第1話 ことのはじまり
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その少年は、また1日を定型通りに終わらせようとしていた。しかし、ルーチンのように繰り返される毎日は、たった一人の狂った少女によって簡単に壊されてしまった。
発端は、少女が牢獄からの脱出を試みたことから始まる。牢獄国家で些細なことで刑期を課せられるこの国では、娯楽はおろか、感情表現でさえも刑期加算の対象となる。故に、国家に貢献することで刑期を減らしていき、牢獄から解放されることを最終目標として、この国の人々は生活している。しかし、刑期を無くし牢獄から解放されるのは容易なことではない。何しろ、一部の特別な才能を持つ者以外は、生まれながらにして牢獄に入れられることを強制させられるからだ。
そんな貢献生活に飽きてしまった少女は、非日常を求めるうちに、とあることに気付いてしまう。非日常が起こらないならば、自分で起こしてしまえばよいのだと。そして彼女は、脱走すれば、脱走者が確保されるまでは非常事態となり、警備及び監視者が警戒体制を取ることを知っていた。そうして彼女は、日々の退屈を打ち消すべく、計画を練り始めた。
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