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異世界転移ハイパー☆ラブホおじさん   作者: ラブホおじさん
第一章 誕生!?ハイパー☆ラブホおじさん
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異世界就職活動編 その4

腹巻 清 45歳。元勇者パーティーの人と話をしています。

何故か他の世界という言葉を投げ掛けてくるベイル。


ただし私は目隠しをされているのでどんな表情で問われているのか正確にはわからないが敵意を向けられていた声色とは全く違う穏やかな口調であるのは間違いない。


「おっさんはあんまり話すのが元々得意な方じゃないんだろうが大したもんだぜ。ペーニの野郎はこんなに最初から意思疎通は出来なかったからな。まぁこんなことに急になってわけがわからんだろうから一つずつ説明させてくれ。別段おっさんをどうかしちまおうってわけじゃないんだぜ、俺としてもなんで今更異世界から召喚されたのがこんな滅茶苦茶なおっさんなのか不思議に思ってるわけだし。兎に角目隠しは取ってやれないんだが俺の話を聞いてくれ。」


ものすごく落ち着いてしかも今までで声色も話す速度も私に納得させるべく投げ掛けてくるベイルの言葉に私は頷いた。


「まずこの世界はゲゲロード・ポポグロマって言われてる魔法を軸にいろんな生物が生きてる世界だ。少し前まで魔王だとか聖王だとか色々強大な力で他人をこき使っていた連中がいてそいつらが異世界から召喚された勇者ペーニ・ブレイクにぶっ倒された。まぁその結果またいろんな問題が起こってるんだがここラストマゲドンは人族が最終攻略地としていた魔王ブレイン・ディッツの根城を改良した商業都市として機能し始めている。そしてこのセーフメンテはそのラストマゲドンの治安維持を目的とした組織で俺はここの責任者ってわけだ。」


ラストマゲドンの話はザンタ爺さんがなんとなくしていたけど私がこの世界の救世主というわけではなかったようだ。


ましてや魔王だけじゃなく聖王というのも既に異世界転移者ペーニに倒されているらしい。


---ならどうしてそんな世界に私が転移させられたんだ 私がやるべきことって何なのか そもそもベイルってそんな治安維持の代表者って私のいた世界で例えるなら警察署の所長とかそんな感じなのかよくわからんけど偉いんだなきっと---


それなら相当地位が高いということで貴族か何かなのかもしれないが私の思考は続くがベイルの話も続いていた。


「それで今おっさんを目隠ししてる理由なんだがおっさんは魔力コントロールが出来ていないというかいつどんな魔法をぶっ放してもおかしくないってのが理由な。あの時の【ホーリーバリア】の展開と言いさっきの【チャーム】といいおっさんは元々聖科の魔法が使えるみたいなんだよなぁ。いやーこればっかりは今本当にわからないんだが。それはおいおい試すとして現状厄介なのは【チャーム】なんだわ。」


今度は私の目隠しの理由を語っているようだが、チャームは魅了ってことなのだろうか。


そういえば風の魔法使いの人と顔を合わせる時いかがわしいことを思いついていたのは確かなのだが。


魅了をするということは相手を惑わすとかそういったものなのか、いやしかし彼女は明らかに自分の実力を示そうと暴走していたように思えたのだが。


だがあの歪んだ表情は見間違える訳もないほど普通の精神状態の人間の顔では無い筈だ、それもそのはず私が可愛いと思う程の美人だそれがあんなに途轍もない顔をするだなんて思いたくない。


「えっとベイルさん、つまり私は魔法を複数使えていたってことでいいんでしょうか?」


「そーだぜ。しかもおっさんは相当魔力が強い聖科を使ってた。この世界には二属性六科の法則ってのがあるんだが聖科は人族が扱う中でも結構特殊でな。魔力ってのは便利なもんだ。もうそろそろ点く街灯なんかや東広場の大噴水なんかも魔力を供給して動かしてる。それに他種族との会話にも魔力が大体のことに関係してくる。兎にも角にも魔力がなけりゃゲゲ・ポポじゃ何にも出来ないからな。」


ゲゲ・ポポそんな愛称みたいな呼び方でこの世界は呼ばれているようだ。


元々がゲゲロード・ポポログマだったか、とにかく長かっただけに納得は出来る。


「おっさんが俺やメアリーの嬢ちゃんと話せてる時点で相当な魔力を持ってるってのはわかってるんだが魔法を使えるかどうかはまた別の話だ。とにかく色々試していくしかないってわけ。あぁそれと聖科の適性があると他の科の魔法は使えないからな。これはこの世界での常識だおっさんは聖科だけしか使えない。」


よくある異世界転移や転生者だと自分のステータスやらジョブやら使える魔法やスキルも表示されてたりするのに自分の魔力量だとか現状が全くわからないのが本当に残念でならない。


というかこんな状況なのが私だけなのかそれとも皆そうなのか、話を聞くだけで精一杯である。


しかも魔法だか魔力だかの適性が聖科だけだと言われても今では何がなんだか。


「ただおっさんに謝らなきゃいけなくてな、さっきの出来事でもしかしたらおっさんのことを只者じゃないと思ったやつがいても不思議じゃなくなった。」


「つまりどういうことですか?」


「いやー、おっさんの能力を目当てに人さらいが起こるかもしれん」


また何かに巻き込まれる可能性が上がったらしい。


もういい加減休みたいのだがこれなら転移する前の非正規労働のほうが遥かにマシに思える。


どっと疲れがましてついにはため息を吐いてしまった。


「ほんとーにすまん!一気にエンターセクトの求職者達の仕事先を見つけようとしてこのざまだ。まさかおっさんが異世界から来たかもなんてラストマゲドンからでるまで思いもしなくてよ。」


ラストマゲドンから出る前って確かセーフメンテによって馬車に乗っただけのはずだが。


「ラストマゲドンから出る前って、そんなにわかりやすいこと私はしたんでしょうか?」


「おっさんウマのこと見てユニコーンって言ったろ。ユニコーンってどこかで聞いたことがあったなぁなんておもったらよ、ペーニのやつが自分の世界じゃゲゲ・ポポのウマは伝説の獣でユニコーンって名前なんだって話したのを思い出したんだわ。」


---そりゃそうだ あれは馬じゃなくてユニコーンだもんな間違いなく---


「それで閃いたわけよ、もしかしたらおっさんがペーニと同じ世界からの転移者じゃないのかってな。まぁ確信にいたったのはついさっきおっさんが頷いたからなんだが。」


ベイルの話を聞いていて一つ引っ掛かっていたことにここで合点がいく。


もしかすると厳密に言えば似通った世界なのかもしれないが私とペーニは似た世界というより同じ世界からの転移者なのかもしれない。


ベイルはユニコーンに驚いていたペーニと接し私と同じ驚き方をした彼と被って見えたのだろう。


しかしベイルは最後は苦笑いともとれる笑い声を申し訳なさそうに添えている。


「セーフメンテに連れてきたのはメアリーの嬢ちゃんやザンタ爺さんがまだいたからな。あの二人までどうにかなっちまう前におっさんを連れてきたってわけだ。それはそうとおっさんこれからどうする?様子から察するにまるでこの世界のことも分かっていない。それに加えてその強力な魔力や適当に発動しちまう魔法も危なっかしいだけで放ってもおけん。」


「でっ、できることなら魔力をコントロールとか出来るようになりたいです。その先はまだまだ決められないというよりわからないことが多すぎまして、すいません。


「わかった、普段魔力コントロールってのはこの世界の人間はそれなりに成長しつつ順応していくのが基本だから完全にコントロール出来ないかもしれんな。ペーニも最初は苦労して肉弾戦も魔法も微妙だったんだ。それと後は寝床なんだがそれはメアリーの嬢ちゃんのとこに頼むとするか。」


「あのー私と同じ転移者のペーニさんってこの世界の勇者なんですよね。ベイルさんはそもそもなんでそんなに詳しいですか?」


「あぁそれは俺が勇者一行に加わってたからだよ。俺は戦士としてペーニはいつの間にか勇者なんて呼ばれててさ、それと僧侶のラノゼと魔法使いのオタクで4人パーティーだ。ちなみに僧侶のラノゼってのが偶然ペーニを召喚したんだけどな。あれそういやおっさんを召喚した召喚士って誰だよ?」


そうだそういえば私が初めて魔法を発動したかもしれない時に光となって消えてしまった彼。


よくよく思わなくても間違いなく私を召喚士たのは彼だろう。


「すいません、ホーリーバリアって人に当たるとどうなるんですか?」


「人に当たるっていうより基本人に貼り付いて魔法防御として使うんだぜ。魔力が強力なやつ限定で出来る応用技なんだが術者を中心に丸く展開してな敵意があるやつに触れると光にしちまえるんだが。おいおっさんまさか。」


「ナイフで刺されそうになった時男性が急に光って消えてしまいまして。」


「そういえば肝心なこと聞いてなかったな、おっさんどこから来たんだ?」


「さっきいた平原の先の森です。」


「ゲドン大森林か。あんな瘴気の濃いとこからか。不可抗力でしかないしその時自分を守ってなけりゃやられてたのはおっさんの方だったんだ。まーあれだ気にすんな。」


かなり軽く気にするなと言われたが私はどうも気鬱になる事の連続だったのに人を消し去っていたという事実までも告げられ暗澹あんたんたる思いを抱いてしまう。


会話をする気も失せてしまいしばしの沈黙が続くが心境を察したベイルが私の手を握る。


「とりあえず名前も聞いてなかったなおっさん、俺はベイル・オックス。元勇者一行で今はラストマゲドン治安維持組織セーフメンテの筆頭を努めてるよろしくな。」


「腹巻清です。えっとわからないことばかりですがよろしくお願いします。」


本当にこれからどうなってしまうのやら不安が拭えない一日が一区切りついた瞬間であった。

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