと話してよ。ねぇ?」
破裂した右目に指を突っ込まれ、掻き回されて潰れた目玉を取り出された。
「あっ、ぁ、ぁぁ…」
心臓が止まりかけ、手足が痙攣し、意識が遠のいて行く。
「簡単には死ねないよ?」
再び回復呪文をかけられて、修復された。
「もう、もう、逆らいません。許して下さい」
泣きながら少年の姿の神にすがりついて赦しを乞う。
「ふふふ、初めからそう言えば、痛い目に合わずに済んだんだよ。ボクの我慢にも限界があるよ」
優しく髪を撫でられた。
「じゃあ、取り敢えず、キミのお口で気持ち良くしてもらおうかな?歯を立てたりしたら、どうなるか分かってるよね?両手両足を粉々に砕いて、引きちぎるよ。ダルマになったキミを死ぬまで犯し続ける。どうせ姦られるなら、5体満足でいられる方が良いんじゃないの?2度は言わないよ。これが最後のチャンスだよ」
私は頷いて彼のモノを口に含んだ。
「あー、良い。気持ち良いよ。はぁ、人妻は最高だよ」
ニヤリと笑いながら頬を撫でた。
「もういい、今度はキミが上になって動いてボクをイカせてよ」
彼の言うがままにした。
満足させればこれ以上、酷い目には合わないだろう。
暫く続けると、彼は私の膣内に精を放った。
「まさか1回で終わるとは思ってないよね?永遠とやり続けるつもりだからね。ほら、甘い匂いがするだろう?これが甘露だよ。天界には甘露が漂ってるお陰で、飢えたり、渇いたりしないんだよ」
無理矢理に口付けされたが、抵抗せずに受け入れた。
「ボクはね。他人の女じゃないと満足出来ないんだ。他人のモノを抱いてる時、征服した快感で心も体も満たされる。ボクのセッ◯ス人形に調教してやるんだ。あははは、最高だろ?今まで何人もの他人の妻や彼女を抱いたっけ。でも最後は皆んな壊れてしまったから、捨てたんだ。でも新しい玩具を見つけた。それがキミさ。キミは最高だよ。まぁ、顔も好みだけど、何せ巧と言う彼氏がいた。あのまま、キミを頂いても良かったんだけど、美味しくなるまで待ったんだ。その甲斐があったねぇ。何とキミは虞美人の生まれ変わりだった。他人の彼女より、他人の妻を抱く方が快感だからね」
私を1度抱いてご機嫌になったらしく、ベラベラと有頂天に語り始めた。
見た目が少年の姿で止まってる様に、大人になりきれていない、とんだサイコ野郎だ。
「(変態…)」
蚊の鳴くような声で、思わず口に出してしまっていた。
「あぁ!何か言ったかい?」
態度が急変し、怒りをぶつけて顎をつかまれた。
「顔面をぐちゃぐちゃにしてやろうか?それとも、もっと酷い目に合いたいのか?」
私は恐怖で涙が止まらず、首を振り続けて許しを乞うた。
「な、何でもないです。何でもしますから、酷い事はしないで。ごめんなさい。ごめんなさい。許して下さい」
「じゃあ早速、2発目行ってみようか?」
今度は私の上に乗り、挿入れられた。
「どう?気持ち良い?」
「あっ、あ、気持ち、良いです。気持ち良い…」
そんな訳ないけど、演技すると彼は喜んで腰を更に激しく動かし始めた。
「イクっ、イッちゃう…」
彼は悦び、再び私の膣内に精を放った。
「はぁ、はぁ、どうだった?」
「良かった…です」
「ふふふ、可愛いよ。最高だよ。ずっと愛してあげる。キミは誰にも渡さない。ボクだけの最高の玩具だよ」
あははは、と高笑いをした。
何とか機嫌は直った様だ。
ここから何としても逃げ出す。
彼を満足させて、油断させれば逃げ出すチャンスもあるだろう。
神様も人間と変わらないじゃないの?
サイコ野郎に監禁、レ◯プされた事件の被害者だよ私。
誰か、助けて…。
涙が溢れ出す。
背後から胸を揉まれながら、声を掛けられた。
「そのまま手を前に付いてごらん。今度はバックで姦りたいから」
彼に言われるがままにお尻を突き出すと、溢れる涙を両手で顔を覆い、声を殺して泣いた。
3度目の精を放たれた後、彼の胸に頭を置いて甘え声で名前を聞くと、ヴィシュヌだと名乗った。
ヴィシュヌ?あの?すると、破壊神シヴァとかもいるのかな?ヴィシュヌってこんな奴だったの?
更に話を聞くと、人妻を抱く悦びを教えてくれたのは帝釈天だと言った。
そう言えば、帝釈天の神話に人妻を抱き、その夫から復讐されて呪いを受けた話があるな。
こりもせず、おなじ人妻を何度も抱いて更に酷い呪いを受けたんだっけ?
そんな奴から教えられたって、ろくでもないな、こいつら。
それに、私の事を人妻と呼んでるけど、虞美人の時の前世の私は31歳で死んだ。
今の私は不老不死(能力を奪われて今は違うが)で、年齢が20歳固定だし、この生まれ変わった今の自分と阿籍はまだ、結婚した訳ではない。
阿籍的には結婚したままなのかも知れないけど、生まれ変わった私は、真っ新な訳で、もう1度夫婦になりたいなら、ちゃんとして欲しいと思ってる。
「ちゃんと」とは、プロポーズして欲しいって事だ。
受けるまでは少なくとも私はまだ人妻ではないと思っている。
「他人の女性じゃないとボク、立たないんだ」
とんでもないカミングアウトをされた。
「もう話は良いだろ?」と言われて押し倒された。
チラッと男性のモノに目をやると、そそり立っていた。
(嘘でしょう?そんなにすぐ回復するものなの?)
本当にこのまま何年もやり続ける事になるのだろうか?
ゲートは開いた。
助けはきっと来るはず。
でも、チート能力を失った私にはもう何の価値もない。
それを知られたら、捨てられちゃうのかな?私…。
目を瞑り、人生に、運命に絶望を感じた。
それならいっそのこと、ヴィシュヌの妻にされた方がマシなんじゃないのかと思った。
「私を貴方の妻にして下さい」と言ってみた。
ヴィシュヌは顔色を変えて怒り出し、再び暴力を振るって来た。
「まだキミは自分の立場を理解してないみたいだね?ただのセッ◯ス人形なんだよ、キミは」
折檻を受け、泣きながら自分が間違っていたと許しを乞うた。
後で分かった事だが、ヴィシュヌには妻がおり、これは彼にとって秘密の遊びであり、知られたらただでは済まされない為、私の申し出に対して逆ギレしたのだ。
私は彼が言う様に、性的欲求を満たす為だけの玩具なのだ。
気に入った玩具は愛しむが、それは同等の愛などではない。
好きな玩具が、好きな女性と同等な訳がない。
玩具は、いずれ捨てられる運命なのだ。
いつも読んで頂きまして、ありがとうございます。
不快な表現があり、誠に申し訳ございません。
これほど苦しい目に合った瑞稀が、どの様にして立ち直って行くのか見届けて頂ければ幸いです。