第13話 情報操作
今回は少々短めです。暇な時にでもお読みください。
少女は救護所に運ばれた後、治療が間に合わず
事切れてしまった。それが、少年が知らされた非
常に残念な知らせだった。少年は、もっと早く自
分が行動していれば、と自分を責める。その心中
を察してか、遠回しの気遣いとして事情聴取をす
る警備員は、余計なことを考えさせる暇を与えな
かった。
一通り事情聴取を終え、無実が確認された少年
は、独房に戻った。暗澹たる気持ちが考えをより
悪い方向へ進ませ、さらに落ち込む。そんな悪循
環に陥っていると、次第に睡魔が襲ってきて、少
年は眠りに落ちた。
少女は、義理堅い性格ではなく、好奇心を最優
先するような性格だった。ゆえに、少女の身を案
じて警備員に通報した少年には、感謝よりも不満
の感情を持っていた。しかし、少年が通報してく
れたおかげで例の計画の一部を実行出来たのは確
かだったので、それに関しては感謝していた。
少女は亡くなっていなかった。全ては少女が作
った欺瞞である。形は違えど、例の脱走する計画
を使ったのだ。少女にはもう、独房に戻る気はな
かった。せっかくここまで来たのだ。もうあの狭
苦しい独房に戻るなど、少女にとってはあり得な
かった。これでもう少女は戸籍上は亡くなったこ
とになっている。後戻りできない状況だがしか
し、少女は希望に胸を弾ませていた。
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