第4話 計画練り直し
今回は少々短めです。例により、暇がある時にでもお読みくださいませ。
少女は目の前が真っ暗になった。そんな馬鹿馬
鹿しい表現でもしていられない程、電子通貨の唯
一の受け渡しシステムの消去は、少女の心をえぐ
った。計画の大事な部分が、簡単に失われてしま
った。幸いなのは、ぎりぎり賄賂に使える程の電
子通貨が残っていることと、まだ3日は猶予があ
るということだ。まだ手段はある。諦めたくな
い。またあんな退屈な生活はまっぴらだ。そう思
った少女は、死亡を偽装する予定を本来より大分
早めることにした。もういっそ作業初日にしてし
まおうかとさえ考えていると、作業場に到着し
た。そこで、もうここに勤めてから1年は経つと
いう案内係が一通り、作業の内容と、初日は危な
いので件の場所には出入り禁止で、そこで作業す
るのは2日目からということを教えられた。
説明された以上、逆らう訳にもいかず、作戦の
決行は2日目にすると決めるとともに、まだ賄賂
の相手に交渉していなかったことを思いだし、早
とちりを自覚して少女は赤面した。
とにかく、全てをうまく行かせるためには、状
況の把握とタイミングの見極めが重要になってく
ることを心に刻みながら、少女は早起きして交渉
することを決めて、眠りに落ちた。
中々物語が進みませんが、それもそろそろ終わりです。お読みいただきありがとうございました。よろしければ感想をお願いします。