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87 ピピンさんの依頼。遺跡探索2

 兵士の個人部屋を後にして先に進む。

 するとそこそこ広い部屋に出た。

 またもやテーブルなどの残骸と共に、本棚がいくつか無事な状態で発見された。

 これだけあれば多少は無事な本も発見できるかもしれない。


「本も持っていくことができそうだね。」

「そうね。この中のどれくらいの本が読める状態を保っているかわからないけど。」

「一冊ずつ開いてみる?」

「そのほうがよさそうね。朽ちてたら意味がないもの。」

「別に熟読する必要はないんだ。読めるかどうかだけ確認して読めるものを選んでいこう。」


 棚にぴっちりとしまわれていたものは意外と読める状態のものが多かった。

 ただ、崩れた本棚のところや適当に置かれていたところなどは読めるものは少なかった。


「こっちのほうは読める状態のものが多いよ。」

「こっちはダメね。一部のものしか読めないわ。」

「ただ丁寧に扱わないとバラバラになっちゃいそうで怖いな。」

「昔のものだからな。そっと運び出そう。」

「机もあるわね、調べてみるわ。」

「俺も他に何かないか調べてみるよ。」


 手分けして色々なところを探してみる。


「こっちにはナイフがあったわ。多分値打ちのあるものだと思うわ。」

「俺の方には槍が少し置いてある。使えないこともなさそうだけど、持っていくか?」

「荷物にはまだまだ余裕があるわ。一応持っていけばいいんじゃないかしら。」

「こっちの本棚は一通り終わったよ。まだあるから手伝ってほしいかな。」

「わかった。」


 読めそうな本はとりあえず持っていくことにして、残りはひとまとめにして置いていく。

 残しておいた中に値打ちのあるものがあるかもしれないけど、俺たちには判断がつかないから仕方ない。

 後で来た人たちが思わぬ拾い物だと喜んでくれればいいんじゃないかな。


「この部屋は終わりか?」

「あらかた見たと思うけど。」

「そうね。次へ行っていいと思うわ。」

「それじゃあ先に進もう。」


 さらに進んだところには大きな部屋があり、武器が置かれていた。

 おそらく武器庫だったんだろうな。

 槍や剣、盾が置かれている。


「ここは分かりやすいわね。」

「武器庫だね。全部は持っていけないよね。」

「さすがに全部はいらないだろう。きれいな状態のものだけ選んで持っていけば十分だと思うけど。」

「一応入りそうよ?魔物や盗賊たちに使われても面倒だから持って行けるなら持って行った方がいいんじゃないかしら?」

「ああ、それもそうか。」

「それじゃあ一応全部持っていくんだね。」


 確かに魔物や盗賊にこの武器が渡ったらどこかで犠牲が増える可能性が高い。

 それなら持って行けるだけ持っていくか。

 王都ならいくらでも再利用できそうだしな。


「これは魔法のバッグがあるパーティーじゃないと何度も往復しないといけない依頼だっただろうな。」

「そうね。だから私たちに声を掛けたんだと思うわよ。」

「私たちも魔法のバッグを持ってることを特に隠してるわけじゃないしね。」

「出来る事なら隠したいところだけど、どのみち買取の時とかでばれるしな。」

「うん。もうしょうがないよ。」

「狙われないように注意だけはしないといけないわね。」


 欲しがっている人は多いからな。

 何度物欲しそうな目で見られたことか。

 気持ちはわかるから仕方ないっちゃ仕方ないけど。

 当然、売るつもりはないけどね。

 この便利な状態に慣れてしまうともう以前の状態には戻りたくない。

 重いリュックを背負ってたのもトレーニングにはなってたのかもしれないけど、依頼の最中はなるべく万全の状態でいたい。

 トレーニングは街にいるときなどで十分だ。


「これだけの武器があるってことはここは元砦で決まりね。」

「そうだね。他に考えられないもん。」

「ん?なにか音が聞こえるぞ。」

「魔物がいるって言ってたからそれかな?」

「かもしれないな。カチャカチャって感じの音だが。」

「こういった場所でその音ならスケルトンだと思うわ。」


 エリィが言ったと同時にまだ行ってない通路の方からフル装備のスケルトンが現れた。


「当たりだな。」

「おそらく普通のスケルトンより強いと思うわ。」

「そうだね。元々兵士だったと思うから、それだけ能力は高いと思うよ。」

「シロに任せて浄化するのもありかもしれないが武器を持った相手ってのも相手にしておきたい。俺がもらってもいいか?」

「わかったよ。」

「私はどのみち何もできないわ。」


 素早く近づいて剣を振るう。

 スケルトンも盾で防いで剣を振ってくるが、そのスピードはそれほど速くない。

 何度か切り結んでるうちにスケルトンの剣を弾き飛ばした。

 その隙に首を斬り飛ばして戦いは終わった。


「思ったより強くなかったな。」

「強いって言ってもスケルトンの中ではだからね。」

「まぁそう考えると強かったのかな?」

「いつも戦っている魔物に比べれば大したことは無いと思うわよ。とりあえず魔物がいるってことはわかったからより慎重に行かないとね。」

「そうだね。できるだけ静かに倒さないといけないだろうし、ここはジュンに任せることが多くなるかな。」

「スケルトンぐらいなら何とかなるけどな。生き埋めになりたくないし頑張るよ。」


 遺跡ってそういうところが不便だな。

 エリィはもちろんのことキリもパワータイプだからなるべく戦わないに越したことは無い。

 衝撃で砦が崩れたりしたら目も当てられない。

 俺はそこまで派手さは無いからこういったときには丁度いいのかもしれないな。

 少し悲しいことではあるけど。


「ここも終わったしスケルトンが来た方へ行ってみるか。」

「わかったわ。」

「何かあるといいんだけどな。」


 スケルトンが来た通路へと向かう。

 通路の先には大きな部屋があったが、半分が土によって覆われている。

 これ以上は砦が壊されていて行けそうもないな。

 よくみると階段があるから上には行けそうだ。

 他には特に何もない。


「これ以上は土砂で行けそうもないな。上に行ってみるか。」

「二階には何があるかな?」

「個人部屋もあると思うから、そこから何か出てほしいわね。」

「確かに、今のところそこまで金目のものは出てきてないからな。」


 しいて言うならキリが見つけた高そうな食器とさっきエリィが見つけたナイフくらいか。

 装飾の入ったものなんかはもう少し出てきてほしい。

 贅沢を言ったらキリがないことはわかってるんだけどさ。


「数は多いんだけど、どれも高くはなさそうよね。本はある程度の値段が付くとは思うけど。」

「中身によるんだろうな。ピピンさんが高く買い取ってくれることに期待するしかないな。」


 二階に上がると雰囲気が少し変わった。

 砦の石っぽさは変わらないんだけど、何かが敷いてあったり飾り付けっぽいものが増えてきた。

 これは少し期待できるかもしれない。

 後、大部屋が減って少し大きな個室が増えてきている感じだ。

 少し身分の高い人が二階には暮らしていたのかもしれない。

 歩き回っていたスケルトンを倒して辺りを見回す。


「部屋が増えた感じだな。」

「多分メインの居住区なんだと思うわ。この辺りは多少身分の高い人たちが住んでたんじゃないかしら。」

「三階への階段もあるよ。」

「三階もあるのか。結構大きな砦だったのか?」

「どうだろうね。三階くらいなら普通な気もするけど。」

「それもそうか、三階は何があるんだろうな。」

「その前にまずは二階よ。探索漏れがないように気を付けて探さないとね。」


 そして二階の探索を始めた。

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