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第8話 一難去ってまた一難
今回は短めでございます。暇な時にでもお読みくださいませ。
倒れた襲撃者の方向を見ると、先程斬られた少
女が居た。そして、その少女はふらりと今にも倒
れそうな不安定な足取りで他の襲撃者達に近付く
と、襲撃者の抵抗をまるで子どもを相手にしてい
るかのように、次々と撃破していった。最後の襲
撃者が倒れると、糸が切れたように少女も倒れ
た。
たとえ間に会わないとしても急いで応急手当て
をしなければならないと思い、少年が駆け寄る
と、おもむろに少女が立ち上がって少年の首筋に
ナイフを押し当てた。このナイフは、襲撃者から
奪ったものだ。勿論、そんなことをされると思っ
ていなかった少年は、たじろぐことしかできな
い。
少女の要求はすぐに出された。しかし、先程の
襲撃者達の要求とは全く異なる、おかしな要求で
あった。それは、少年をよこせ、というものだっ
た。
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