エピローグ〜「ライフライブ」〜
俺は変わらない日常を取り戻していた。
俺の両親は顔面蒼白で病院に駆けつけていたが、夜井さんが何か吹き込んだらしく
「あんた、ある事件を解決したとかで市民名誉賞もらちゃうんじゃない?」と母。
「お父さんはお前がここまで大きくなるなんて・・・感動した!!!」と父。
なんて古いネタを引き出して喜んでいやがる・・・。こっちは死ぬ一歩手前だったのによ。
まぁ心配をかけたのは悪いけどさ。何を吹き込んだんだよ・・・。
突然あの風岡刑事がお見舞いをしにきた。ちなみに夜井ご一行は桃原を連れてどっかへ行ってしまい、最後に桃原に「また今度ね」という言葉を残していった。
・・・それを言われるともう会わない気がするな・・・。
「どうだい?調子は?」
「順調です。明日には退院して、明後日から学校ですよ。」
「学業は大変だね(笑)」
「なんすっか?俺に用ですか?」
「実はね。車山容疑者の弁護人が姫菜なんだ。」
「え?!何であんなやつを?!」
「姫菜は法曹界である意味超有名人なんだ。『模範の女弁護士』ってね?わざと凶悪犯の弁護をして検事が重い罪にしようとするの止めてね。妥当で正しい罪を償うのをモットーにしてる。でもここ最近は全く仕事をしていなかったんだね。」
「どうしてですか?」
「それはまた今度。用件は終わり。これでさようならって事で(笑)」
用件はそれだけかい?まぁ余計な事は今つっ込まなくていいだろうな。
「はい。俺も二度とあんな事件に合わないでしょうしね。」
「・・・それはどうかな?」
「はい?」
「じゃあね〜〜〜」と気軽に返事をしていった。
だから何でみんなそんな意味不明な言葉を残していくんだよ!
「おはよう。荒波。何ぼっとしてんだよ!!」とダチの勝間に突然肩を叩かれた。最近よく叩かれてる気が・・・。
俺はいつもの朝の学校への登校。俺はホントに変わらない日常を取り戻していた。
あの美人オタク弁護士も、ハッカー大学生謙美人秘書も、イケメン格闘家探偵も
そしてあの美少女高校生も・・・。
もう会うことはないだろう。一応助けることが出来たわけから契約は果たしたわけだし。ただこのポッカリ空いたこの気分はなんだろうな?
「お前交通事故にあったらしいな。それで頭のネジも吹っ飛んだかぁ?」学校では俺の休みを交通事故にしたらしい。夜井さんの仕業かな?
「うるせぇ!てか学校遅刻するぞ。」
「それはお前もじゃん?」
俺達は急いで学校へ駆け出した。
「はい、席に着いて〜〜!今日は大事な話があるからね」
と俺の担任の先生はみんなを席に着かした。ギリギリ間に合った。・・・セーフ。
「今日はみんなに新しい転入生を紹介します。ご家族の都合により東京から来ました。みんな仲良くしてね。」
「先生!!男?!女?!」とある男子。
「男子諸君喜びなさい!女の子よ!」
男子の歓声と女子の沈黙がクラスを駆け巡った。女子か・・・。俺は全速力で学校に来たため、正直しんどい・・・。勝間は・・・?
勝間はまるで疲れていない顔、てか生き生きしてる。どうしたんだ?
まわりの男子もみんなそうだった。てかみんな輝いている顔だ。
なんなんだと思って前をむいてその転入生をみた。
そこには知っている顔がいた。
「・・・えっと桃原空菜です。そのよろしくお願いします」と少し照れ気味に言った。
「よし。じゃあ席に座って。じゃあ今日は・・・」といつもの説明をし始めた。
桃原は俺を見てまっすぐこっちに来た。席は隣ですか?これはまた難儀な展開だな・・・。
「よろしくね?はじくん?」
「・・・あ、ああ。」はじってなんだよ。おい?
「姫菜ねえさんがそう言えって?ダメ?」
「そういうわけじゃないけど・・・。」
「は、はじってえっとお二人は知り合い??」と勝間。
「うん!」と桃原の満面な笑み。
「そんなあ〜〜〜〜〜」と男子全員が呟いた。
「そういえばこれ。」と桃原は封筒を俺に渡した。なんだ??
開けてみるとそのなかにはこう一言書いてあった。
ーバイトちゃんとしろー
「今日の放課後、事務所にきなさいだって。」
「・・・・・・」
これはまた新たな展開がきたらしい。バイトの契約はまだ終わってないそうだ。
正直言おう。嬉しかった。変わらない日常ではなくなった。俺はこの展開を望んでいたんだ。
心から。
「ありがとう」
「私こそありがとう。助けてくれて。これからもよろしくね。はじ君」
この日の放課後から俺は新しい日常を始める。この後どんな事に巻き込まれるかも分からないし、事件なんて巻き込まれずに俺の人生は終了するかもしれない。
けど、そんな事はどうでもいい。
俺は
おれは
ただこの人生を楽しみたい。どんな形でも。
そう。
まるで
人生を演奏するバンドのように
完
今までこんなに放置してすみませんでした。正直この話を終わらしたくなくただ自己満足で終わらせようとしました。けどそれは間違っていた事にもきずきました。また誰かが「続きを書け」と言われたら書く気でいます。学業と両立するのは難しいですが頑張ってやっていきたいです。