告白
今日はいつもよりほんの少し長めです。
結果から言えば私は彼女に負けた。
凡ミスで彼女に敗れた。
初勝利を収めた彼女はこれでもかと言うほど誇らしげな表情を顔一杯まで使って表現していた。
「百合子さんったらこんな簡単な間違いをしてしまうなんてっ。らしくないわぁ」
「でもそれマグレじゃん?」と呟く裕太。
「『勝てば良かろうなのだ!』よ」
「凄いじゃないか満点なんて」
彼女はそんな私の返事をきいて不満げな表情だった。
「ふん。分かってたけど相も変わらず余裕綽々とはね」
「悔しがりなさいよっ」と私に向けて言い放ちながら何故か裕太を叩く真奈。
「八つ当たりすんなよな。それより罰ゲームってやつやるんだろ?それで満足しろよ」
「そうね。百合子ちゃんと裕太君には一緒に校庭の真ん中で愛を叫んでもらいましょうか」
「あぁそういえば裕太も参加していたな」
「はぁっ?!そんな内容だったのかよ!」
「聞いていなかったの?」
「愛してるぞ百合子…」
「私もよ、裕太…」
「誰だアンタら」
「お前がやらしたんだろうが!」
「こんな所で告白紛いの演技は中々恥ずかしいものだな」
幾ら中身は見た目通りのモノではないとは言え、恥ずかしいものはやはり恥ずかしかった。
そして今更ながら気付いたのだが私は中身は男の記憶の断片を持っているが、それと同時に体は女だ。
もし恋愛感情を持つ相手が現れた時、それは女なのだろうか男なのだろうか…?
見た目通りなら男を好きになるのかもしれない。
「おい、百合子大丈夫か?」
裕太が私の顔を覗き込んできていた。
考え事をしたままトリップしてしまっていたか。
「ん…あぁ、少し考え事をしてしまってな」
「愛を確かめ合って考える所があったってことかしらね」
「…そうかもしれないな」
一瞬心の中を読まれたのかと思い背筋に嫌な汗が流れたが、真奈の顔をみるとからかっているだけだとわかりホッとした。
「あらあら?今の表情良いわねぇ。まさに図星って反応」
「たまに勝ったからってあまり百合子の事虐めるなよな。俺まで巻き込みやがって面倒な」
「いや私は気にしてない。それより巻き込みやがってと言うが裕太が自ら参戦したんじゃなかったか?」
「うっ…ゆ、百合子さん痛いところを」




