第一章 記憶を失くした少女 二
引っ付いているリボンを必死に外そうと、頭に血が上ってきた頃だった。
「ねーねー?その指輪、いらないんなら俺にくれない?」
・・・は?
後ろに、見知らぬ男がいた。
第一印象、×。
年のわりにはしっかりした金髪のロン毛。
だらしなく着崩された服装。
穴だらけのセンス悪い靴。
数えられないくらいの変てこな飾り。
・・・どーみても、不良にしか見えない。だらしなさすぎ・・・。
「嫌だといったら・・・?」
その不良を見上げて、睨みつける。
いくら、いらない、捨てたかった指輪でも、こんな奴にだけは渡したくない。
はっきり言って、ウザい。
「はぁ?まだ小いせぇ餓鬼が。俺様、この辺りでは結構有名だぞ?
それを知っての口か、それは。」
そんなこといわれても、ここがどこさえも知らないんですけど。
むしろ、自分のことも、全くわかんないのに・・・。
てゆうか、本当にこの人、馬鹿・・・?
「知りません。ほっといてください。
それに・・・・・・馬鹿を相手にしたくありません。」
なるべく丁寧に。
だけど、本心も少し入った。
・・・まぁ、当たり前か。
そして、向こうの反応も変わった。
こんなお子様に馬鹿呼ばわれされたんだもの。こういうひとはキレても可笑しくない。
「黙って聞いてりゃぁ・・・餓鬼のくせに生意気な口、叩きやがって・・・。
さっさとその指輪を、渡せって言ってんだよっ!!」
言うが早いが、不良は小型ナイフを懐から取り出し、両手で構え、
私に向かって真っ直ぐ突進してきた。
「っ・・・」
危機一髪。
顔ギリギリで避けたから、頬を少しきられてしまったケド・・・。
避けた後、少しよろけてしまった私は、その場にしゃがみこんでしまった。
何だか、とてつもなく体が重たかった。
それをみて、男は即座に向きを変更。
また、突進してきた。
(避けられない・・・・・・!)
鉄の刃が、私に向かって飛んできた。




