主要登場人物紹介
※必要時、順次更新します。〔 〕内は連載開始時の年齢です。
・川島恭子〔29〕…東野薫の名前で活動している、柏木清人の作家業務のアシスタント、及び訳有りの緒工作活動要員。
ある事による雇用主、柏木清人の執筆活動縮小の煽りを受けて、清人の継父が社長を務める小笠原物産営業部に、清人の異父弟である聡の監視、その他要員として送り込まれる事に。
プライベートでは穏やかな表情も見せるが、『仕事中』は完璧に感情をコントロールでき、幾らでも笑顔や冷酷な表情を見せられるタイプの人間。
過去の一家心中事件で唯一人だけ生き残った後壮絶な人生を送るが、ある事情で清人の元に引き取られて現在に至る。
・柏木浩一〔32〕…柏木産業営業部第一課課長で、清人の義弟兼十数年来の親友。
清人を巻き込んだ大学時代のある出来事が原因で、深刻なトラウマを抱え込む。その後表面上は支障なく社会生活を送っていたが、清人と父親の雄一郎からはかなり心配される事になる。
恭子が清人の元に引き取られたのは実は浩一の意思の為で、それは清人との間で長年他の人間には秘密にされていたが、色々な意味で痺れを切らした清人によって、これまで避けてきた問題に真正面から向き合う事になる。
・柏木清人(旧姓佐竹)〔32〕…作家兼柏木産業外部取締役。柏木産業社長令嬢である真澄と結婚し、その両親である雄一郎、玲子夫妻と養子縁組する。
頭脳明晰だが一癖も二癖もある男で、周囲を煙に巻くこともしばしばだが、身内と気に入っている人間に対しては情に厚い。その最たるものが異母妹清香と愛妻真澄に対しての行動だが、浩一に対しても長年秘密を厳守して力になり続ける。
・柏木真澄〔34〕…浩一の姉で清香の母方の従姉妹。柏木産業企画推進部第二課課長。
義理の従弟であった清人と結婚し、その清人に浩一に関する計略に引っ張り込まれる。しかし元々弟想いの姉である為夫に賛同し、嬉々として浩一を罠に嵌める事に。と同時に、気が置けない友人でもある恭子の行く末を心配する。
・佐竹清香〔21〕…清人の異母妹。大学三年在学中。
過保護な兄清人の謀略で、清人の実母由紀子が暮らす小笠原邸で下宿する事になるが、その家の息子の恋人の聡は、入れ違いに家を叩き出される羽目に。
恭子とは彼女が清人の元に来た時からの付き合いで、先入観なく恭子の事を慕っている。
・小笠原聡〔26〕…清人の異父弟。父親の旧姓、角谷を名乗り、小笠原物産営業部第一課勤務。
清香と交際開始後も密かに異父兄清人の妨害を受け続け、実家を追われた上に同僚として恭子を送り込まれ、心身ともに疲弊する事に。両親も清人に丸め込まれ、この世の悲哀を一身に背負う。
・小笠原由紀子〔56〕…聡と清人の生母。清人の父清吾と離婚後に、昭と再婚して聡を出産。前小笠原物産会長、小笠原幸之助の一人娘。
・小笠原勝〔65〕…聡の父。小笠原物産代表取締役社長。入り婿の形で由紀子と結婚。
・柏木総一郎〔80〕…柏木産業会長。雄一郎、和威、義則、清香の母香澄の父親。
・柏木雄一郎〔58〕…柏木産業社長。総一郎長男で真澄と浩一の父親。
・柏木玲子〔57〕…雄一郎の妻で真澄と浩一の母親。柏木家を陰で仕切る女傑。
・加積康二朗〔78〕…清人に引き取られる前の恭子の『雇い主』。
幅広い金脈と人脈を駆使して、表裏問わず長年政財界を操作してきた人物。
・加積桜〔70〕…康二朗の正妻で、加積邸で暮らしていた時代の恭子=『椿』の絶対服従の相手。




