第6話 計画成功?
相も変わらず中途半端な長さとなってしまいました。暇な時にでもお読みくださいませ。
作業場に、独房から逃走して来た者が襲撃して
きた。しかしそれは少女ではない。全く別の、少
女とは無関係な者による襲撃だった。監視者の交
代の時間を巧に利用することで、気付かれないう
ちに脱出するという手口だ。少女も一度は考えて
いたが、あまりにもつまらなかったため、早期に
却下していた案だった。重要な物を生産する場所
であるここを占拠して、政府に反旗を翻すことを
目的として来た、とその襲撃者達は言った。ここ
に侵入するためには、常に出入りを見張っている
者を突破しなければならないはずだが、見張りも
大した装備はないので、あまり意味はなかったよ
うだ。
とにかく、この状況を上手く利用できないか。
少女はそれを考えていた。事故を起こす必要もな
く、出来るだけ不自然にならないように襲撃者を
誘導するだけ。それだけでも魅力的に思えたし、
何より突拍子もないアドリブは、少女が好むもの
の1つだった。
いかにして誘導するか考えていると、思いがけ
ないチャンスが舞い降りた。襲撃者達が生産ライ
ンの構造を教えることを要求し、拒否した者を装
備しているナイフで殺害すると言い出したのだ。
自然と少女に視線が向いた。この作業場に入っ
てからまだ1日しか経っていないし、居なくなっ
ても他の者が居なくなるよりはマシだ。そういう
考えがひしひしと伝わってきた。
そして少女は、構造を教える事を拒否した。
読了ありがとうございました。少女視点でのお話はここで少し休憩となります。ようやく繋がりを見つけることが出来た気がします。よろしければ感想をお願いします。