第七話
その日の夜、パソコンを立ち上げ早速、教えてもらったゲームの情報を探した。
“ディバインドラゴン・オンライン”は検索ですぐに見つかり、インストールを始めた。
インストール中にホームページを眺めていた。このゲームは今月の初めにリリースしたみたいで、基本無料でプレイができる。課金要素もあるようだけど、手を出さないようにしたいな。
パソコンのスペック満たしているかな……。高校一年の時に買ったパソコンだけど大丈夫かな……。ホームページの推奨スペックには色々と載っているけど良く分からない。推奨スペックを満たしていないとかでエラーが出たりするのかな……。
一時間ぐらい掛かって、問題なくインストールが終わった。たぶんダウンロード時間も含んでいたから時間が掛かっていたのかも。それか回線が遅いのかな。アンドロメダオデッセイでは問題無かったけど。
タイトル画面が表示され、ゲームがようやく始まった。世界観はファンタジーなんだね。
ドラゴンに導かれし者……、ここに誕生する。
白い霧の中からキャラが出てきた。
「あっ、キャラメイクか」
パソコン画面には筋骨隆々な三次元の男性キャラが表示されている。マッチョなのは苦手だなぁ。名前はどうしよう。みんなは自由に作っているのかな。取り合えずユメさんにメールで聞いてみた。
名前はカタカナで自分の名前を入れている、見た目は自分に近い容姿に設定している、という事だった。
実名で大丈夫なのかな……。名前だったら大丈夫かな。ホームページにも書いてあったけど、このゲームは感情移入しやすいように自分の容姿に近い設定を推奨しているようで、カメラで顔を撮影して一番近い顔設定に自動調整してくれる。
自分の顔に近いキャラになった。髪型はセミロング、身長は百六十センチメートル、体重もまあ近い設定を選んだ。職業はヒーラーだから僧侶タイプのプリーストを選択。これでキャラメイクは終了。
霧が濃くなりホワイトアウトした。
大きな部屋の中に私が作ったキャラがいた。ここでチュートリアルを行うようで、もう操作して動かせるみたい。
教官のようなキャラが現れて、操作方法の一連の動作を教えてもらった。
金曜日の夜に集合だから楽しみ。もう少しキャラの操作と回復呪文を練習しておこうかな。