十三話
「おはよう!みーくん!」
「おう、おはよういろは」
イケメン告白事件から次の日。いつも通りに朝にいろはが来て、緑と翔太の朝食を作るために家の中に入り、洗濯物を干し終わったタイミングで、翔太が緑の家に着き、一緒に家の中へ入り、翔太のモーニングコーヒーを準備する緑。
(………ん?)
スンスン……と鼻を動かす緑。
「……?みーくんどうしたの?」
隣に座っているいろはが、緑の方を見て首を傾げる。
「……いろは、シャンプー変えた?」
「…………え」
いろはの髪に手を伸ばし、柔らかい髪を手のひらで掬い取り、スンスンと匂いを嗅ぐ緑。
「それと、口紅……化粧とかも少し変えたな」
(………何こいつ。バケモン?)
と翔太は思った。昨日、美咲からメールで緑がどれほどいろはのことを見ているかのテストを行うという旨のメールが届き、変更点がシャンプーと化粧ということを知っていた翔太。ちなみに、見ても分かりませんでした。
「……よ、よく気づいたな緑……」
流石に少し引いた声を出した翔太。それに反して、いろはは何かを我慢しているように、頬を染めソワソワしだした。
「まぁ、今日もいつも通り可愛いなとーーーー」
(こいつ今さらっと可愛いって言ったぞ)
「でも、今日はなんかいつもと匂いが違ったし、化粧の方法もちょっと変わってたな」
「~~~!!みーくん!!」
我慢しきれずに、嬉しさから緑へと抱きついた。そして、そのままグリグリと顔を胸へ押し付け、そのまま喜びを表現するとともに、いろはから好き好きオーラが翔太の目から見えた。
「おっと………よしよし」
そしてそのままいろはの頭を撫でる緑。
「………甘ぇ」
今日のブラックは、とても甘く感じたそうな。
「ナイスレシーブ!!」
今日も今日とて体育の時間。流石に1時間目ではないが、3時間目にあり、バレーを行っている。
そして、今日も今日とて同じようチームの二人。少し違いがあるとするならーーーー
「いろは!」
緑が、翔太がしっかりと上げたレシーブの落下点に入り、視界で動く《《亜麻色》》の髪を追いかけ、トスをあげた。
パン!と威力はないが、しっかりとしたスパイクがコートに突き刺さった。
今日の体育は、女子用に少しネットの高さが下げられた男女混合バレー。
体育の先生が一人休みで、一人の先生が全部の面倒を見なければならないため、男女混合バレーとなった。
ルールとしては、男子はスパイク禁止と、アンダーサーブのみだ。
「ナイス!いろは!」
いえーい!といろはと翔太がハイタッチした後に、いろはと緑がハイタッチをした。
何の因果か、またまた翔太と同じチームで、しかもそこにいろはが混ざるという幼馴染最強トリオが揃った。
いろはも、翔太の影響で、少しはバレーができるため、チームの得点源として動いていた。
そして、先程のいろはのスパイクで緑達のチームの勝利が決まった。MVPは、文句無しのいろはである。
「お疲れいろは」
「ふぅ……ちょっと疲れちゃった」
と、さりげなく緑に寄りかかり楽になる。一応言っておくが、授業中である。
そして、寄りかかったいろはを見てさりげなく緑が支えるように手を握り、肩に手を回した。一応言っておくが、授業中である。
「じゃあちょっと壁によりかかろう」
「そうだな。まだ他の試合をある事だし」
緑の提案に賛成した翔太。ちなみに、この二人の行動については無視することに決めた。
「槙野、白石」
授業も終わり、教室に戻ろうとしていた緑といろはに、体育の教師から声が掛かった。
「すまんが、これとこれ、外の体育倉庫に直してくれないか?」
と、ビブスの入ったカゴを二つ指差す。緑といろはは顔を見合せた後に頷いた。
「分かりました!任せてください!」
「分かりました」
「ありがとう」
教師からカゴを受け取り、体育館シューズを履き替えて外の体育倉庫に向かう。
「今日の翔太くん凄かったね!こう……スっ!と相手のアタックを拾って」
「まぁ翔太が最初に磨いたのはレシーブだからな」
と、話しながら体育倉庫に向かう。教師から預かった鍵で鍵を開けてから中に入る。
「………ん、あれは内藤先生……また倉庫の鍵閉め忘れて……」
外には一人の教師の姿。
二人に、ハプニングが近づいた。




